“平成最後の紅白”だった第69回NHK紅白歌合戦は、様々なサプライズ演出や豪華ミュージシャンが出演したこともあって大きな反響を呼んだ。リハーサル取材ではそれが影響してか、“ネタバレ”を避けるための取材・撮影禁止というものが多かったような気がする。

 リハーサルのなかでおこなわれる出演者が勢ぞろいする顔合わせや、出演者同士のコラボレーションなどでは、リハの合間に出演者同士が談笑するなどの普段は見られない光景が見られ貴重だ。例えば、星野源や三浦大知、ISSA、氷川きよしらは積極的に話しかけている様子など。

 今回のリハーサルでは、撮影こそ禁止ではあったが、サザンオールスターズの模様が記者に解禁された。出演者が囲む「勝手にシンドバッド」では、目の前で繰り広げられるその模様はリハながらもワクワクする。

 ここでは、総合司会の内村光良とのトークのリハもおこなわれた。本番では、語ることはなかった桑田佳祐の言葉が印象的だった。

 本番にもあった、夏の野外コンサートの映像はリハでも流れた。そこで桑田は「6万9千人が参加したと聞いています」と語ったが、リハではもう一つやりとりがあった。

 内村は映像にある観客の盛り上がり具合に「凄いですね」というニュアンスの言葉をかけた。これに桑田は「結局、お客さんですよね。お客さんが盛り上げてくれます」と観客とともにライブを作っているとの趣旨を述べた。

 ファンからしたら、「サザンが盛り上げてくれる」という感覚だが、その逆を桑田が語ったことが印象的だった。長く愛される理由は様々あるが、こうした言葉からにじみ出るファン想いの一面も、その理由の一つであろうと感じた言葉だった。

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