東京・大田区蒲田で結成された3MC+1トラックメイカーのシクラメンが12月5日、ミニアルバム『JOYPOP』をリリースした。昨年の移籍第1弾アルバム『シクラメン』、6月にリリースしたシングル「Rainbow」に続きリリースされた今作は今のシクラメンを余すことなく封じ込めた作品だ。先日、日本漢字能力検定協会が今年を象徴する漢字を「災」と発表したが、DEppaが「今必要なのはJOYという喜びや楽しさだったりポジティブな明るい要素を音楽で発信していくこと」と話す様に“JOY=喜びや楽しさ”を感じさせてくれる彼らの魅力が十二分に詰まっている。夏のツアーを経て完成したこのミニアルバムに込められた想いから、メンバーが感じる幸せ、12月30日に開催される自身最大規模となる埼玉・大宮ソニックシティでのライブ『シクライブ2018年末 ~いざ 夢の舞台へ!~』への意気込みを4人に聞いた。【取材=村上順一/撮影=冨田味我】

カッコ良い格好をするということに抵抗があった

DEppa(撮影=冨田味我)

――ミニアルバム『JOYPOP』がリリースされましたが、ジャケットを拝見させて頂いて、いつもと違うなと思いました。最近はDEppaさんが書いたイラストのイメージが強かったのですが、前回、お母さんがデフォルメしたDEppaさんの絵に物申されたみたいですけど、それが関係されていますか。

DEppa いやいや、親のためにこれになったわけではないです(笑)。でも、親も喜んでいたのは確かで、実家のお店にも今回のポスターを大きく張り出してくれています。

――前作「Rainbow」のときは貼ってくれていなかったんですか。

DEppa 貼ってくれていたんですけど、今回は自信作ということで目立つところに(笑)。

肉だんご 商店街から一番見えるところにね。

――今回このようなフォーマルなスタイルのジャケット写真になったのには理由が?

DEppa やっぱり僕らも30歳を過ぎて、こういったフォーマルな大人の格好良さというのも見せていかなければと思ったのと楽曲がポップなので、そことの対比というものを打ち出したかったんです。カチッと決めたことによって、僕らも身が引き締まる思いがしました。ジャケ写に負けない活動をしたいと。

肉だんご 今回はすごく評判がいいんです。

DEppa こういうカッコ良い格好するということに抵抗があったんですけど、10年やってきてフォーマルに決めても大丈夫、胸を張って出来るなと思いました。

――皆さん各々ポーズを取られていますが、これは自由に?

『JOYPOP』ジャケ写

肉だんご 指定はなかったので、僕はハットを被った瞬間にマイケル・ジャクソンになってしまいました(笑)。

電球 僕はちょっと立ち位置が後ろじゃないですか? なので、3人がポージングしているのが見えて、足りない部分を補おうとこのポーズになりました。その中で知性が足りないなと(笑)。

肉だんご 僕ら3人に失礼だぞ(笑)。

――桃紅茶さんは振り向きざまの1枚で。

桃紅茶 僕も指定はなかったので、バランスを見てもうこれしかないなと(笑)。

DEppa 僕はもうサックスが見えたら良いなという感じです。今作にジャズ系のサウンドは入っていないんですけど、ブルーノートみたいな感じで行きたかったんです(笑)。

――その中でスニーカーというのがシクラメンらしいなと思いました。

DEppa ここはローファーとか革靴にしようかなど、けっこうみんなで話し合いました。結果色々試してスニーカーになったんですけど、これが一番ハマったなと。周りの意見含め良かったんです。

――過去にリリースされたスルメのジャケ写も個人的に好きでした。

DEppa ありがとうございます。あの頃はあまり自分たちを露出したくなかったというのもありました。なので今はすごく頑張っています(笑)。

――そうでしたか(笑)。さて、まずはデモ(音源)をこよなく愛する桃紅茶さんに、今作のデモはどうだったのかお聞きしたいんですけど。

桃紅茶 今回もデモらしいデモはなかったんです。前回の「Rainbow」のように、DEppaがメロディを持って来て、その場でドンドンみんなで作って行くスタイルになって来ています。

――定着しつつあるスタイルになって来ているわけですね。そういえば、前回のインタビューで365日曲を作っていこうと仰っていましたが、現在も継続中ですか。

肉だんご(撮影=冨田味我)

DEppa 今は電球が継続してやっていますけど、僕らはもう無理だろうと(笑)。

電球 僕はもうそれが日課になっているので。

DEppa 今ではワンフレーズ歌詞を書くぐらいですね。

――でも、何かしらは生み出してはいるんですね。今作で新しいチャレンジみたいなものはありましたか。

肉だんご 電球がレコーディングエンジニアとディレクションをしたのは初めてのことです。

電球 「ヒューマン」はRecからProtools(レコーディングソフト)でのエディットまでやらせていただきました。やってみてすごく難しくて、改めてエンジニアの方はすごいなと思いました。いつもは歌の指示とかさせていただいていたんですけど、それに加えて録った波形データの管理もやったので、大変でした。

肉だんご いつもだったら僕らが歌い終わった後に何か言ってくれるんですけど、「ヒューマン」に関しては何も言ってくれなかったんです(笑)。

電球 そうそう(笑)。作業してからだから、すぐには言えなくて、ワンクッションありました。

――電球さんからみて3人の歌の変化というのはどのように感じていますか。

電球 やっぱり年々表現力や技術は上がって来ていますし、なりたい何かがあるんだろうなというのは感じられています。

肉だんご 僕らも10年やって来ているので、表現したいこととかは体に染み付いて来ています。それがより見えて来たんじゃないかなとは思っています。

――桃紅茶さんは新しいチャレンジはありましたか。

桃紅茶 僕は新しいチャレンジということではないんですけど、「下のハモのラインを歌って」と頼まれると嬉しいです。

一同 (笑)

――どういうことですか。

桃紅茶 下のハモって、今までは僕とDEppaは真逆の声質ということもあり、倍音などの関係で今まではDEppaが歌うことが多かったんです。

電球 なので、優しい曲の時は桃にやってもらうことが近年多くなってきました。そういった使い分けが出来てきたのは強みになったなと思います。

DEppa 曲によって立ち位置を変えられるようになったのは、恐らくですけど成長した証拠なのかなとも思います。僕らは今だにボイストレーニングを月に2回受けていて、新しい先生に習う度に、「何で10年間これやってこなかったんだろう」と思うほど、また一から習っているような教え方をしてもらったり。ここでまた歌が楽しくなってきた感覚もあります。全員が同じ先生に教わっていて、ウィークポイントを改善してもらっているので、僕らも良くなって来ているのかなと思います。

――その中で桃紅茶さんが「本当にこの3人と音楽ができてよかった」とSNSで呟いていたのが印象的で。

DEppa 電球の立ち位置がしっかりと決まって来たというのが大きいと思います。前は曲を作る側、ライブでも後ろで音を出す人みたいな感じでしたけど、今では一緒に曲を作って分かち合っているというのが、ここ1年でより強く感じています。


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