デーモン閣下が12月3日、愛知・Zepp Nagoyaでソロ・コンサート『THE "BIRTHDAYS" ROCK TOUR』のツアーファイナルをおこなった。ツアーは11月10日の東京・Zepp Tokyo公演を皮切りに、12月3日のZepp Nagoyaまで4公演をおこなうというもの。"BIRTHDAYS"ということで、生き死に関わる楽曲を多く選曲。アンコール含め全16曲、終始一本筋の通った深い世界観が表現されていた。ツアー初日となったZepp Tokyo公演の模様を以下にレポートする。【取材=村上順一】

アクセル全開のパフォーマンスを魅せた序盤戦

デーモン閣下

 この日はデーモン閣下の“ご発生日”。その誕生を祝福するべく多くのオーディエンスが、会場に訪れた。会場には閣下関連の未発表曲を含む楽曲がBGMとして流れる中、これから始まるステージへの期待感が高まっていくのが、ひしひしと感じられる。

 壮大なSEが流れると、紗幕がステージを覆うなか、サポートメンバーがステージに登場。オープニングを飾ったのはシューベルトの「魔王」ロックヴァージョン。閣下がステージに姿を現わし、湧き上がる高揚感のなか、活力を生み出すかのような力強い歌声が会場に響き渡る。雷電湯澤(Dr.)による存在感のあるビートから「ゴールはみえた」、原田喧太(Gt.)のトーキング・モジュレーターによるイントロが印象的な「Forest Of Rocks」と序盤からアクセル全開のナンバーで畳み掛けた。閣下もビートに合わせ腕と腰を振るパフォーマンス。それに感化されたオーディエンスの盛り上がりは早くもクライマックスといった感じだ。

 ここから、閣下のエモーショナルな歌声が、より叙情的に響いたセクションへ突入。ダイナミクス豊かな伸びやかな歌声が聴くものの耳を潤した「縁」。旧来ファンから圧倒的に支持されている28年前のファースト・ソロアルバム収録曲、その久々のロックヴァージョンに涙するファンも少なからず観うけられた。続いて、大桃俊樹(Ba.)の骨太なベースサウンドが身体を震わせたデーモン閣下が今年上演された劇団☆新感線「髑髏城の七人『極 修羅天魔』」の劇中歌として披露されていたナンバー「修羅と極楽」、MIYAKO(Key,BGV.)とayumi(BGV.)による透明感溢れるコーラスが会場を包み込み、聴かせるナンバーで深いデモニックワールドへとどっぷりと浸からせてくれた。キャリアから放たれる安定感のある歌声に誰もが酔いしれた。

 続いて、ここで来たか!?の聖飢魔Ⅱのナンバーから「LOVE FLIGHT」を披露。ヘヴィかつファンキーなサウンドでグルーヴィに展開。エンディングでの閣下のスキャットに会場はヒートアップ。閣下は「テンションを上げすぎた…」とぽつり。ayumiとのデュエットで、閣下の幅広い音楽性をみせた「REBIRTH-DAYSONG」では、演奏途中で、この日閣下と同じく誕生日を迎えた、Key,BGV.を担当するMIYAKOをお祝い。閣下による厳正なる抽選で選ばれた原田喧太と大桃俊樹はケーキのコスプレで登場し、会場を沸かせた。続いて、事前にオーディエンスから募集した「誕生日」や「誕生」に関係のある5文字の言葉を使用してのコーナーで、「REBIRTH-DAY SONG」のメロディに、その言葉を当てはめ、替歌で楽しませた。

誕生を肯定するツアーにしたい

デーモン閣下

 コンサートも後半戦へ突入。爽快感を感じさせるミディアムナンバー「SAKURA」では、サクラ色のライティングに、重厚なサウンドと歌声で魅了。そして、オーディエンスによるシンガロングに閣下も「良いじゃないか」とその歌声に満足した笑みを浮かべた。ステージ上だけではなく、会場全体が一体となった素晴らしい空間を作り上げた。

 ボルテージは上がり続けるなか、「Burning Beauty」を披露。ドライブ感のあるヘヴィなサウンドにオーディエンスも拳を突き上げ、ロックサウンドを浴び、本編ラストは「太陽がいっぱい」を投下。閣下のセクシーなパフォーマンス、エネルギッシュな歌声と、エンディングで見せた石垣愛(Gt.)と原田喧太による、スリリングでエキサイティングなギターソロバトルといった熱いサウンドで、ボルテージが高まるなか、ステージを後にした。

 アンコールでは、ツインギターによるオーケストレーションがイントロを彩る聖飢魔Ⅱの後期の人気楽曲「GOOD NIGHT MELODIES」、身体を動かさずにはいられない躍動感とロックの音圧を響かせた「□8」(□は白抜きハートマーク)で、フロアはお祭り騒ぎの様相を見せた。生まれた日だけではなく、生まれ変わった日も同じように祝せば良いと「NEW DAY COMES」を披露。訪れる新しい日を祝すかのように、フロアにはワイパーを彷彿とさせるような、リズミカルに腕を振り上げるオーディエンスの美しい光景が、フロアに広がった。

 最後の曲に行く前に、抽選会をおこなった。そして、「誕生を肯定するツアーにしたい」と、これからの公演への意気込みを語り「AGE OF ZERO!」を投下。閣下が激しく叩くドラム缶をパーカッションにした金属音がインダストリアルなアクセントを与え、バンドサウンドにアタッキーな躍動感をプラス。創生を感じさせる雄大なロックオペラの様なサウンドを浴びながら、我々がこの世に生まれた意味を肯定してくれたツアー初日公演は大団円を迎えた。

▽サポートメンバー

雷電湯澤(Drs.)/石垣愛(Gt.)/原田喧太(Gt.)/大桃俊樹(Bass)/MIYAKO(Key,BGV.)/ayumi(BGV.)

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