“黄金の学ラン”が目を引いたその脇で、真っ黒の学ランもピカピカと輝いた――。23日、大阪・ボートレース住之江で開かれたトークショー。ロックバンドの氣志團は、12月19日~24日に開催される『SG第33回グランプリ』の公式応援団に就任し、駆け付けたファンらの前で意気込みを口にした。

 優勝者に“黄金のヘルメット”が贈呈されることにちなみ、黒の学ランを着たメンバーの一方で“黄金の学ラン”を着て登場した綾小路翔。「今日はお忙しい中、ありがとうございます。応援団に就任して、住之江を楽しんでまいります。初めての方も住之江、ボートレースをとことん楽しんでいってください」。ファンと一緒に楽しみたい気持ちがストレートに伝わった。

 トークショーやその後でおこなわれた囲み取材は、綾小路の“しゃべり”が冴えわたる。一つの質問には必ずボケをまじえた。“黄金の学ラン”の制作費を尋ねられると、グランプリレースの賞金とかけて「1億円…の価値がある」と豪語した。

 さらに、かつてはバイクに乗っていた中で、ボートレースに期待することを聞かれると、「スピードとか激しさを体験したい」とまっすぐに答えたのに続き、「我々は何にでも色んなものにまたがりたい、それはボートであったり、単車であったり、“調子”とか“図”とか、そういうものにたくさんライドオンしていきたい」と大きなオチを付けている。頭の回転の速さは衝撃だった。

 存在感が際立った“黄金の学ラン”だったが、それに目を奪われ、綾小路に引き込まれただけのトークショーではなかった。開演は午後3時だったが、早い人で朝5時から並んでいたというファンは知っている。氣志團の魅力はやはり、5人の連係プレーにあった。

 司会者は、5人の中で予想が的中しそうなメンバーに拍手を要請した。「ランマさん(星グランマニエ)だと思う人は?」の問いかけに拍手はまばら。続いて白鳥松竹梅も同様に少ない。次の“ヒカル”こと早乙女光でやや強まり、“トミー”こと西園寺瞳も多くはなかった。

 そして、真打ち登場とばかりに、綾小路翔への拍手が求められた。必然的に高まる流れ。盛大な拍手で盛り上がるタイミングとも言えたが、そうは問屋が卸さない。拍手は小さくはないが、大きくもない。綾小路は「そうでも…ないですね」と自虐笑い。その前に綾小路が「一番のギャンブラー」と称したヒカルが最も期待される男になった。

 これがテレビだけでは伝わらない氣志團の魅力だろう。音楽番組などでは綾小路の“しゃべり”が共演者や視聴者を笑いの渦に巻き込むが、他のメンバーがキラリとすることはあまり多くない。ところが、この日のステージでは、メンバー5人が輝いて見えた。″黄金の学ラン″を着た綾小路をツッコミ役にする4人の個性的なパフォーマンスは、グループとしての魅力に直結していた。

 この日のステージで、「我々は20年近くやってるが好感度がまったく上がらない」とぼやいた西園寺。それを受けるように「唯一、氣志團がもってないもの、好感度でございます」と話した綾小路は、「2億円の価値がある」と″黄金の学ラン″を優勝者にプレゼントする壮大な構想も打ち出した。その理由は「いま我々にとって一番大切なことは、好感度アップでございますから」だ。

 爆笑の余韻がさめないうちに次々と爆笑を生み出す氣志團。新たな人々と出会うたびに、真っ黒の学ランはピカピカと輝き、その好感度は必然的に高まっていくことは間違いない。【小野眞三】

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