音楽家であり小説家でもあるマルチクリエイターのじんが約5年半ぶりとなる、カゲロウプロジェクト最新作アルバム『メカクシティリロード』をリリースする。カゲロウプロジェクトは、じん作詞作曲の楽曲に加え、その楽曲に描かれている物語を題材に自身が執筆した小説と、その世界観を多角的に表現した複合作品。そのシーンでは大反響を集め、アニメ化もされている。

 そのじんは、2nd Album「メカクシティレコーズ」以降、自身を見つめるために、じん名義でのCDリリースはおこなっていない。迷いがあるなかでファンに嘘はつけない、というのが理由だった。この期間は「自身とは何か」「やりたい音楽は何か」を自問自答に充てたじん。その答えを掴むきっかけとなった一つに執筆活動があるという。

 そのなかで昨年末にYouTubeにて動画公開したのが「失想ワアド」だった。その楽曲で手ごたえを感じたじん。今作は音楽活動の再開を高らかに宣言する意欲作ともいえる。しかしなぜ、このタイミングで音楽と向き合うようになったのか。

 「この作品を作るための5年半の始まりだったと思いたい」と語るほど、自信に満ち溢れた今作。どのような思いが込められているのか。そして、この期間は彼にとってどのようなものだったのか。その真意を聞いた。【取材=木村陽仁】

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○嘘はつけない
○新たな一歩を踏み出すきっかけとなった小説
○音楽が人間の近くにある時代
○キーワードは「友達」、サウンドへのこだわり

(約9000文字)

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