EXILE、EXILE THE SECONDのボーカル&パフォーマーのEXILE SHOKICHIが10月3日に、ソロ・プロジェクトシングル「Futen Boyz」をリリース。映画『DTC -湯けむり純情篇- from HiGH&LOW』のオープニング・テーマ曲でロカビリー・ロッケンロール・トラップに仕上がった。MVでは実弟である俳優の八木将康と初の共演。「Futen Boyz」や「マインドを掘り下げて聴いて欲しい」と話すカップリング「プラトニック・ラブ」の制作背景や、MV撮影エピソード、ライブへの想いとは。【取材=馬渕信彦】

50‘sロッケンロールのイメージ

――前作「Underdog」に続く新曲「Futen Boyz」は、映画『DTC -湯けむり純情篇- from HiGH&LOW』のオープニング・テーマとして書き下ろした楽曲だそうですね?

 久しぶりに書き下ろし曲を作ったので、凄く楽しかったです。お話をいただく段階で挿入されるシーンが決まっていたので、映画の世界観を自分なりに表現していきました。ダン(山下健二郎)、テッツ(佐藤寛太)、チハル(佐藤大樹)の3人を見て、フーテンの寅さんじゃないですけど憎めない風来坊を表現する面白いパンチラインを作りたいと考えて、まず最初に〈純情 Futen Boyz〉という歌詞が思いつきました。あとは、〈1、2ステップでShow up〉という歌詞やそこのメロディ感で、ちょっとふざけてみたりと考えて言った感じです。

――『HiGH&LOW』シリーズの中でも、今作はアクションなしの純情ムービーということですが、EXILE SHOKICHIさんが映画を観た感想は?

 面白すぎて、声を出して笑っちゃいました(笑)。『HiGH&LOW』シリーズの中でも、面白さという意味では一番かもしれません。ギャグの入れ方、パロディの使い方、映画としての起承転結もすばらしかったですね。

――そんな映画の世界観を具体的に楽曲へ落とし込むのに、どのような音をイメージしたのでしょうか?

 とにかくファニーな感じにしたかったのと、僕の中では50‘sロッケンロールのイメージがあったんです。劇中でもリーゼントやライダーススタイルが登場するので、そんな要素を音楽に落とし込んで今回はロカビリー・ロッケンロール・トラップに仕上げました。制作にあたり、エルビス・プレスリーを始め50~60年代のUSロックやロカビリーは研究しました。

――そういったロカビリー音楽を研究したことで、新たな発見も多かったのでは?

 かなりありました。サウンド的なこと以外にもライヴの演出方法やMVの作り方など、使えそうな素材はすべて僕の引き出しの中に詰め込みました。

――トラックメイカーのSKY BEATZさんには、先ほどお話いただいたような内容を伝えて、トラック制作をオファーしたということですよね?

 はい。最初にキーワードをいくつか伝えました。ロカビリー、エルビス・プレスリーという言葉は確実に伝えましたね。あとは自分の頭の中で鳴っていた音のイメージを細かく伝えました。BPMは僕が指定しましたし、最初の印象的なギターのリフ、ビートのキックの感じなど結構細かく指示しました。映画の書き下ろし曲ということもあって制作時間が短かったので、自分の頭の中で何となく鳴っている音楽に、SKY BEATZのフレッシュなビートとアイディアをつなぎ合わせて作っていきました。

――今作「Futen Boyz」は映画のオープニング・テーマとして書き下ろした楽曲ではありますが、曲単体としてはどんな風に楽しんでもらいたいですか?

 ライヴ映えする曲なので、自分のソロ・ライヴを想像して聴いて欲しいです。書き下ろし曲ではありますが、自分がライヴでパフォーマンスすることを念頭に置いて楽曲制作をしました。なので、「Futen Boyz」はライヴのこの辺で歌おうというイメージもできていて、EXILE SHOKICHIのソロ・プロジェクト自体がツアーの実現に向かって動いている感じですね。そういったライヴを中心に考えるという発想も、HIROさんから学んだことのひとつ。僕のエンタテインメントの根幹にあるのはHIROさんのイズムです。

――MVについても話を聞かせてください。まず、何と言っても実弟である俳優の八木将康さんとの初共演がトピックかと思います。共演は誰の提案だったのか?

 僕の提案です。弟の八木将康があまやん(天野浩成)と 縦笛兄弟を演じているんですけど、凄くユニークな役なんですね。その世界観をMVに反映させたら面白いかなと思ってオファーしました。「Futen Boyz」自体が映画『DTC -湯けむり純情篇- from HiGH&LOW』ありきの曲だったので、MVを観ると映画の内容もイメージできるような映像にしたいと思って、2人には役のまま出演してもらいました。

――映画のシーンも挿入されていますしね。

 そうですね。海外のMVを観ていても、映画のテーマ・ソングになっている曲のMVはわかりやすいですよね。この「Futen Boyz」に、そういう世界観をイメージしました。

――完成したMVを観て、どんな感想を持ちましたか?

 照れ臭さかったですね(笑)。でも、弟と共演する機会なんて、こういうタイミングじゃないと実現することはなかったと思うので、ありがたかったですし貴重な経験になりました。

――将康さんはどんなリアクションでしたか?

 仕事としてオファーしたので、マジメに取り組んでくれていました。MVの感想とか、そういったことはまだ聞いてないです。

――小さい頃はどんな兄弟だったんですか?

 弟も僕も同じ野球チームに所属していました。年齢は2個下なのでELLYと同じ世代で、僕が中3の頃に中1って感じですね。なので、弟から見たら2歳上の先輩である僕は怖かったんじゃないですかね。

――今はもうそういう関係性ではないですよね?(笑)

 はい(笑)、僕もだいぶマイルドになったので。

――そもそもEXILE SHOKICHIさんが野球を始めたのは、どんなきっかけだったんですか?

 始めたのは小学4年ですね。僕は北海道の苫小牧出身なんですけど、もともとアイスホッケーが盛んな地域で、僕も低学年の頃からアイスホッケーをやっていたんです。でも,
父親は駒大苫小牧の野球部出身だったんです。駒大苫小牧の野球部と言えば名門じゃないですか。だから、父親からは僕に野球をやらせたいヴァイブスがずっと出ていました(笑)。そんなこともあって、自然とホッケーから野球をやるようになりました。

――どこのポジションをやっていたんですか?

 小学生の頃から背が高くて170センチはあったので、ずっとピッチャーで4番でした。だから、周りのチームのピッチャーよりも球は速かったと思います。父親がコーチだったので、それこそ実家でテレビを観た記憶はあまりないです。まぁまぁスパルタで、テレビを観てるひまがあるんだったら素振りしろって言われてましたから。そのおかげで努力癖はついたかもしれないです。今でもぼんやりテレビを観ていると、何か悪いことしているような感覚になります(笑)。

――また、「Futen Boyz」のMVの話に戻しますが、撮影時のエピソードで何か思い出すことはありますか?

 あまやんのジャンプがめちゃくちゃヘタくそだったことですね(笑)。ほんとナイスキャラで、2枚目ですけど3枚目キャラになっていました。曲も曲だったので、マジメなノリというよりも、僕も遊びながら作れたMVでした。「Futen Boyz」の楽曲の世界観同様に、存分に遊び感が出せたと思います。

――今回のアー写に関してもEXILE SHOKICHIさんのセルフ・ディレクションなんですよね? せっかくなので、ヴィジュアル作りの考え方についても話を聞かせてください。

 これまで活動してきて自分の見せ方というものがわかってきたので、そこに新しい刺激をプラスしていく感じですね。今回の撮影もスタイリストさんは立てていませんし、ちょうどLDH apparelのブランドFORSOMEONEの衣装がイメージとばっちりだったので、黒を基調にフューチャー・ロッケンロールみたいなイメージで落とし込んでいきました。

――普段そういった表現に関するアイディアは、どういったところから着想を得ているのでしょうか?

 今はもう圧倒的にInstagramが多いです。Instagramを見ればいろんな音楽やヴィジュアルがアップされているので勉強になります。「俺もこういうことがやりたいな」とか「俺だったらこういうことがやりたいな」とか、そういう刺激を受けています。何か気づいたら、すぐにスマホにメモしています。もちろんニュースを見て感じることも多いですね。でも、そこで感じた自分の意見をTwitterで呟くことで吐き出してしまうのではなく、ネガティヴなことを含めて音楽で表現して発言するのがミュージシャンだと僕は思っています。そういった自分の考えを文字にして歌にして、音楽としてエンタテインメントにしたいと常に思っています。

――これからEXILE SHOKICHIさんが目にしたり感じたことが、ソロ・プロジェクトの表現として我々に届けられるということですね?

 はい。人はその時々で思うことが違うじゃないですか。だから、いわゆる心の感情日記みたいなものを、今は音楽に変換しています。

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