BOYS AND MENの水野勝と俳優の中尾暢樹らが出演するドラマ『今夜、勝手に抱きしめてもいいですか?』が9月29日から配信・放送されている。ツイッター上での“つぶやき”をもとに描かれ、絶大な人気を誇るラブストーリーを原作とした本作は、日本を含む世界8カ国・地域で放送・配信されるなど、反響には大きな期待が寄せられている。

 水野や中尾のほかにも、主演を務める女優の矢作穂香らをはじめ話題のキャストも集い、この秋注目のドラマとなるだろう。今回は男性陣のメインキャラクターを演じる水野と中尾に、ドラマ撮影への取り組みなどとともに、その際に抱いた印象などを、それぞれの音楽に対する思いとともにたずねてみた。【取材=桂 伸也/撮影=冨田味我】

俳優としての活躍も目覚ましい水野&中尾

 『今夜、勝手に抱きしめてもいいですか?』は、文筆家で写真家の蒼井ブルーさんのツイッター上での“つぶやき”をもとに描いた小説が原作。東京のシェアオフィスとシェアハウスを舞台に、一途な思いを貫こうとする主人公の女性を中心とした、5人の男女による恋模様を描く。

 矢作が主人公・莉子を担当、その莉子の初恋相手であるカメラマン・柊二役を水野、莉子に密かな恋心を抱く新(あらた)役を中尾が演じる。他に莉子のルームメイトで、密かに新に心を寄せる親友・佳乃役に加村真美、柊二のエージェントを務める女性・翠子役に入山法子らが名を連ねる。メガホンをとるのは、二宮崇氏、瀧悠輔氏のダブル監督。また本作は主題歌にCOLOR CREATION「Blue Star」、エンディングテーマには尾崎由香の「オトシモノ」が起用されている。

 水野はBOYS AND MENのリーダーとして活躍している一方、『犯罪症候群』(東海テレビ系)、『サチのお寺ごはん』(地方局などによる共同制作)、『人狼ゲーム ロストエデン』(同)など、俳優としても精力的に活動を見せている。一方、俳優集団・D-BOYSに最年少で加入した中尾は、ドラマ『はんなりギロリの頼子さん』(関西テレビ系)や『声ガール!』(ABC系)、『パフェちっく! 』(フジテレビ系)など立て続けにラブストーリー系のドラマに出演、また水野とは共演シーンはないがドラマ『マジで航海してます。~Second Season~』(MBS系)で同作への出演を果たしている。

動と静、みたいな感じ 対比となる演技ができればと

――今回のドラマ『今夜、勝手に抱きしめてもいいですか?』ですが、普段この原作のようなストーリーものは、読まれることはありますか?

中尾暢樹 僕はあります。仕事柄ということもありますけど…これから流行っていくであろう小説、少女マンガを結構よく読むことはあります。そういう業界で生きている中、知識として入れてこういうものが流行っているのを知ると、会話にもなるので。まあ、恋愛ものだけでなく幅広く読んでいます。漫画好きなんですが、活字もよく読んでいますね。

水野勝と中尾暢樹

水野勝と中尾暢樹

――中尾さんはこういったラブストーリー、ラブコメなどの出演も多いですよね。

中尾暢樹 そうですね、色んな作品をやっています。

水野勝 僕は久しぶりでした、こんなキラキラした恋愛モノは。

――ドラマのストーリーは、まず3話くらいまで拝見したのですが、全体的にラブコメディーのテイストを感じました。それに対して、エンディングのテーマが流れているときが気になったのですが、登場人物それぞれが泣いている場面がありますよね。あの場面はどのような意図で作られたのでしょうかね?

水野勝 それぞれの登場人物に対して“それぞれ抱えているものがある”みたいなテーマで撮ったんです。

――この場面は印象的でもあったのですが、3話以降で意外に“恋愛のドキドキワクワクだけでは進まないよ”という感じで展開していくような感じなのでしょうか?

水野勝 そうですね。ストーリーが進んでいく中で、登場人物それぞれが“こうしていきたい”という思いを見せながら、でもうまくいかないという局面がたくさん出てきて、そのたびに葛藤みたいなものが出てきます。そういうものを2人の監督が表現したかったのでは、と思います。

水野勝

水野勝

――インパクトのある箇所ですよね。またイケメンの涙はたまらんですし(笑)。

水野勝 (笑)。そうですか? 男性でもそう思いました?

――“こんなイケメンでも泣くんだ!?”って(笑)。

水野勝 いやいや、泣くときもありますよ(笑)。

――ありますか? メンバーにイジメられるとか?(笑)。

水野勝 いや、それはないですね。

中尾暢樹 リーダーなんで、いじめている方ですね(笑)。

水野勝 いじめてないって!(笑)。

中尾暢樹

中尾暢樹

――(笑)。水野さんが演じられている柊二、中尾さんが演じられている新という、それぞれの役柄の性格を教えていただけますでしょうか?

中尾暢樹 僕が演じた新は大学生。歳も近くて特技もこれといったものはないけど、本当に素直に莉子のことを想って、守っているという感じ。それを僕としては敢えて特に役作りを意識せず、自然に演じました。

 そんな中で、柊二さんとの関係性は不思議な感じです。尊敬もしているけど恋敵でもあるという設定なんですけど、そういうところで二人の対比ができたらいいな、と思っていました。柊二さんのクールな感じと、新の優しい感じみたいなところが。

――では、水野さんからクールなものを目指すとか、そんな演技上のコミュニケーションをお二人でおこなったりもされたのでしょうか?

水野勝 そうですね、撮影の時には。まあ柊二はどちらかというと不器用な男なので、やっぱり思っていることと、恋愛に関して不器用というところで、仕事に対してはストイック。そんな部分は意識してやりましたし。

中尾暢樹 まあ動と静、みたいな感じですかね。

――一方で、例えば本来の自分とこの役柄というと、割と似ている感じなのでしょうか?

中尾暢樹 ベースは似ているかもしれません、優しい雰囲気や、気遣いなんかは…でも恋愛に関しては、もどかしいところは僕自身で「新、もどかしいな~」とか思っています、「もっと行けよ!」って(笑)。そんなところはちょっと違うのかも…。

水野勝 僕は、恋愛に関してはガンガン行くほう(笑)なんですが…。

水野勝

水野勝

――ガンガン! ですか?

水野勝 ガンガンというか、好きなら好きと自分で言いたいタイプなので。“この子のことを思ってこうする”とか、話の中では進んでいくとそんな場面が出てきますが、僕はそんな不器用なことはあまりしないので、そこは違うかなと。でも夢の実現のため“自分がこうしていかなければいけない”というビジョンを、柊二はすごくしっかり持っているので、仕事に対しての望み方みたいな部分は共感できました。

――色んな共通点があって面白いですね。お二人はドラマ『マジで航海してます。~Second Season~』(TBS、MBS系)に出演されていますが、では、あちらではすごくギャップがあるというか。水野さんはかなりアクティブなパーリーピーポー的というか(笑)。一方で中尾さんはすごくクールな雰囲気で。

水野勝 あ、言われてみればそうですね(笑)

中尾暢樹 確かに。逆だ…(笑)

――今回も実はドラマをやっていて“俺たち、逆の方がいいじゃん!?”とか思われたりしているのでは、なんて…(笑)。

中尾暢樹 実は今回、こちらの作品の方が撮影は先で、その後『マジで航海してます。~Second Season~』の撮影になっていたんです。水野くんはあんなはっちゃけ役をやると聞いていたので、撮影当初はどんな風になるのかは、すごく気にはなっていました(笑)。

――そんな経緯でしたか。今回に先立ち矢作さんにもインタビューをさせていただいたんですが「すごく和気藹々とした現場だった」と現場を振り返られていました。

水野勝 うん、濃い現場でしたね。

中尾暢樹 濃かったですね、楽しかったです。一日(台本の)30ページ分ぐらい、ほぼ一日で一話の半分くらいを一日で撮って、全部で15、6日ほど、2週間くらいで撮ったんです。それで全12話分ですから、やっぱり頑張りましたね。

――それはハードスケジュールでしたね。そんな撮影の中で、水野さんと中尾さんそれぞれの印象というのは、どんな感じでしたでしょうか?

水野勝 中尾くんはすごく人間らしいというか(笑)。世間のイメージとしてはカッコよくて、人間らしい。かつ仕事に対してすごく熱い男です。だからそこにはすごくギャップを感じました。クランクイン前と後を見たら全然違うし、もっと人間らしく面白いところを出していけば、より魅力的に見える役者になるんじゃないかなと思いました。

中尾暢樹

中尾暢樹

――矢作さんも、中尾さんのことを「何も面白いことをしたわけじゃないのに、面白い人」と言われていましたね(笑)

中尾暢樹 基本、いつもみんなと喋っていました(笑)。水野くんは、やっぱりまとめ役というか本当にお兄さん。結構若いキャストが多い中で、水野くんは後から来たんですが、現場に入ってからは結構周りへの気配りもするし、スタッフさんとの関わり方も、見習うことも多くて、結構現場を盛り上げたりもする。かと思えば現場のシーンの雰囲気を見て、スッと落ちたり、そんな周りを見れる方だなと思いました。その意味ではまさしく“お兄さん”という感じでしたね。

――それぞれに興味深い個性が見えますね。ドラマのアピール的なところを、ご自身としての見所ポイントなどを込めて語っていただければと思います。

水野勝 素敵なセリフがたくさん登場してくるんですけど、例えば音楽だったら“こういう歌詞が好き”みたいなのと一緒で“こういうセリフが好き”という言葉がたくさん出てくるので、それを見られる方がそれぞれ自分なりに見つけてもらえると、より楽しんでもらえると思います。

――確かに矢作さんからも「ハウツー的なイメージがある」というお話を頂きましたし、セリフというのは、一つ大きなポイントかもしれませんね。

水野勝 そうですね。だからそこは注目してもらえるといいと思います。

中尾暢樹 今回は小説原作で、すごくロマンチックな小説からこのドラマができているんですけど、この小説から抜粋したものをモノローグっぽく入れていたり、“恋とは、○○である”みたいな、そういうところが詩のような感じで、すごくドラマの雰囲気に合っているんです。そんなところで、自分の心の中に何かがスッと落ちてくるような気持ちになってくれるのではないかと思います。

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