デジタル声優アイドルの22/7(ナナブンノニジュウニ)が20日、マイナビBLITZ赤坂で『22/7 計算中 Special Event』を開催した。今年7月にTOKYO MXで放送が始まったレギュラー番組『22/7 計算中』の特別イベント。番組MCを務める三四郎を迎え番組企画やライブパフォーマンスをおこなった。また、この日は武田愛奈、高辻麗、涼花萌に新キャラクターが追加されることが発表された。CDデビューの記念日でもあるこの日に念願だったキャラクター11人が揃い、メンバーを含めた“22”として新たな船出を切った。【取材=木村陽仁】

花川芽衣

 溢れ出る涙は止められなかった。メンバー11人に対して、キャラクターは8人。キャラクターが付いていなかった武田愛奈、高辻麗、涼花萌はシングル表題曲を中心にライブから外れることも多く、悔し涙を何度も飲み込んできた。しかしこの日、キャラクターが3つ追加され、11人がようやく揃った。去年のこの日「僕は存在していなかった」でCDデビューを果たした彼女たち。2年目は11人足並み揃え一歩を踏み出した。

『22/7 計算中』がスタジオから飛び出し

 3人にキャラクターが追加されることが発表される2時間前。まだこの報告を知らない観客は開演前の場内でソワソワと彼女たちの登場を待ち侘びていた。そうしたなかで暗転。ステージには小走りで所定の位置に着く人影があった。しばらくして明かりが戻され、曲が始まる。CDデビュー2年目の門出に披露したのは「理解者」。いつもと変わらず8人でのスタートだった。

 最初の曲を終え、リーダーの帆風千春が挨拶する。それにならいメンバーそれぞれが自己紹介。自身が務めるキャラクターの声で挨拶するメンバーもいれば、恥ずかしさからか言葉少なく済ませるメンバーもあり、個性は豊か。

 ここからはレギュラー番組『22/7 計算中』の企画。普段はメンバーが、モーションキャプチャーを使っての3D映像や静止画でキャラクターとして出演しているが、スタジオから飛び出したこの日の特別版は三四郎がそれにチャレンジ。企画名も『22/7 計算中』ならぬ『34/6 計算中』とし、相田周二がモーションキャプチャー、小宮浩信は静止画として登場した。

 まずは、メンバーとキャラクターの相違点などについて三四郎が聞いていく。帆風は、演じる佐藤麗華と同様にリーダー気質があることや、宮瀬玲奈は立川絢香と比べ「違うところばかり、常に冷静で尊敬している」、花川芽衣は「(斎藤)ニコルちゃんはアイドルという感じで、なりたい存在」と語るなどそれぞれの印象を明かした。

 そのあとは、三四郎による『インスタ映えキング決定戦』を実施。三四郎が実際に原宿の街に繰り出し、撮影。そのVTR映像を見ながらどちらがインスタ映えしているかをメンバーが多数決する。三四郎の行き先には、過去に番組でメンバーが訪れた場所もあった。そのなかの一つ、レインボーサンドを見て、海乃るりは「それ、私が行った!」、帆風は「ちょこちょこ私たちがやってきたものを!」とツッコミを入れた。

 最終的に勝利を手にしたのは小宮。小宮に票を入れた西條和は「消去法で…」と彼女らしいコメント。一方の相田に票を入れた天城サリーは「いつも優しくしてくれるので…」と同情票だったとして、笑いを誘った。また、三四郎はメンバーそれぞれにお土産を持参。うさぎ好きの花川にはうさぎのぬいぐるみ、倉岡水巴にはロシアンたこ焼き、白沢かなえには以前小宮にプレゼントした同タイプのスニーカーをプレゼントした。

22/7

 番組企画を終え、ここからライブパート。まずは8人で「絶望の花」を届けたあと、3人を呼び込み11人で「不確かな青春」「叫ぶしかない青春」を立て続けに披露。青春時代を想起させるような軽やかなサウンド、ステップで魅せていく。2曲を終え、帆風は「メンバーは性格も違うし、出身も違う。でもこうして一緒のことに熱を入れてやれている、これこそが青春なんだと思います」と語った。

 ここで武田が「盛り上がれる準備はできていますか!」と煽り、心が沸き立つロックナンバー「韋駄天娘」そして「未来があるから」を披露。場内の熱量もピークに達した。一呼吸を置くように帆風がCDデビューから1年が経ったことへの思いを述べる。

 「去年は何をさせて頂くにしても初めてのことばかりで、ワクワクも戸惑いも期待感も、いろんな感情がありました。なかなか順調にいかない仕事もあって不甲斐なに感じることや、頑張っても悔しいと思うこともあって。でもこうやってステージに立っている。それは素敵な曲を作ってくださる秋元先生や、スタッフの皆様、何よりもファンの皆様のおかげです。本当に有難うございます」

倉岡水巴

 感謝の言葉をささげた後、西條が「去年の今日がCDをリリースしてデビューしました。私にとってこの曲は特別な曲です。それを今日披露できることが嬉しいです」と語り、再び8人でCDデビュー曲「僕は存在していなかった」を披露し、本編を終えた。

感謝と涙と笑顔、キャラクター揃う

 盛大なアンコールを受けて、11人が再登場。「11人が集まった理由」を披露して、三四郎がステージに登場。再び大盛り上がりを見せるなか、バックスクリーンには「新メンバー追加決定」の文字が。それを相田が読み上げる。これまでキャラクターが付いていなかった3人に新キャラクターが付くという発表だった。歓喜に沸く場内。抱き合うメンバー。涙が溢れ出す。

東条悠希

 東条悠希(キャラクターデザイン・渡辺明夫)=高辻麗

柊つぼみ

 柊つぼみ(キャラクターデザイン・岸田メル)=武田愛奈

神木みかみ

 神木みかみ(キャラクターデザイン・黒星紅白)=涼花萌

 高辻は「正直な気持ちを話すと何回も期待させて、上げて落としての繰り返し。今日もなにもないまま帰って悲しい気持ちになるのかと思った」と言い、柊つぼみ(キャラクターデザイン・岸田メル)の武田も「本当に期待されて何もないという…」も後に続き、涼花も「イベントをやるたびに悲しい気持ちになるので…」と率直な思い。これまでの苦難もユーモアを交え消化させた3人は喜びを噛みしめながら「頑張ります」と宣言していた。その喜びをファン、そして8人と共有した。

 そして、改めて11人が思いを述べていく。

 倉岡「練習の時に3人だけで見ていて、萌ちゃん辞めたいと言っていたから、『大丈夫!』と適当なことを言っていたけど…こうしてキャラクターが追加されて嬉しい」

 武田「何も言葉が出てこない…『計算中』を見ていても悲しい気持ちになっていたし、ダンスレッスンをしても3人だけどうしたらいいかわからなくて…。でもこうしていただけて。キャラクターと一緒に成長していきたい」

 白沢「オーディションの時に暫定キャラクターがあって、私はなかった。3カ月の期間だけだったけど、3人の気持ちが痛いほどわかって。22/7には最初に掲げた目標があって<1>アニメファンとアイドルファンを繋ぐ<2>テレビ番組を持つ<3>11人のキャラクターで表題曲を歌う――ということだったから本当にうれしい」

 宮瀬「ファンの皆さんが普段から『3人にキャラクターを』って言っていたのを知っているから嬉しい」

 涼花「泣かないと決めていたけど、私たちのことにあんなに喜んでくれて…。3人だけの壁を感じていたけど、そんなに思っていてくれたんだなと思って、ありがとう」

 西條「感情を表に出すのが苦手で、今も嬉しいを伝える術が分からなくて。3人にキャラクターができたのは嬉しい。これから11人で頑張りたい」

 海乃「1年経っているのになぜ8対3で分けているのかと疑問に思っていました。表題曲を11人で歌っていきたいので、お願いします!」

 高辻「8と3で分けられていることに苦しんでいた。でも8人も同じ気持ちだったんだということが分かって嬉しい」

 天城「メンバー11人、キャラクター11人で頑張っていきたい」

 帆風「3人が頑張っていたのをみんなが見てくれて、11人が11人になれました。22/7の22の数を背負って頑張っていきたい」

 これまで多くの涙を流してきた彼女たち。支流が合わさり大きな河川が出来上がるように、彼女たち1人1人、1つ1つのキャラクター、そして涙が大きな流れとなるだろうう。迎えた2年目の秋。彼女たちは大海原へと帆を広げた。

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