<エンタメ界の30代 Vol.12>
 変革期を迎えているエンターテインメント業界。テレビ最盛期やミリオンヒットが続出した時代に青春を過ごした30代は今まさに、その最前線で活躍している。彼らは今何を考えているのか、どう時代の変化に立ち向かっているのか。リレー形式でインタビューする本企画は、エンタメ業界で働く大手事務所マネージャーが同世代で活躍するキーマンに話を聞き、それぞれの『背景』や『想い』に迫っている。今回は、2012年に『LARME』(徳間書店)を創刊し、わずか1年で発行部数23万部の人気雑誌に成長させ、現在は、『bis』(光文社)の編集長を務める中郡暖菜氏。最新号では『長濱ねる』(欅坂46)さんを初の単独表紙に起用するなど多方面にて話題を集め、デジタルメディアを使った戦略で新しい「出版ビジネス」を積極的に展開している。そんな次世代女性誌のキーパーソン『中郡暖菜』氏に迫った。【企画・取材・文=山本圭介(SunMusic)/撮影=冨田味我】

『本に恩返しがしたい』

 1986年生まれで国立音楽大学を卒業後、在学中にアシスタントとして働いていた『小悪魔ageha』編集部(インフォレスト株式会社)で、そのまま編集部員として就職。毎月20本近くの企画を提出し、人気雑誌の最前線で働いていた。そして2011年に同社を退社。その後たった半年の制作期間で、自ら企画して立ち上げた『LARME(ラルム)』(徳間書店)を創刊。同社史上最年少編集長に。「独特の世界観」や「斬新なレイアウト」で多くのファンを掴み、わずか1年で23万部の売り上げを記録、一躍人気雑誌に成長させた。その後2016年、『JJ」(光文社)の妹誌である『bis』の11年ぶりの復刊を手掛け編集長に就任。

 「私には『本を作る事』しかできなかった」

 彼女にとっての大きな転機は「母の病気」だった。自分に出来ることは何か。自問自答し、出した答えは『自分の本を作る事』。自ら企画書を作り営業、26歳にして創刊編集長に就任した。スタジオやスタッフ、出演モデルの手配や誌面の構成など、無我夢中で走り回った。

 雑誌の全責任を背負う「編集長」という仕事。わずか26歳でその重責を背負い、そして、たった1年で23万部を発行する雑誌に成長させた。今や出版不況といわれ女性誌の休刊が相次ぐ中、次世代女性誌を担う敏腕編集長『中郡暖菜』氏の想いとは。

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