3人組ダンスボーカルユニットLeadが1日、東京・中野サンプラザホールで全国ツアー『Lead Upturn 2018 ~MILESTONE~』の最終公演をおこなった。デビュー16周年を迎え、7月18日に8枚目となるオリジナルアルバム『MILESTONE』をリリース。同ツアーは、8月5日の福島・仙台公演を皮切りに、全国5都市で開催。新作収録の新曲を中心としたステージを展開し、最終日は昼の部と夜の部と2部公演でおこなわれた。以下では夜の部の公演をレポートする。【取材=桂泉晴名】

大人の余裕を感じさせるパフォーマンス

 オーディエンスの期待を高めるオープニングSEが流れると、ステージ中央に黒いシャツにブルーのジャケットを身につけた3人が登場。1発目から最新シングル曲「Bumblebee」を投入してくる。指を鳴らして、大人の余裕を感じさせるパフォーマンスを繰り広げる。

Lead

 谷内伸也がこの曲を初めて聴いたとき「今だからできるヤンチャさと色気が混じった、良いバランス感だな」と思ったと語っていたが、勢いがありながらも、オーディエンスをスマートにエスコートするような、彼らの現在の魅力をダイレクトに伝えてきた。

 3曲目に披露されたアルバムリード曲である「Love or Love?」も同様のインパクトを残した。<プロローグは そうさ もっと刺激的な程イイ>というセクシーな内容で、サウンドもガツガツを攻めていく。鍵本輝はアルバムリリース時に「正直、『Love or Love?』は(MVが)公開されるまでがドキドキでしたね。『受け入れてもらえるかな』とか。これまで『Beautiful Day』とか『Bumblebee』とかもそうですけれど、割とさわやかな楽曲を作ってきていたので、そのさわやかさを一旦取り除いたLeadはどうなんだろうな、と」心配したそうだが、実際はファンから予想以上の好反応を得たという。

 このライブでも、ジャケットをはためかせながらスピンをしたり、緩急ついたダンスで魅了。3人は体幹がまったくぶれることなく、細やかな動きを正確に入れる。だからこそ、品のあるセクシーさを表現できているのだろう。続いて、魅力的な女性に翻弄される「Extreme girl」では椅子を取り入れた演出で女性ダンサーを交えながら、曲の世界を展開していく。

静と動のコントラストが際立つ中盤

 MCをはさみ、好きな人との強い絆を歌う「Baby’cuz U!」では古屋敬多が客席に降りて会場は大きな歓声に包まれた。間を置かず「Bumblebee」のカップリングナンバーで疾走感のある「雫~Sizk~」へ。高音のサビが、さらに会場のテンションを高める。

 夏のきらめきをつめ込んだような、トロピカルハウスの「Backpack」では、全員が黒のバックパックを背負って軽快にダンス。メンバーは「Love or Love?」のデモ曲を聴くまでは「Backpack」がリード曲になるかもと思っていたそうで、アルバムでも大きな存在感を示す楽曲である。ライブ冒頭はシックなLeadをみせたが、中盤に向かうこのパートでは3人が持っている弾けるような明るさをたっぷり見せてくれた。

 ここからダンスコーナーへ。今回はアルバム『MILESTONE』のジャケットが電車に関係していたため、最初は電車をモチーフに内容を考え、自由に組み立てていったそうだ。電車のつり革につかまって揺られる様子など、コミカルかつ激しい動きを入れながらステージを彩っていった。

 ライブ中盤はしっとりとした曲を続けざまに披露。中でも最新アルバム収録「Tell Me Why」は、作詞を担当した鍵本が「強い男を表現したい」と考え、谷内がラップの部分で鍵本が一番出したかった思いを書いてくれたという作品である。古屋と鍵本のファルセットが切ない感情を倍増させ、オーディエンスの気持ちを引きこんでいく。ラストにいくにつれてダンサーを含めて次第にダンスが一体化し、会場をゾクゾクさせた。

 心温まるバラード「これまで、これから」は、冒頭、鍵本がライトを背にして、パワフルな歌声を響かせる。それに古屋が加わり、2人の絶妙なハーモニーをじっくり聴かせる。次に来た「君と歩く未来」では、谷内の男らしく包み込むボーカルに合わせて、オーディエンスは左右に大きく手を振って応えた。

 そして三味線のイントロからはじまるドラマティックな「メダリスト」は、鍵本が4年前ソチ五輪でアスリートたちの姿に感銘を受けてデモを作ったという。和テイストが入った異色の曲だが、スピード感もあって、ぐんぐんと成長を続ける彼らの姿に重なる。また今回のアルバムはサウンド面でロウ音域にこだわったということで、ライブの音作りも重低音が体に響き、迫ってくるような緊張感がたぎっている。最後は紙吹雪が舞う演出が取り入れられていて、華やかに締めくくられた。

みんなの声を大事にしながら前に

 MCでは鍵本が「このツアー中に30歳になりまして」と報告すると、客席から「おめでとう!」という声が次々にあがった。古屋は「次、10年経ったら、40だよ。すごくない?」「だからこの10年を大切に生きようと思うよね」と未来に思いを馳せる。谷内は「『Bumblebee』からリリースがつながっていたのが大きかったからかわからないんですけれど、各地ではじめましての方がたくさん来てくれて。この出会いを大切に、いろいろなものを発信していきたいなと思うので、楽しみにしていてください」と約束した。

Leadのステージ

 古屋が作詞した「Give Me Your Best Shot」は、YouTubeで振付動画をアップしたこともあり、オーディエンスもサビ部分を一緒にダンスすることに。メンバーがレクチャーをおこない、歌詞と分かりやすく連動したキュートな振りを全員で踊る。途中に3人が横一列になって手をつないでウェーブしたり、ダンサーも巻き込んで最後は飛び切りの笑顔を残した。フィナーレにむかって「トーキョーフィーバー」はスタンドマイクでパフォーマンスし、アルバムでもラスト曲である「Funk This Time!」で本編は終了。

 「Leadありがとう」というアンコールに応えて、はじまったのは「Beautiful Day」。古屋がステージに登場し、谷内と鍵本の姿を待っていると、会場後方から歓声が上がる。2人は会場の後ろの扉から登場し、オーディエンスに手を振りながら駆け抜けていく。ツアーを振り返り、鍵本は語る。

 「このステージをああでもない、こうでもないと言いながらみんなで作ってきて、こうやってみんなが声をくれることによって、『ああよかったな』と思う瞬間がたくさんこのステージ上でこの夏もあったなと思っているので。みんなの声を大事にしながら、これからもLeadはガンガン前に突き進んでいきたいなと思っているので、これからも皆さんよろしくお願いします」

 10月には3人が主演でおこなわれる舞台『NEW ライブ・レボリューション~スッポンポンで愛を!~』が控えていることも告知されて、「次歌う曲がラスト1曲となります!」と告げる。「この曲に俺たちはすべてを込めたいと思っているので、皆さんもこの曲にすべてを込めてもらえたら」と「Upturn」のカップリング曲「Versus」に。

 <戻りたいような今を重ねて 戻れないあの日を乗り越えて 奏でていく思いはクレッシェンド 共に行こうMy Friend!そうI vs I>という歌詞には、Leadのこれからの決意が込められているようだった。そしてこれだけ中身のつまった公演を1日2回おこなって、最初から最後までまったく変わらないテンションでやりきる3人の体力、集中力のすごさを見せつけた。

 ツアーを支えてくれた5人のダンサーとDJを紹介し、最後に3人であいさつをしてステージは幕を閉じた。全員30代を迎えて、ますます輝きを増すLead。その充実感にあふれる様子から、ライブに参加した人たちは、彼らのさらなる飛躍を確信しただろう。

全国ツアーを成功させたLead

Lead

Leadのステージ

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