ボランティア活動と音楽フェスを融合させたイベント『RockCorps supported by JT 2018』のセレブレーション(ライブイベント)が9月1日、千葉・幕張メッセで開催される。4時間のボランティアをおこなうとセレブレーションを観覧できる「RockCorps」。2005年に米・ニューヨークで初開催され、レディー・ガガやマルーン5など、世界のトップアーティストらが参加してきた。2014年に福島・あづま総合体育館でアジア初開催、昨年から会場を幕張メッセに移し今年5年目を迎える。セレブレーションには、BLUE ENCOUNT(ブルーエンカウント)、KEYTALK(キートーク)、加藤ミリヤ、でんぱ組.inc、英シンガーソングライターのエリー・ゴールディングの出演がアナウンスされている。さらに昨年に引き続き、高橋みなみが公式アンバサダーに就任しイベントを盛り上げていく。創設時から15年、ボランティア活動と音楽シーンを見続けてきた、RockCorps共同創設者兼CEOのスティーブン・グリーン氏に、2020年の東京五輪のボランティア不足への懸念や彼が感じる音楽シーンの変化について話を聞いた。【取材・撮影=松尾模糊】

いかに音楽シーンの変化に対応するか

――昨年、福島から千葉・幕張メッセに会場を移しての開催となりましたが、実際に開催していかがでしたか?

 (福島の会場)あずま体育館は自然豊かな山の中にある会場で、幕張メッセとは環境も大きな違いがありましたが、素晴らしいものとなりました。福島からもバスで1500人近いボランティア参加者がセレブリティに訪れました。彼らと関東の新しい参加者の出会いの場としても機能したと思います。

――ステージのスケールも大きく違ったと思いますが。

 会場の創りも、ステージの創りも違うのでその辺を考慮してセレブリティの設計をしなければなりませんでした。(幕張メッセ)は天井が2倍ほど高いので、音響も全然変わってきますし。SPYAIRのステージはとてもクールでした。

――現在は日本でもサブスクリプションサービスの定着で、アーティストは音源よりもライブに力を入れている傾向があると思います。創設時からRockCorpsのイベントは変化していますか?

 大きく2つの点が変わったと思います。まずは音楽ライブのプロデュースの面、音楽業界の変化ですね。ストリーミングが普及したとは言え、以前のCDセールスに比べれば収入源は減少したと思います。以前はCDのプロモーションとしてライブやツアーは位置づけられていた。今はアーティストにとってもライブでいかに収入源を確保していくかを考えるようになったと思います。ですから、ブッキングすることも大変になりました。

 もうひとつの大きな変化は、昔と違ってみんなスマホを持ってライブに訪れますよね。ライブに行くというよりも、ライブに行った写真を撮ってシェアすることが目的になっているような気がします。日本では撮影は多くの場合まだ禁止されてますが、世界では大体みんな撮影、レコーディングしています。

 なので、ステージをプロデュースする側にとっては観客にどうしたらユニークなステージの写真、映像を撮ってもらえるかということを考えなければならない。フォトスポットを作ったり、どこにロゴを入れれば目に留まるかなど、昔は考えもしなかったことを今はRockCorpsのステージでも常に考えています。

スティーブン・グリーン氏

スティーブン・グリーン氏

――良くも悪くも大きく変化している現在の音楽シーンについて、スティーブンさんはどのように思いますか。

 良い、悪いということよりも、いかに変化に対応していくかということが大事だと思います。50年代のシングル中心のシーンから70年代以降のアルバム中心のシーンへと変化して今はそれも終わろうとしています。

 カニエ・ウェスト(米HIPHOPアーティスト)が先日リリースした『ye』(6月1日リリース)は7曲23分というものでした。テイラー・スウィフトが昨年リリースした『reputation』は、まだ15曲55分のアルバムだったのですが、彼は時代の変化にとても上手く対応していると思います。

 カニエの政治的な言動には賛同できないこともありますが、マーケティングに対してはとても頭がいい人だと思います。

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