SPICY CHOCOLATEが、「SPICY CHOCOLATE & THE MONSTER CREW」として、ミニアルバム『THE JUNGLE MIX UP』をリリースした。これまでラブソングのイメージが強かったSPICY CHOCOLATEだが、今作では「もともと得意だった」というエッジの効いたレゲエナンバーを詰め込んだ。

 コンセプトは「皆で歌って踊って騒ぐぞ!」。実力派アーティストを客演に、フロアで盛り上がる曲を並べた。これまでのラブソングが「CHOCOLATE」なら、今作で見せたナンバーは「SPICY」。両面を今後出していくというKATSUYUKI。「SPICY CHOCOLATEはネガティブな言葉は使わない」とも語った同氏の考えに迫った。【取材=木村陽仁/撮影=片山 拓】

プロデューサーとしての顔

――THE MONSTER CREWの経緯を。

 SPICY CHOCOLATEを支えてくれる周りの仲間のことを「THE MONSTER CREW」と昔から言っていて。今回改めてこういう表記にしてみました。聴いてくれる人もそうだし、歌で参加してくれる人も、携わってくれているスタッフも全部含めてです。

――『渋谷純愛物語」シリーズ3部作が完結して、新たなシリーズとなる第1弾「シリタイ feat. C&K & CYBERJAPAN DANCERS」がリリースされましたが、これとの関連性は?

 「シリタイ」とは全くの別物です。新しいコンセプトとして今回の『THE JUNGLE MIX UP』を作りました。これは、フェスやクラブなどといった場所で、皆で歌って踊って騒ぐぞ! みたいな、そういう曲を集められたら良いかなと思って制作しました。フロア向けですね。

――その収録曲はまさにユニークでいてクール。ジャパニーズレゲエが更に進化したという印象を受けました。

 そうですよね。それが顕著に目立つのが「平成フルスイング feat. APOLLO & ACE」(1曲目収録)という曲かなと。APOLLOは今、大阪で頭角を現しているレゲエのアーティストで、片やACEは、ヒップホップの番組『フリースタイルダンジョン』(テレビ朝日系で放送)でモンスターに君臨しているフリースタイルが得意なラッパーで。やっぱり二人とも言葉の出し方や韻の踏み方のテクニックが非常に高いので、その特性を活かした二人の化学反応をこの曲で表現しています。このアルバムの中でも一番言葉数が多いですね。普通の曲よりもたぶん2・5倍以上の言葉を使っているのかな、まさに言葉が乱立しています。

――言葉を浴びるように受けている感じがしますよね。単純にこれだけ言葉が多いと突っかかると思うんですけど、なのに滑らか。技術力が凄いですよね。

 すごいですよね。もともと早口が得意なんですよね。APOLLOもACEも。ACEはフリースタイルなので頭の中で考えてすぐに言葉を出すし、しかも韻を踏んでラップをしていく。その二人の特技が重なり合った曲になっているので、これは相当凄いものが出来たなと思っています。これをカラオケで完コピできるようになったら、モテるんじゃないかなと思いますね(笑)。

――相当難易度が高いですから、モテますでしょうね(笑)。

 これが出来たら凄いですよね!(笑)

――しかもサウンドには遊び心があって、野球を連想させる音も入っています。

 「カキーン!」とね。まあ「フルスイング」とタイトルにもありますけど、三振でも良いから全力で振っていこうぜ!という意味も込めて。それと、平成は来年4月30日に終わるので、「平成」という言葉を入れたかった、ということもあります。

――そういう意味もあったんですね。ここで改めて確認したいんですが、曲を作るにあたってのフローですが、まずテーマを決めて曲を作り、誰が歌ったら曲の良さが最大限に引き出されるかという相性も含めて人選していく、というのが大まかな流れですか?

 そのあたりは変幻自在にやっていまして、ビートがあってからアーティストを決めたり、アーティストを決めてからビートを作って、コンセプトを決めていったり、コンセプトを決めてからアーティストを選んでビートを作ったり、時と場合によって使い分けていますね。僕らは、歌は歌えないので、歌ってくれる人を最優先に考えて、その人たちが歌いやすいような環境だったり状況を、どういうのが良いのかな、と手探りで考えながら進めています。

――そうしますと「平成フルスイング feat. APOLLO & ACE」はどういう流れでしたか?

 これはビートありきです。まずは「フルスイングという曲を作りたい」というコンセプトがあって、どういう曲が良いかな、と。それで二人の特性を活かした、ラップでの掛け合いができるようなビートを作って、そこから声を乗っけていった感じですね。

KATSUYUKI

KATSUYUKI

――以前もKATSUYUKIさんのことを“映画のプロデューサーのようだ”と表現しましたが、KATSUYUKIさんの頭のなかには人物図鑑なるものがあるんでしょうね

 この人だったらこういう感じなのかな、ということは常に頭に思い浮かべています。この人とこの人の組み合わせだったら面白いんじゃないか、とか。

――人を見るうえで押さえているポイント、チェックしているポイントはありますか?

 まずはライブを見に行くようにしていますね。その人がどんな表現をしていて、何をメッセージとして世の中に投げかけたいのか、どういう歌を作ってきたのかとか。そういうのをトータル的に見るようにはしていて、じゃあ彼だったらこういう感じが良いのかな、とか。そういう風にしています。

――スカウティングじゃないですけど、オファーを受ける側は嬉しいですよね。分析された上で声をかけてもらうわけですから。

 そうだと嬉しいですよね。自分自身の作品だったらやれないけど、SPICY CHOCOLATEとの組み合わせだったら出来るとか、普段はこういうスタイルだから僕はこういうのは出来ないけど、SPICY CHOCOLATEがプロデュースした人とのコンビだったらやれる、とか。新しい表現の仕方をこちらで提供することはできているのかなとは思いますね。

――前回のインタビューで、今後やってみたい人として福山雅治さんや松田聖子さんの名前を挙げていました。そういう異種との関わりも今後は?

 今回もそれは言い続けています(笑)。福山さんや松田さんと出来たら最高ですよね。どういうのが出来るのか、僕らもワクワクするし。

――今回の作品には“祭り”がテーマになっている曲「わっしょい☆パラダイス feat. CHOP STICK」もありますが、今後はJ-POPSだけでなく、演歌・歌謡も有り得ますか?

 歌謡曲はもちろん僕も大好きですし、やっぱりこう東京オリンピック・パラリンピックに向けて盛り上がる曲も作れたら良いな、というのはありますよね。「わっしょい☆パラダイス」はそういうことを考えて作った曲ですし。

――盆踊りで流れたらまたユニークですよね。

 「わっしょい」という言葉も入っているので、ぜひ使って欲しいですね。

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