外から持たれている自分のイメージを発見できる

シシド・カフカ(撮影=片山拓)

――4曲目の金子ノブアキさんとの曲「zamza feat.金子ノブアキ」は、クールでどことなく神秘的なナンバーです。この曲はどのようなリクエストをされたのですか?

 これは当初のリクエストから、曲が大きく外れたんですよ。ノブアキさんも歌ってらっしゃるので、最初は「ツインドラムの、ツインボーカル」がやりたかったんです。でもノブアキさんの中では、すでに「カフカちゃんにはこういう感じ」というイメージがとても強くあったみたいで。

――どんなイメージでしょうか?

 黒いライダースーツに皮ジャンを着て、ヘルメットを被って。

――峰不二子みたいな?

 そういった感じで。ワーッとバイクで乗り付けてきて、ヘルメットをはずして髪がワッサーと広がる、みたいな感じがイメージだったんですって。これは髪の長いころの話ですけれどね(笑)。そういうシーンに合うような曲ということで、映画音楽のようなナンバーになりました。音の広がりがすごくいいんです。この間もマスタリングをしていて順番に聴いているんですけど、「zamza」のイントロが始まったとたんに、音が急にファンッて広がるんですよ。「これがノブアキワールドなんだな」と感じるし、この作り込みはものすごいと思います。あと、今回ツインドラムにはならなかったんですけれど、「ツインボーカル」というところでは、実は後ろの伴奏に聴こえているのが、全部ノブアキさんの声というパートもあって。そういったところでリクエストを取り入れてくださいました。

――ノブアキさんとは、ドラムの話はされましたか?

 私は音楽トークが得意ではないので、そんなにしなかったんです。でも録音をした後に音を全部渡して、ノブアキさんがミックスをしてくださったんですけど、その時「ハイハットとハイハットの間が」みたいなのとか、「この音の長さが」みたいなところで喜んでくださっていました。

――同じドラマーならではの視点ですね。

 「ドラムをずっと聴いているだけでも楽しかった」と言ってくださって。それはうれしかったです。ドラマーさんにドラムを聴いてもらうのは緊張するんですよ。うちのプロデューサーは2人とも元ドラマーで、すごく叩きあげられてきたので。だから「なんて言われるんだろう」とドキドキしましたけれど、楽しんでくださってよかったです。

――ところでセッション盤を聴いて、いろいろな方の楽曲を受け入れて形にされるのは、女優というお仕事と共通点があるのかなと考えたのですが。

 演じるときはもう1人の違う女性像がいるので、「その人だったら」という考えなんです。でも音楽の方は素直に自分を通していくじゃないですか。その違いはあるかなと思いますけれど。でもアウトプットする作業は、もしかしたら似ているのかもしれないですね。

――「羽田ブルース」などは、もう1人の違う女性像に近いのかな?と。

 確かに、それはあるかもしれないですね。これは剣さんが思い切り女性像を作り込んできたので、演技をしていたという経験が役に立っているかもしれないです。そしてこういう試みをすると、外からの目がわかるというか。

――外からの目ですか?

 「私はこんな印象を持たれているんだ。こういうことを言いそうな女性に思えるんだ」という、外から持たれているイメージですね。逆に音楽として自分から発していく、というのはおもしろいですし、聴いている人からしてみたら、「あ、イメージ通り」と思われたりするのかな、と思ったりします。


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