日本一オメでたい人情ラウドロックバンド オメでたい頭でなによりが16日、Zepp Diver City Tokyoでツアー『オメでたい頭でなにより全国ツアー「オメ道楽2018 ~鯛獲るレコ発編~ 本店」』のファイナル公演をおこなった。同ツアーでは4月4日の東京Shibuya O-WEST公演を皮切りに全国9公演を開催。この日は、メジャーデビューシングル「鯛獲る」など全18曲を披露。赤飯(Vo)が「最高の一日になってもうたなぁ」と語ったように盛況のうちに幕を閉じた。【取材=長澤智典】

場内に流れた「赤飯のオールナイト開場」

             
 開演前、会場を埋めつくしたファンたちへ向け、ボーカルの赤飯が「赤飯のオールナイト開場」と題し、ラジオ番組風の放送を開始。いわゆる開演前のアナウンスではなく、ファンたちと、より密接な関係性を持ってライブを楽しもうとしてゆく、その姿勢がオメでたい頭でなによりらしいスタイル。事実、微笑ましくもコミカルな話で場内の空気を温め,よりファンたちとの距離を身近に近づけたうえで、彼らはライブへ突入していった。

オメでたい頭でなにより(撮影=Yuto Fukada)

 舞台正面を覆った白い幕、その幕裏での赤飯のMC。彼の言葉へ導かれ幕が降りると同時に、楽曲はメジャーデビュー曲の「鯛獲る」へ。オメでたい気分を全力で満喫しようと、会場中の人たちが熱を上げ始めた演奏に合わせ、声と拳を上げ一気にブチ上げだした。まさに、「オメでたい!!」気分だ。赤飯のリードのもと、気持ちを昂らすパーティロックチューンに合わせ、祭りの熱もガンガンにアガり続けていく。

 赤飯と観客たちによる「Zepp Diver City Tokyo ONEMAN」「獲ったぞー!!」のやり取りなど、最初からメンバーも観客たちも、頭をオメでたい気分に染め上げ、はちゃめちゃに熱くなった会場の空気を満喫。

 メンバーらの激しいセッション演奏から、楽曲はラウドな音を放出した「えんがちょ!」へ。親しみ覚えるパーティーノリを胸に携えながらも、攻めの姿勢を持って煽るメンバーたち。その勢いに触発され、フロア中に頭振り乱す光景や身体を折り畳む様が生まれていた。観客たちを煽る赤飯とメンバーたち。豪快で爆裂した演奏を真正面から叩きつけられちゃ騒がずにいれない。誰もが、拳を振り上げ、その場で大きく飛び跳ね、腹の底から声を振り絞り、熱狂の中へ嬉しくまみれていた。

 激しい勢いをさらに加速するよう、オメでたい頭でなによりは「憂き浮きウォッチング」を叩きつけた。ラウドロックと言わんばかりの激しい演奏だ。でも本質的に祭り気質であり、アガッてこそな姿勢を持ったバンドのように、熱いノリへ支配された中、ともに体力の限界まで騒ぐことにこそ誰もが興奮と快楽を求めれば、その熱狂に溺れていた。楽曲が進むごとに激しさを増す演奏。メンバーと観客たちの気持ちが、ダイレクトにライブへ反映。まさに、そんな感じだ。

たまらなく嬉しい刺激だ

 「我々一人残らず楽しませる意識でここへ来ております。全員汗だくの笑顔にして帰しますよ。ここは、おもてなしの精神でいかなければならない。たった今から、ここはお寿司屋さんに変わります」その言葉に続き、赤飯が観客たちを右(しゃり)と左(ねた)に分断。流れたのが、サークルモッシュナンバーの「wosushi~ウォールオブ寿司~」。「1、2、モッシュ」の合図で、会場中の人たちがフロアの真ん中で交わるウォール・オブ・デスが発生。そのままぐちゃぐちゃにまみれながら、会場中に熱狂のお寿司が誕生。

赤飯(撮影=Yuto Fukada)

 場内中の人たちがフロア中で入り交じり騒ぎ続ければ、赤飯の合図に合わせ、場内へ無数のサークルモッシュを作り上げていく。演奏に合わせ、頭からっぽに、無我夢中で楽しく騒ぐ。なんてオメでたいライブだ。会場中が騒ぎ祭る人たちでぐっちゃぐちゃにまみれていく。そう、この嬉しい無法地帯な感覚こそが、オメでたい頭でなによりのライブの醍醐味だ。

 「まいどあり」の声に続き、「海老振り屋」の演奏へ突入すると同時に、会場中の人たちが手にしたタオルを一斉にクルクルまわしだした。気持ちをガンガンにアゲてゆく宴ロックチューンに合わせ、赤飯の煽りへ触発されるように、フロア中の人たちがタオルを振り、騒ぎ続ける。途中、ぽにきんぐだむがラップで煽れば、赤飯の振りまわすタオルの動きに合わせ、会場中がくるくるまわる無数のタオルの渦で埋めつくされる光景も登場。「お台場って動物園があったっけ、めっちゃ咆哮が聞こえるわ」。この、はちゃめちゃな楽しさがたまんない!!

 気は一変。気持ちへ優しく寄り添うように、スケールあふれたメロウなミドルバラードナンバー「七夕リアン☆リターンズ」を演奏。言葉のひと言ひと言を観客たちの胸の内側へしっかり届けるように、赤飯は伸び伸びとした歌声で会場中の人たちの心を抱きしめていく。フロアでは、演奏に合わせ大きく手を振り、赤飯の放つ想いをしっかり抱き返していた。なんて気持ちを温かくメロウな気分に染めてくれるんだろう。その歌や演奏に、心寄り添いたくなるのも納得だ。その歌の内容が、どんなにシュールだろうとも…。

 響くサイレンの音。「ここで銃声が聞こえたと思ってやってきました。どうやら、このステージ上に犯人は舞い戻ったようです」、ここから芝居がスタート。警官に扮した赤飯が、メンバー4人をそれぞれ尋問し始めた。そんな芝居の流れから、演奏は「歌謡サスペンス劇場~わたしがやりました~」へ。スリリングでサスペンスな香りと激しく熱いノリを融合。観客たちを跳ねさせながらも、オメでたい頭でなによりはサスペンスな物語の中へ観客たちを巻き込んでいく。

 そう、ここにいる人たちすべてが事件の目撃者であり、重要な参考人だと言うように。「事件は現場で起きている」。ならば、その現場で一緒に検証をしながら熱く騒ごうじゃないか。最後に場内中の人たちが気持ちを一つに叫んだ「わたしがやりました」のセリフも最高じゃない。

何よりもオメでたいじゃないか

 ここから、「とっても甘くてフルーティな曲です」の言葉に続いて飛び出したのが、ポップサイドとラウドサイド、2つの表情へ楽曲をアレンジした「さくらんぼ」。ポップな表情に合わせ、ペンライトを振りまわしわちゃわちゃ楽しく騒げば、演奏が激烈な爆音に変わったとたん、身体を激しく折り畳む観客たち。両極の表情を1曲の中で楽しめるのが最高じゃない。笑顔でうりゃほいとはしゃぎつつ、後半ではフロア中に幾つものサークルモッシュが誕生。ここでも嬉しい無法地帯な様を描き出すノリが誕生。それが、たまらなく刺激的で楽しいんだよ!!

オメでたい頭でなによりのステージ(撮影=Yuto Fukada)

続く「推しごとメモリアル」でも、ポップとラウド両面を巧みに融合。軽快にステップを踏みたくなるポップサイドに身を預け気分もウキウキ弾めば、明るく開放したサビでは、わちゃわちゃ楽しく騒ぐ展開へ。そのまま楽曲は転調し、轟音ゾーンへ突入。親しみやすいポップさと、わっしょい騒ぎながら踊り続けるサビのブロック、その後の爆音パートと、1曲の中、多彩にカラフルに熱狂を描きだす手腕が、とても冴えている。楽しさの波状攻撃に熱狂が止まらない。

 「こっからは拳を掲げろ、かかってこい!!」、赤飯のスクリームを合図に楽曲は「ふわっふー」へ。キャッチーな2ビートと激烈でラウドな演奏をミックス。サビの開放パートではダイブする観客も登場。誰もが大きく両手を振りながら、熱く爆走する演奏に合わせはちゃめちゃ大騒ぎ。フロアでは次々と観客たちの頭上をサーフしてゆく人たちが登場。ぶち上がった感情は、もはや制御不能だ。ならば、感情の導くまま騒ぎ倒せばいい。それが、何よりもオメでたいじゃない。

 「オメでたいことといえば、誕生日です」。赤飯の呼びかけから、7月15日・16日・17日が誕生日の人たちが舞台上へ。意外に人数が多いのも嬉しい驚きだ。そんな彼ら彼女らと一緒に、ここから大誕生日会を実施。「今から主役はこいつらですよ」の声を合図に、オメでたい頭でなによりは「VIVA!ハピバ」を演奏。両手にポンポンを持った誕生日を迎えた人たちが演奏に合わせゆったり身体を揺らせば、フロア中の人たちも身体や掲げた手を揺らし、一緒に幸せを満喫。間奏中には、赤飯が誕生日の人たちとハイタッチしていく場面も。

 何より、舞台上とフロアで大勢の人たちが笑顔ではしゃぎ倒す光景が、たまんなく楽しい。終盤には無数のバルーンが天から降り注ぐ中、みんなで誕生日を味わい尽くしていた姿が、とても印象的だった。

 お前らまだまだ遊び足りんよな」、飛び出したのが、雄大で豪快な激ロックナンバーの「ダルマさんは転ばない(湯冷ます)」。会場中の人たちが大きく拳を振りかざし、日頃のストレスを全部ぶっ放つ勢いで騒ぎ出した。この曲では、お馴染み「だるまさんが転んだ」の遊びも登場。おのおのが自由きままなポーズで動きを止めれば、あえて身体を動かしアピールする人たちも。途中には、日本一短い曲「湯冷ます」も差し込み、終盤にはフロア中をぐちゃぐちゃにする大熱狂を描き、誰もが「ダルマさんは転ばないっ(湯冷ます)」を通し思いきり楽しんでいた。

彼らなりの宣言歌「We will luck you」

 ライブも終盤戦へ。maoのスラップベースか炸裂。演奏は「スーパー銭湯~オメの湯~」へ。疾走する演奏へ飛び乗り、ガンガンに煽り続ける赤飯。途中、巨大なアヒルの乗り物へまたがりフロア中を泳ぐ姿も。勢いを持って走る演奏に刺激を受け、フロアでも次々とタイブをする人たちが登場。勢いに身を任せ、誰もが理性を失くしガンガンにはしゃぎまくる、その姿が最高に開放的じゃない。

mao(撮影=Yuto Fukada)

 「今、すごく幸せなんですよ。目の前にこんだけの人たちが、俺たちのメッセージを受け止めに来てる。その感謝の気持ちを持って作ったのが『We will luck you』です。みんな、これからも幸せになってください。ここが俺たちの居場所だと思ってください。俺は、ここが俺の居場所だと思っています。みんな、俺に居場所を与えてくれてありがとう。ここは、俺たちとあなたの居場所です」

 赤飯の声に続いて響いたのが、「We will luck you」。何時もならコミカルな要素をたっぷりにお届けするオメでたい頭でなによりが、あえてシリアス一辺倒で想いを届けた楽曲だ。<今だ叫べ、歌えWe will luck you>。これは、オメでたい頭でなによりとファンたちとの熱い絆を歌にした曲。互いの関係や、お互いにありたい気持ちを赤飯が代弁。この歌に込めた想いや願いを胸に、これからもオメでたい頭でなによりは突き進んでいく。そんな彼らなりの宣言歌としても、この歌が響いてきた。

 「幸せの定義は人それぞれ。みんなは、どんなときに幸せを感じますか? どんなしんどいことがあっても、それを前向きに変換して発信していく。オメでたい頭でなによりのライブを通して幸せなるという意志を持ってください。幸せになろうという意志を、もう1回つかんでください」

 最後に、「オメでたい頭でなにより」を演奏。<オメでたい頭でなによりです>の歌声に合わせ、会場中の人たちが一斉にダブルピース。気持ちを無条件で楽しませる楽曲へ合わせ、ヘドバンや両手を振り上げてとこの瞬間を全力で楽しんでいた。誰もが心を幸せに満たしながら、おめでたい気分へ全力で浸っていく。大サビで生まれた、フロア中に無数のサークルを作りあげた<オメでたい頭でなによりです>のモッシュと合唱。誰もがオメでたい野郎に扮した熱血な連中たちの血気に導かれ、楽しさの虜になってゆく。自分を開放し、夢中ではしゃいでいた。それが、何よりも最高な景色じゃないか。

観客たちの熱狂

 「理想と現実の狭間でぼろ雑巾のようになっていたときの瞬間を切り取った歌です」。アンコールの最初に披露したのが、アコースティックなスタイルにアレンシした「笑うユメの生活」。ゆったりとした、とてもメロウな味を醸しだす楽曲としてアレンジ。切なさ抱いた歌を、触れた人たちの胸に想いを染み込ませるように彼らは届けてくれた。気持ちを笑顔でアゲる表情もオメでたい頭でなによりの魅力だが、こういう胸にジーンと染みるスタイルに色を変えた楽曲も、とても素敵な魅力を放っていた。最後に生まれた「ラララ」の大合唱も、心を優しく潤してくれたのも嬉しかったこと。

会場の様子(撮影=Yuto Fukada)

 再び躍動し始めた演奏。心が昂りを覚えだす気持ちと重なるように、演奏も次第に勢いを増してゆく。そのまま楽曲はラウドでパーティな「生霊の盆踊り」へ。フロア中の人たちが拳を振り上げ、ボイボイ騒ぎだす。躍動する祭りビートに飛び乗り飛び跳ねれば、身体を折り畳み宴の中で嬉しく熱狂と喧騒に溺れていた。

 後半には、肩車された赤飯を筆頭に、メンバーらがフロア中央に移動。大勢の観客たちへ囲まれながら演奏する場面も登場。このはちゃめちゃな一体化した姿勢こそが、オメでたい頭でなによりのライブを徹底して楽しみ尽くす姿勢。一人フロアに残った赤飯が、客席のど真ん中で、観客たちの熱狂を間近に感じながら騒ぐ姿もすげぇ格好いいじゃない。

 「最高の一日になってもうたなぁ。5年前にソロとしてZepp Diver City Tokyoでやらせてもらって、5年後に、まさか自分のバンドでZepp Diver City Tokyoへ帰ってこれるなんて想像もしていなかったよ。でも、ここは通過点でしかない。われわれが目指すのは日本武道館です。ここで繋いだ絆を大切に、日本武道館目指してふたたび繋いでいきたいと思います」

 「お手を拝借」、最後にオメでたい頭でなによりは「宴もたけなわプリンセス」をプレゼント。最後の最後まで、彼らは会場の中の人たちを笑顔ではしゃがせ、オメでたい宴の場を描き続けていった。この日のライブでも、無邪気な、満面の笑顔に包まれた光景と熱狂に大騒ぎする様を、彼らは終始描き続けていった。

 今後のオメでたい頭でなによりだが、秋に2ndシングルを発売。11月には東名阪を舞台に3マンスプリットツアー『幸三昧2018』を開催する。

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