新生・東京パフォーマンスドール(TPD)が去る6月3日、東京・日本橋三井ホールで『The 5th Anniversary ダンスサミット』を開催した。6月19日に結成5周年を迎えることを記念しておこなわれたものであり、メンバー3人が卒業して6人体制になって初めてのワンマンライブでもあった。最新シングル「Shapeless」収録ナンバーをはじめ、ユニット曲も披露。全20曲をノンストップで駆け抜け、新たなスタートを切った。【取材=榑林史章】

ライブのもよう(撮影=Jumpei Yamada)

 登場曲に合わせてメンバーのシルエットが次々と映し出されると、大歓声に沸いた。1曲目は、最新シングル「Shapeless」。EDMのダンスビートではあるが、ガツガツとダンスを繰り広げるこれまでのイメージとは一転、スケールの大きさと爽快感を持った楽曲で、空を指さすような手振りも印象的。1曲目から新しいTPDを見せつけた。

 続いて「今日は集まってくださってありがとうございます。私たちの本気を受け取ってください」との言葉と共に、デビュー曲「BRAND NEW STORY」を披露した。この曲をはじめとしたこれまでの楽曲は、メンバー編成が変わったことで歌割りやダンスの構成も6人用に変更されている。新たな魅力で聴かせ、メインボーカルが次々と変わるたびに、ファンは全力でメンバーの名前を叫んだ。

 中盤にはソロやユニットのコーナーもあり、TPDとは違ったそれぞれの魅力を発揮した。まずは高嶋菜七がソロで登場して、「6年前のオーディションでこの曲を歌ったから、今の私があります」と、テイラー・スウィフトの「Love Story」のカバーを披露した。ミディアムのサウンドに合わせて、しっとりとエモーショナルな歌声を響かせると、会場をオレンジのペンライトの光が埋め尽くす。会場に大きな拍手が沸き起こると、切なげだった表情から一転、「センキュー」と言って笑顔をのぞかせた。

 浴衣姿で、夏を先取りといった雰囲気で聴かせた「ハジケソーダ!」。この曲はこれまで“ぐーちょきぱー”というユニットで歌っていたが、そのメンバーの2人が卒業しているため、この日は全員で歌唱。「今夜もハジケましょう!」と声をかけながら、元気いっぱいユーモアたっぷりに、踊りながら歌ったメンバー。<アフォー!>と叫ぶコーラスを、「前のみんなも!」「後ろのみんなも!」と、順にコール&レスポンスで楽しんで会場の一体感が高まった。

 続いて浜崎香帆と橘二葉が、「Shapeless」収録曲「BURN ME OUT」を披露した。センターステージに陣取った2人は、ビートの効いた同曲に合わせて、キックしたり腰をくねらせたりなど、アグレッシブで挑発的なダンスと共に聴かせる。会場はLAのクラブにでもいるような雰囲気に早変わりし、新たなユニット誕生の予感に、集まったファンもペンライトを振って声援を送った。

 そして、上西星来、脇あかりによる2人組ユニット“赤の流星”は、「cocolo」を披露した。ピンクとグリーンのペンライトが揺れる中で、2人は黒のドレスをなびかせながら歌い舞う。歌謡曲チックでキャッチーなメロディを、随所にハモリを交えながら聴かせて、歌声で観客を魅了した。

ライブのもよう(撮影=Jumpei Yamada)

 それぞれのアクロバティックなソロパフォーマンスに、その都度大きな歓声で会場が沸く展開で始まった後半戦。「TRICK U」や「純愛カオス」などのシングル曲も連発した他、先代TPDのナンバーを今のメンバー用に再構築した「FIRE -Rearranged ver.-」も披露。その「FIRE -Rearranged ver.-」では、センターステージに散らばったメンバーの先導で<パンパンパン>と、観客が高速クラップで盛り上げた。

 また、「Are you with me??」では、「みんなタオルを出して、一緒に振り回して、誰よりも楽しめ!」とメンバー。TPD恒例のMCを挟まないノンストップライブでは、ライブも終盤に差し掛かるとステージも客席も体力消耗はかなりのもの。汗で前髪が額に張り付いてもおかまいなしといった様子で、ダンスを続けるメンバーは、客席にも「まだまだいくよ!」「ついてきて!」「かかってこい!」など声をかける。観客もメンバーに負けじと、より大きな声をあげて体を揺らしてライブを楽しんだ。

 本編ラストには、「Shapeless」収録曲の「SHINY LADY」を披露した。歌う前に「結成5周年、私たちはみなさんにどう見えていますか?」と、観客に問いかけた脇。この言葉は、きっと自分たちへの問いかけだったに違いない。“自分たちは、あの頃に憧れていた自分たちになれているのか?”と。結成5周年や新体制といった節目に際して、きっとさまざまな不安や葛藤があっただろう。それを乗り越えて迎えたこの日。切ない気持ちを前向きさに変えて歌う6人の姿は、ほとばしる汗と笑顔でこの日いちばんの輝きに満ちていた。

 「悔しいことも悲しいこともあったけど、最高のみんながいてくれたら無敵! 6年目の東京パフォーマンスドールを、どうぞよろしくお願いします!」

 激しい変革を続けるアイドルシーンにおいて、ダンスを武器に独自のポジションを獲得しつつあるTPD。まだ見ぬステージに向け、新しい東京パフォーマンスドールの活動が、この日始まった。

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