「教室」のコンセプトも「消えていく」

矢川葵(撮影=片山拓)

――3曲目には、ポエトリーナンバー「教室」を収録しました。

井上唯 今回も、コショージが物語を書いたんですけど。その内容をあえてメンバー内で詳しく聞くことはせず、そこも曲たちと同じように、個々に解釈をしたうえでレコーディングをしていきました。

――Maison book girlに関しては、個々の解釈が何よりも大切なことだ。

井上唯 そうですね。

――コショージさんは、どういう想いから「教室」の物語を書いたのでしょうか?

コショージメグミ 毎回の作品ごと、最後にポエトリーナンバーを収録していて、今回も、先に「レインコートと首の無い鳥」と「おかえりさよなら」の世界観を掴んだ上で、そこに関連する形で「教室」の物語も書いたんですけど。この「教室」も、「覚えたものが消えていく、忘れていく」というコンセプトを持って書いています。

――中に出てくる古町って、新潟市に実在する町のことですよね。

コショージメグミ そうです。

和田輪 毎回、ポエトリーに関しては、わたし達が物語を語る言葉を最初に録り、そこへサクライさんがトラックを付ける作り方をしています。だから今回も、「どんなトラックが出てくるのかな?」と楽しみにしていたところ、完成した楽曲を聴いて「好きだなぁ」と思いました。

――先に語りの部分を録るということは、テンポ感や間合いも大切になっていきますよね。

和田輪 そこは、何時も4人の醸しだす空気感の中で録っています。

コショージメグミ 録りながら、「ここはこうしたいな」というときは言いますけど、基本的にみんなの感覚を優先したいので、ほとんど注文を出すことはないです。サクライさんへ曲をつけていただくときも、「こういう感じがいいです」と伝えてくように、そこも「イメージが違うなぁ」ということはないですね。

矢川葵 物語の内容面でも、わたし自身は経験したことはないけど、でも、あり得そうな話だなとは感じてて。学校で何か事件が起きて、急に体育館に呼び出されるところとか、いろいろあったけど、友達に遊びに誘われたから気にせず体育館を出ていっちゃったりとか、みんなの記憶の中にも有り得そうな話なんだけど。でも、ちょっと不穏な空気も出ていたり。その世界観も、「elude」というシングルに描き出した世界観へ寄り添ってるなと思いました。

――6月23日には、日本青年館ホールを舞台に『tour final Solitude HOTEL 5F』をおこないます。過去にもワンマンは『Solitude HOTEL』シリーズとして、1F、2F、3Fなど、少しずつ階層を上げています。そこにも連動性があるのでしょうか?

コショージメグミ 『Solitude HOTEL 4F』と『4.9F』のときは連動性もありましたけど。『5F』に関しては、取材段階ではまだツアー中なので、自分たちでもどうなるのかまだ予測はできてないです。

井上唯 そこは、当日のお楽しみですね。ただ、イベントライブに関してはコショージがセットリストを決めてるんですけど。そこは、対バン相手の雰囲気に合わせたりということも、過去には考えたりしてましたね。

コショージメグミ 最近は、「自分たちがどう見られたいか」を一番に考えてセットリストも組み立てています。

和田輪 Maison book girlのライブの場合、勝手に騒いでる人もいれば、ジッとライブを見続けてる人、涙を流してる人、本能のままに声が出てしまう人など、反応は本当にそれぞれ。いろんな解釈や反応が生まれるのは自由なことだし、むしろ、それだけしっかりMaison book girlの世界観が響いてくれてるんだなと思っています。

――最後に、ひと言ずつメッセージをいただいても良いですか?

井上唯 最新シングルの「elude」が出ます。収録した3曲ともMaison book girlらしい楽曲なんですけど、でも、それぞれに違う雰囲気を持っているように、ぜひ聴いて欲しいのと、ライブにも遊びにきてもらいたいです。

コショージメグミ 日本青年館ホールでのワンマン公演は、今回のシングル盤の世界観を体現する内容になると思います。むしろ、今回のシングルの世界観をしっかり体感出来るライブは今回しかないので、ぜひ観に来て欲しいです。

和田輪 シングル盤として楽曲は成立しているんですけど、また別の楽しみ方としてライブがあるように、やっぱしライブは観て欲しいなと思います。日本青年館ホールは着席会場だから、気になっている方には観やすい場だと思うから、ぜひ来てください。

矢川葵 この曲たちを音源を通して何度も聴き、楽しみ尽くしたなと思っても、ライブでは、また違った視点で楽しめると思います。6月23日の日本青年館ホールでのワンマンは、その日にしか味わえない内容にもなります。だからこそ、それを味わいに日本青年館ホールまで来て欲しいです。

(おわり)

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