TOKIOの長瀬智也と、歌手で俳優のディーン・フジオカが26日、都内でおこなわれた映画『空飛ぶタイヤ』大ヒット御礼舞台挨拶に登場。映画への思いなどを明かすとともに、主題歌を担当したサザンオールスターズの印象などを語った。この日は映画を手がけた本木克英監督も登壇した。

新境地の役柄に長瀬「自分には想像しがたいところ。だけどやれることはやった」

長瀬智也

 本作はドラマ『半沢直樹』『下町ロケット』(ともにTBS系)などの原作小説を手がけた作家・池井戸潤のベストセラー小説を実写化したドラマ。トラックの脱輪事故で整備不良を疑われた運送会社社長が、自社の無実を証明すべく、トラック製造元の自動車会社が隠蔽する不正を暴くために奔走する姿を描く。

 『超高速!参勤交代』シリーズなどの本木監督がメガホンをとり、主人公の運送会社社長・赤松徳郎役を長瀬、赤松と対立しながら、社の不正に気づき内部告発に向かう自動車会社販売部カスタマー戦略課課長・沢田悠太役をディーンが演じる。そのほかメインキャストとして、自動車会社の関連銀行の本店営業部員・井崎一亮役を、俳優の高橋一生が担当する。

 15日に公開初日を迎え、現在動員65万人を突破、興行収入8億円と大ヒットスタートを飾った本作。この日は会場に訪れた観客が入場する際に、サプライズで長瀬、本木監督が入り口に立ち、一人ひとりに大入り袋をプレゼントするという粋な計らいが催された。

 今回小さな運送会社の社長という新たな役柄を演じた長瀬は「自分の中では新境地という感覚はなくて、この作品に馴染むには? どうすればプラスになるか? というところしか考えてなかったので、こういったリアクションをもらえるというのは嬉しいです。(年齢も)今年40になるけど、社長になるという役柄は、自分には想像しがたいところではありました。だけどそんなことを言っていてもはじまらないし、やれることはやったつもりだったので、それをちゃんと見てもらえたんだなと伝わったことに、感謝しています」と大ヒットともに関係各所からの高評価を素直に喜ぶ。

 一方、ディーンは「僕は大分フーテンみたいな人生を送ってきたので、ちゃんと大企業、社会の中で定職についているキャラクターを演じさせていただくというオファーを頂いたということが意外だった」と当初は戸惑いもあった様子ながら「人間ってどんな環境にあっても社会的立場の中で揺れるし、そんな中で自分の中で消えない正義感とか、こうあるべきという信念があって、そこで車線変更を繰り返している沢田というキャラが人間らしいと思いながら演じさせてもらって、そういう意味で自分が演技をこうやってお仕事とさせていただく中で、すごくいい経験をさせていただきましたね」と実りある撮影だった様子を振り返った。

ディーンにとってサザンオールスターズは「子供の頃から意識せずとも、常に自分の生活の中の一部」

ディーン・フジオカ

 本作は主題歌としてサザンオールスターズによる曲「闘う戦士(もの)たちへ愛を込めて」が起用されている。長瀬は「なんとなく自分も作品をやっていて、イメージみたいなものって、なんとなくざっくり持っているんだけど、それをいい意味で裏切ってくれたというか。誰が聞いても桑田佳祐さんの世界観で、今の桑田さんがこの歌詞で歌うからこそ、どこか説得力がある。これはお金では買えないサザンオールスターズ、そして桑田さんのキャリアが生んだものなのかなというふうに思い知らされました」と楽曲に大きな感銘を受けた様子。

 合わせて長瀬は、サザンオールスターズという存在を「音楽って、真面目にやっちゃいけない、というところが僕の中にはあるんだけど、それを桑田さんはよくわかってらっしゃる。だから(桑田さん、サザンオールスターズの音楽は)良いと思うし、やっぱり人間性も含めリスペクトしています」と改めて実感する。

 普段カラオケなどで「いとしのエリー」「真夏の果実」「TSUNAMI」などを好んで歌うというディーンは「子供の頃から意識せずとも、常に自分の生活の中の一部みたいな、それくらい影響力の大きい日本を代表するバンド。また(ミュージシャンとして)先輩ということもあり、目標とする一人のミュージシャン、そんなとても大きな存在です」とサザンオールスターズという存在に大きな賞賛の声を投げかけながら「音楽も歌詞もそうだし、核心を掴んでえぐりとって、それを桑田さんの声で投げつけられたというか。やっぱり世の中はなかなか全部が綺麗ごとではない理不尽なこともあるけど、それでも前に進むしかないだろうという刺激的な応援歌を頂いた気持ちですね」と衝撃を受けた様子を語った。

 一方、25日はサザンオールスターズがデビュー40周年を迎える記念の日であり、サザンオールスターズは25日・26日と渋谷のNHKホールでライブを開催。その昨日のライブを“役得”として観覧したという本木監督は、しっかりと「闘う戦士(もの)たちへ愛を込めて」がプレーされた様子も見届けて「一カ所歌詞を間違えていましたね。本人もわかっていらした様ですけど」と先に厳しい指摘をつきながらも「他は素晴らしいし、僕も精神構造の成り立ちはサザンオールスターズだし。昨日は2時間30分くらいステージをやられたけど、すごいなと。全て名曲!」と賞賛の声を送っていた。【取材・撮影=桂 伸也】

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