歌手で女優の小柳ルミ子(65)が12日、都内で、自著『パスコースがない?じゃあ、つくればいい。ルミ子の勝手にサッカー学』(東京書籍)の発売を記念したトークイベントを開催。イベント前に囲み取材に応じ、サッカー日本代表愛、バルサ愛のとまらないサッカートークで会場を沸かせた。

 本書は、現在サッカー論者の一人として話題を集めている小柳執筆の、初めてのサッカー本。年間2000試合を見ているというサッカー試合観戦から導き出された、独自の視点による「サッカー学」を書き下ろしにて1冊に凝縮。小柳がサッカーの世界にのめり込んだきっかけや、サッカー界のスーパースターの一人であるリオネル・メッシへの愛、本書のタイトルにもなった「パスコースがない? じゃあ、つくればいい」など数々の名言を生み出し続ける『サッカー・ノート』、スペイン・バルセロナ訪問記、そして日本代表への提言とワールドカップの展望など、小柳ならではの視点に基づいた分析と主張を、幅広く展開している。

小柳ルミ子

 今回の出版の気持ちをたずねられると、小柳は思わず言葉を詰まらせ、感極まる表情を見せる場面も。そして「すいません、感動しています。本当に夢のようで。新曲発売よりも嬉しいかもしれないです! 曲というのは他力なんで、そこに私がお神輿に担がれている感じだけど、サッカーは自力でやってきたという自負がある。文字どおり自分がおなかを痛めて産んだ子という気持ちで、嬉しいです」と出版の喜びを語る。

 また本書に関して「サッカーのことを具体的に、専門的に書いているものとは違って、サッカーから学んだ人生哲学や、私なりの分析とか、それが全ての仕事、あらゆる人との関係に通ずるということを掘り下げて書いた本なので、是非皆さんに読んでいただきたいです」とアピールする一方、本の内容の一部は、小柳とは“サカ友”であるという浦和レッズの槙野智章選手も思わず写メをしてしまったというもので、合わせて「(彼から)僕が監督をするときに、分析スタッフとなってくださいと言われまして」というエピソードを明かす。

 小柳がサッカーにハマったのは13年程前、プロデビューしたメッシに興味をもったことにさかのぼるという。自身の生活の中でサッカーという存在の意味をたずねられると「私の生きる喜び。歌の仕事ってすごく責任感が必要なんです、もちろん歌も好きですけど。でもサッカーは趣味で、本当に何も考えずにリラックスして、思う存分楽しめる。その意味では私の人生の喜びですね」と改めてサッカーに惚れ込んだ理由を言葉にする。

 また、この日は間もなく訪れるロシアワールドカップに向けた、小柳の日本代表出場選手予想を公開。「西野監督は、おそらく別の方を選ばれるでしょう。すいません、個人的な感情で申し訳ないんですけど」と謙虚な姿勢を見せながらも、今の時点でコンディションがいい選手、結果を出している選手、国内だけでなく海外でも結果を出していて、ワールドカップにも間に合うと予想される選手と、手堅い予想を披露。

小柳ルミ子の選手予想

 中でも注目選手として、現在ポルトガルのポルティモネンセSCに期限付き移籍をしている、FWの中島翔哉選手を挙げ「彼がFC東京にいる頃から、すごく注目していて。彼がドリブルで仕掛けてカットインしてゴールを狙う姿を見ていると“あんな小柄でおとなしい子が、常にゴールに向かうなんて”って。あのメンタルはすごく注目していました。彼が海外に行って活躍するのもうなずけましたし、インタビューを聞くと、とてもまじめで謙虚、そして素直。そこも好きなところで、是非見たいです」とその着眼点を語る。

 合わせて鹿島アントラーズの内田篤人選手にも「大怪我で2年間怪我と戦いながら、リハビリして克服して、今再びピッチに経つというのは相当のメンタルがないと復活できないと思う。私も骨折の大怪我でリハビリしたこともあり、その気持ちもわかるので」と賞賛の言葉と共に大きな期待を掛けている旨を明かす。

 一方、先日小柳が“サカ友”とともに行ったという食事会で、サンフィレッチェ広島の青山敏弘選手の代理人とも会い、その伝で青山選手とも電話で話したことを告白。その際に3年ほど前に青山選手がMVPを獲得したことを出して「私がトロフィーを差し上げた方なのよ!? どうしちゃったの? もっと出来る人だから、死ぬ気で頑張って!」と発破を掛けていたことを明かしながら、サンフィレッチェ広島が現在好調であることを挙げ「そしたらこの結果ですよ。私の説教が効きましたかね? いや、愛ある鞭ですから」と語り会場を沸かせる。

 さらに、発破をかけたい選手として本田圭佑選手、岡崎慎司選手、香川真司選手の3人を上げ「自分の一生を賭けてチームのために頑張ってほしい。それだけ言いたいですね。召集されるかどうかはわかりません。でも私は(3人がワールドカップに出場するのを)見たいです」と愛のある言葉を贈る。

小柳ルミ子

 そして先日突然報じられたヴァヒド・ハリルホジッチ前監督の解任には「正直、ちょっとショックでした」とコメントするも「ただもう決まったことだし、ワールドカップに向けてみんなで一丸となって行くしかないので、西野監督にはとにかく期待して頑張ってほしいと思います。私たちは応援するだけです」と自身の願いを語る。

 またさらにこの日は、ロシアワールドカップで日本代表が入るH組予選についてもその予想をたずねられたが、思わず「本音とたてまえが違っちゃうので、書き込みません!」とコメント、笑いを誘いつつ「とにかく長く、1試合でも長く日本がピッチに立っている姿を見たい。どの試合も厳しいですけど、サッカーは何が起こるかわからない。だから相手チームにとって嫌がられるプレーを目指してほしいです。1勝2分けぐらいでいければと。本当に皆さん応援してください!」と日本代表に向けて熱いエールを送った。

 他方「4年間、待ちに待った」というワールドカップの時期に向けて「サッカー以外の仕事は入れません! 本当です。その分他の月で仕事をして。だって4年に1度ですよ。64試合を生で見ないなんて、おかしくないですか?」とワールドカップ当日に向けてその熱狂振りも抜かりない姿勢を見せる。

 この日は目の覚めるような鮮やかな青地のワンピースに、白地に赤のストライプのブラウスというスタイルで登場した小柳。メディア側から日本代表のカラーですかとたずねられると「違います、ごめんなさいバルサカラーです」と自身ごひいきのFCバルセロナカラーであることを主張、会場を沸かせる。

 今年はUEFAチャンピオンズリーグの決勝試合で、副音声による解説としての登場が決定していることをたずねられると「解説というのは失礼ですよ、プロの方々に。“勝手にトーク”です。副音声がギリですよ。主音声では危なくてしょうがないから」とこちらでも謙虚な姿勢を見せながら「でも副音声で喋ってほしいといわれることは光栄。チャンピオンズリーズ、しかも決勝ですよ。リバプールに勝ってほしい。バルサの永遠のライバルであるレアルに、3連覇させてはならねえぞ、と」と早くも興奮し試合当日を待ちわびている様子を語った。【取材・撮影=桂 伸也】