のんが自身のバンド、のんシガレッツと共に88日、東京・渋谷クラブ・クアトロでライブを開催した。これは4月19日より渋谷のGALLERY X BY PARCOで開かれている『‘のん’ひとり展 -女の子は牙をむく-』の最終日のイベントとしておこなわれたもの。のんシガレッツにとって初めてのワンマン・ライブということもあってチケットは完売。会場には立錐の余地もないほどのファンが集まり、開演を待ち詫びる熱気で充満。

撮影=Kentaro Minami

 午後7時10分を過ぎた頃、ステージに張られた幕が切って落とされると、ピンクのマントを纏い赤のテレキャスターを携えたのんがステージ中央に仁王立ちで登場。客席からは割れんばかりの歓声が湧き上がり「正直者はゆく」で、初ワンマン・ライブがスタート。1曲目の演奏が終わると「こんばんは! 盛り上がって行きましょう!」と、ピンクのマントを脱ぎ捨て、鮮やかなグリーンの衣装となって2曲目の「あることないこと」を歌う。

 のんシガレッツは、昨年秋に結成された4ピースのガールズ・バンド。この日のギターには弓木英梨乃(KIRINJI)が参加し、盤石の演奏でバンドを終始サポートし続ける。

 続いてはミディアム・テンポの楽曲が並ぶ「わたしシリーズ」コーナー。エンディングに「ごきげんだせベイベー!」とシャウトする矢野顕子書き下ろしの「わたしはベイベー」から、高橋幸宏提供曲「My Day」に自作曲の「私の大好きな歌」と「わたし」関連の曲をじっくりと歌う。

撮影=Kentaro Minami

 5月9日にリリースされるファースト・アルバム「スーパーヒーローズ」には、のんにとってのスーパー・ヒーローが集まり楽曲を書き下ろした。『ひとり目のスーパー・ヒーローを紹介します!』とステージに呼び込まれたのは、のんのファースト・シングル「スーパーヒーローになりたい」を書いた高野寛。ふたりの出会いは、のんのファースト・ステージとなった昨年夏のワールドハピネス。この曲は、その時の印象を元に高野が書いた。間奏では高野とのんが息の合ったギター・リフを披露。さらに、ワールドハピネスで歌った「タイムマシンにおねがい」でも高野と共演。ふたりの圧巻のパフォーマンスで客席を盛り上げる。

 続いてのゲストは大友良英。まずは大友が書いた「おやすみ」をしっとりと歌い上げる。ピアノとピアニカが郷愁を誘うメロディを奏でる美しいバラード曲だ。大友が『この近くの放送局でやってた番組以来だね!』と声をかけ、お互いの近況を報告しあう、ゆるいトークタイムに。ここで、のんが「おやすみ」でちょっと眠くなったので、目を覚してください! と激しいビートの「RUN!!!」に移る。

 曲の後半、大友もギターを上に掲げて奮戦。客席もこの熱過ぎるパフォーマンスに応えるように酸欠寸前の状態に。この勢いのまま、アップチューン・ナンバー3曲を一挙に畳み込む。ラストの「さぁいこう」では、サビで全員が拳を上げて大合唱。会場の熱気はステージにも伝播し、メンバーとオーディエンスが一体となって転がり込み本編は終了。

撮影=Kentaro Minami

 ライブの興奮が冷めやらぬ客席は、「のんちゃん!」「のんちゃん!」とアンコールを求める声が響き渡る。ここでモニターに重大発表の文字が映し出される。この夏、大阪・広島・福岡・宮城・東京の5大都市でツアーを開催するというアナウンスに大歓声が上がる中、メンバーが再びステージに。「全部出し切っちゃったので、みんなの聴きたい曲をやります!」とリクエストを募り。「ホントのホントの最後です! 盛り上がって行きましょう!」と演奏されたのは、のんが初めて作ったというアルバム1曲目の「へーんなのっ」。最後には右手を高々と上げ『サンキュー!又ね!』と晴れやかに笑いながら、名残惜しそうにステージを降りた。

 のんシガレッツの5大都市ツアーの最終公演は9月30日(日)に東京・日比谷野外音楽堂でおこなわれる。各都市の日程、公演の詳細は近日、のん公式サイトで発表予定。

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