4人組ロックバンドのKEYTALKが7日に、5thアルバム『Rainbow』をリリース。2009年に結成し、ポップなバンドサウンドとツインボーカルのスタイルでインディーズ時代から注目を集め、2013年にシングル「コースター」でメジャーデビュー。その後フェスなどへの出演で人気を博し、2015年には初の日本武道館公演を開催。昨年リリースした4thアルバム『PARADISE』は、オリコンで2位を獲得した。今作『Rainbow』は、これまでのダンスロックやポップな印象とは違い、男臭いロックサウンドが中心。ギターの小野武正は、「自分たちのやりたいことが、より顕著になった作品」と話す。各曲のモチーフになったものとは何だったのか。首藤義勝(Vo&B)、小野武正(Gt)、八木優樹(Dr)の3人に話を聞いた。【取材=榑林史章】

映画とか漫画を参考に

――アルバム『Rainbow』は、すごく格好いい作品になりましたね。以前は元気さやカラフルなポップ感があって、明るく弾けたイメージでした。今回は、すごく大人っぽくて男臭くて格好いい、ストレートなロックな作品という印象です。

KEYTALK

小野武正 何も決めてはいなかったんですけど、それぞれが曲を持ち寄った段階で、すでにそれぞれの曲が力強いものを持っていて。これを凝縮したら、すごいアルバムになるという予感があって制作が進みました。

八木優樹 (首藤)義勝くんが作った「ワルシャワの夜に」とか「暁のザナドゥ」、「ロトカ・ヴォルテラ」といった曲の存在がかなり大きくて、この曲たちがアルバムのモードを決めていると思います。その3曲に導かれるように、僕らも格好いいロックの曲が軸になった、ストレートなアルバムにしようという意識になりました。

首藤義勝 確かに「ワルシャワの夜に」とか「暁のザナドゥ」が、アルバムに与えた影響は大きいと思います。それに前作『PARADISE』のツアーや横浜アリーナ公演の経験もあって、おのおのがパワーアップしてレコーディングに臨めたことも大きかったですね。さらに今まで以上にもっといろんな人に聴いて欲しいと思った時に、“楽しさ”や“面白さ”に“格好良さ”が加わったら、もっと強いバンドになれるんじゃないかと思って、特に頭の3曲はそれが表れています。

――「ワルシャワの夜に」や「暁のザナドゥ」など、まず言葉が格好いいですね。

首藤義勝 「ワルシャワの夜に」は、最後までタイトルが決まってなかったんですけど…。歌詞は、ポーランドの悲しい歴史を題材に、変に重いメッセージソングにするつもりはなく、映画や小説を作るような感覚で、逆境に置かれた主人公の心情を書きたいと思いました。それで「ワルシャワ」という言葉は、インパクトがあったので付けました。

――ギターが、切なくて悲しげな感じがいいですね。

首藤義勝 エモいですよね。レコーディングの段階では歌詞がなかったけど、(小野)武正くんがいい具合に意図を汲み取ってくれて、激しいけどエモいギターを弾いてくれました。

小野武正 自分でも弾いていて、泣きそうになりました(笑)。

――「暁のザナドゥ」は、ロカビリー調のビート。ファルセットから入るサビの歌声も色気がありますね。

首藤義勝 ちょっと不思議な語感のある言葉を使いたくて、ちょうど読んでいた漫画に「ザナドゥ」というワードが出てきていて。その漫画はマフィアや死神が出てくる世界観で、それも格好いいなと思って作詞の時の参考にしました。この曲も、ギターがすごく格好いいです!

小野武正 これも、思うがままに弾きました。特にフレーズで、雰囲気を出しましたね。デモの段階からあった、跳ねているけど前進していく感じを損なわないように、プレイとかフレージングを意識しました。単音を弾くにしても、弦を1本だけ弾くのではなく、コードを弾くようなストロークで勢いを付けたりとか。

――こういうシャッフルの跳ねたリズムは、KEYTALKには珍しいですよね。

八木優樹 ほとんどないです。それにシャッフルはちょっと苦手だったんですけど、このくらいのテンポだと上手くできましたね。もっとゆっくりだったら、かなり難しかったと思います。この曲には、ちょっとワルっぽくて暗い影を落としたイメージがあって。義勝くんから「マフィア」って出ていましたけど、僕はレコーディングの時に、まさしくそういうイメージを浮かべながら演奏しました。

――「マキャベリー」という言葉も出てきますが。

首藤義勝 『君主論』を唱えた人の名前です。今回は作詞にあたって、いろいろ参考にしました。映画とか漫画とか。

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