シンガーソングライターのmajikoが3月7日、ニューアルバム『AUBE』をリリースする。仏語で「夜明け」を意味する今作は提供曲を中心とした作品で、近年は自作曲を多く歌ってきた彼女にとって新境地となった。今作が気概溢れる意欲作である事は「今まで見れた事のない自分を見れた」と話す、彼女の表情からもわかった。そして「こんなに明るい曲は初めて書いた」という唯一の自作曲「Avenir」には自分自身が励まされたのだという。ネットシーンから登場しメジャーデビュー、レーベル移籍を経て「夜明け」を迎えた彼女の見えている景色とは。【取材=小池直也/撮影=冨田味我】

本当に伝えたいこと

――今回は委託曲の多いアルバムになりました。制作のきっかけは何だったのでしょう?

インタビューに応じるmajiko

 レーベル移籍第1弾として、自分でも心機一転の意味も込めてニューアルバムを作らせて頂きました。『AUBE』は夜明けという意味ですね。スタッフの皆さんと話し合って、前作がほとんど私の曲だったので今回は色々な人に改めて頼んでみようと決まりました。

 既存の曲を自分の感覚でアレンジする事に去年の終わり頃から挑戦していたんです。それを経て、もう一段階踏み込んだ編曲が出来た実感があります。今まで見れた事のない自分を見れたと思うので、応援してきてくれた皆様でも「これは初めてだな」と思ってくださるのではないかなと。今までは暗い曲ばかり作っていたので。

――暗い曲を作ろうとしていた?

 作ろうと思ってというか、おのずと暗くなってしまって(笑)。自分では明るいつもりでも、皆にとっては暗くなっていたりして。そこから皆の背中を押す様な曲を頂けた事が感動でした。

 最近、ある友達と会って「実際、おまえは何が歌いたいんだ?」と訊かれた事がありました。私は今まで自分の鬱憤とかは吐き出して歌っていたんですけど、もうその必要がなくなっていて、その時「なぜ歌っているんだろう?」と考えてしまったんです。もう1度、友達が「おまえが感動する映画とかでも良いよ。何?」と訊いてくれた時に、自分の口から「無償の愛とか、家族愛だったり、友情愛だったり、そういう物に感動する」という言葉が出てきて、ハッとしたんですよ。

 そういうものを求めている人に、それを伝える為のきっかけの1枚になったと思うんです。今まで私が書いてこなかったことを色々な方に書いて頂いて、キャッチーな物は何か、耳に残りやすい物は何か、感動するものは何か、という事も勉強して盗む事ができましたね。私の曲は何回か聴かないとわからない曲が多いと思うんです。それに比べて、作家さんたちは心に残りやすいメロディや歌詞を書くなと改めて感じました。

――実際に「人の背中を押す」曲を歌うことに抵抗感はありませんでしたか?

 私もその様な表現をする事に最初はおっくうで、照れくささもありつつ、徐々にそこに向かっている感じはあります。今回収録した曲は辛かったり、悲しい事を知っている人の為の曲でもあると思いますし、「頑張れ頑張れ」と一方的に応援しているという曲ではありません。自分はそういうのが苦手なので。

――動画サイトでカバーをしていた時代から、自作を歌っていた時代がありました。他人から作ってもらった曲は、いわばオーダーメイドの服を着る様なものかもしれませんね。

 オーダーメイドでも何かしら自分の刺繍が入っていたり「襟はこんな感じ」、「裾はこんな感じ」と作家さんと一緒に作っていったところがあります。各曲それぞれ話しあってできていったんです。

 作曲してもらう方を選ぶ時もスタッフの皆さんと「majikoと合う人は誰だろう」と話し合って決めました。haruka(nakamura)さんは元々曲をお願いしていなかったのですが、突然「曲が出来たよ」とLINEが来て。聴いてみたら凄く良かったんですよ。バンドアレンジにして欲しいとのことで、この様に素敵なコラボレーションになったんです。

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