三浦大知が15日、東京・日本武道館で『DAICHI MIURA BEST HIT TOUR in 日本武道館』の千秋楽をおこなった。同公演は昨年9月からスタートした全国ツアー『DAICHI MIURA BEST HIT TOUR 2017』の追加公演で、1月31日に大阪城ホール、2月14日、15日に日本武道館で開催。三浦にとって武道館2Daysは初。この日はRHYMESTERの宇多丸やKREVA、シンガーソングライターの絢香、そしてアンコールに元Folderとして共に活動した女優の満島ひかりなど豪華ゲストが登場し千秋楽を盛り上げた。三浦は「“チーム三浦大知”としてたくさん積み重ねてできた、最高のエンターテインメントでした」とこれまでの活動と支えてくれた人々に感謝し、笑顔を見せた。【取材=松尾模糊】

正義は勝つ!

三浦大知

 会場をいっぱいに埋めた観客から「大知」コールが起こる中、会場が暗転。ステージに三浦大知のシルエットがスモッグ越しに登場し大歓声が響き渡った。「Cry&Fight」を1コーラス歌い、ビートの音とともにダンサー6人のシルエットが加わり三浦の歌声とともにステージがライトアップ。曲の後半の間奏で突然音が途切れたかと思うと、昨年初出場を果たした『NHK紅白歌合戦』で披露した“無音シンクロダンス”を披露し、1曲目から大喝采を浴びる。

 そのまま、アンビエントなシンセサイザーの音とともにはじまる「Look what you did」を歌唱。続く「(RE)PLAY」では、アッパーな楽曲とともに激しいダンスを披露し、会場をヒートアップさせていく。

 そして「FEVER」では、ステージの端から端まで移動しながらダンスパフォーマンスで見せる。腰を動かすセクシーな動きを見せる度に会場には黄色い歓声が響いた。そのまま「Can You See Our Flag Wavin'In The Sky?」に突入。ファルセットを綺麗に響かせ、美しいメロディーで観客の心をがっしりと捉えた。

 三浦は挨拶後、「最高です! ありがとうございます。最高のスペシャルな夜にしましょう!」と呼びかけた。そしてステージにバーカウンターが設置され、バーテンダーの格好をしたダンサーが登場。さらに客を装ったダンサー2人が現れ、ステージはバーの店内を模したものとなった。その中でサイレント・コメディー的なアクティングを挟み、三浦がアコースティックギターを弾くことに。三浦はアコースティックギターをつま弾きながら「Your Love」を披露。三浦は「スペシャルな日にするにはこの方を呼ばない訳にはいかないでしょう」と曲の途中でKREVAを呼び込む。そして、三浦の演奏にKREVAがラップで参加。メロウな世界観にアクセントを加え会場を盛り上げた。

 さらに、MC・トラックメイカー・ラッパーの千晴がステージに登場し、三浦大知とともに「NAMIDA」を披露。そして、三浦は「KREVAさんと千晴さんと三浦大知を繋いでくれた方とこれから一緒にプレイしたいと思います! RHYMESTER宇多丸!!」と呼び込んで宇多丸が「お邪魔します!」と言いながら登場。2006年1月に2人がコラボした「No Limit」を披露し、会場のボルテージを上げた。

 20年前のFolder時代から三浦を応援してきたという、宇多丸は「感無量です。ライブ観ながら泣いてましたよ」とコメント。「久々にこの事を言いたい、正義は勝つ!」と熱いメッセージを送り会場を沸かせた。三浦は「僕、夢がありまして。先程共演した2人いるじゃないですか。初めて4人で会ったときから、この4人でステージに立ちたいと思っていたんです」と再びKREVAと千晴を呼び込んで、2014年にKREVAが三浦をフィーチャーした楽曲「全速力」で4人初のステージを披露。KREVAから千晴へ、そして宇多丸へとラップがバトンされていく様子に観客も興奮した様子でタオルを振り回していた。

 三浦は「凄いですよね。4人でステージに立つという夢が武道館という素敵な場所で叶ってとても嬉しいです。Folderというグループで活動していて、休みなどもありましたがそれから20年、自分としても30歳を迎えた昨年からおこなってきたこのツアーの最終日です。スペシャルは何個あってもいいだろうということで、今度は素敵な女性アーティストとともにお送りしたいと思います」と語り、絢香が登場。14日にリリースしたばかりのコラボシングル「ハートアップ」を2人で歌い上げた。

ここまでセットの裏で演奏していたバンドメンバーがステージに登場し、「Darkest Before Dawn」を歌唱。サビでの三浦のいつまでも伸びるロングトーンに歓声が上がった。三浦が「まだまだ付いて来れますか?」と呼びかけ、「Right Now」を披露。ステージをいっぱいに使ったダンスパフォーマンスに、会場の熱気がますます上がっていく。

 「Unlock」では、米歌手のリアーナなどのバックダンサーも務める世界的に活躍する女性ダンサーの菅原小春が登場。三浦の影の様な動きでシンクロしたダンスパフォーマンスを見せ、会場には歓声が響いた。ロープやスティックなどを使ったアクロバティックなダンスで魅せる「EXCITE」から、ポップで明るいナンバー「music」で本編を終えた。

18年ぶりの共演ステージ

三浦大知と満島ひかり

 鳴りやまない拍手と「大知」コールによる観客のアンコールに応え、赤いツアーTシャツに着替えた三浦がステージに登場。三浦は「凄いステージでしたね。自分で言うのもなんですが、あれだけのゲストを呼べるのは三浦大知だけだと思います!」とこの日のステージに満足した様子。

 すると、同じ赤いツアーTシャツに何種類かのツアーTシャツで作られたスカート姿の満島ひかりがステージに突然現れた。満島は「7歳からの三浦大知の大ファンです。21年目おめでとうございます」と挨拶。三浦は「三浦大知なりに紹介させてもらっていいですか…ひかりです!」と元メンバーの呼び名で紹介。

 18年ぶりとなる2人の共演。満島は「7歳の時に大知が歌っているのを聞いて、私は絶対に歌の仕事しないと思ったんですけど、最近はちょっとやっていて。呼んで頂けました」と昨年出演したドラマ『カルテット』主題歌やMONDO GROSSOの昨年6月のアルバム『何度でも新しく生まれる』の収録曲「ラビリンス」へのボーカル参加などで歌手活動もおこなっていたことが今回の共演に繋がったと明かす。

 三浦は「一緒に何かやれたらと思って…」と笑顔で返す。満島が「Folderの曲って何か覚えてます?」と質問し、観客からは歓声が上がる。三浦は「何か覚えてるかなあ…」と思い返すが、満島が「ジャカジャカジャンケンのラップとか」と1998年9月にリリースしたFolderのフジテレビ系教育番組『ポンキッキーズ』とのタイアップ曲「ジャカジャカジャンケンポン」のラップ部分を2人で披露。三浦が「意外とできるもんだね~」と自身でも感心するほど息の合ったラップを見せた。

 そして、三浦が「せっかく2人なので、Folderの曲をやりたいと思います。Folderにとっても、ひかりにとっても思い入れの深い曲でね」と2人での共演曲について話し、満島が「そうなんです。私が初めて映画デビューした時のエンディング曲です」と頷いた曲「NOW AND FOREVER」を2人で歌唱。映画『モスラ2 海底の大決戦』のエンディング曲として1997年12月にリリースされたバラード曲だ。2人はステージ上に用意された丸椅子に腰掛け、目を合わせながらそれぞれが重ねてきた18年という時を噛み締めるようにしっとりと歌い上げた。2人で抱擁して満島は「ありがとう!」とステージを去った。

 さらに、三浦はツアーTシャツのプリントについて「これは地層で、これまで積み重ねてやってきたということが表されていて。本当にたくさんの方に協力して頂いてできた最高のエンターテインメントでした。これからも“チーム三浦大知”としてたくさん積み重ねて、最高のエンターテインメントをたくさん作っていきますので、よろしくお願いします!」と21年目の活動にも意欲を示した。

 最後に、アンコールは、3月7日にリリースされる初のベストアルバムに収録される新曲「DIVE!」で締めくくられた。ファンキーなビートに乗せた三浦のポジティブな歌詞を歌うメロディーが重ねられるダンスナンバーでライブは大団円の中、終幕した。

 Folderとしてその才能を開花させ、20年の間様々な出会いの中で“積み重ね”られてきた三浦大知の音楽活動。このツアーとそれを締めくくる今公演では、その積み重ねられた彼の分厚い地層を凝縮した熱いステージを見せてくれた。これから彼がチーム三浦大知としてどのような地層を重ねていくのか、非常に楽しみである。

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