先日、あるミュージシャンにインタビューをおこなったところ、好きな音楽ジャンルにベースミュージックを挙げていた。ここ最近、日本人ミュージシャンのなかでよく聞かれるのは、トラップ音楽などベースミュージックなどを取り入れているということ。昨年からこの音楽を取り入れた楽曲が日本でも顕著に表れ始めたが、今年はさらに増える可能性はある。

 ところで、そのミュージシャンがベースミュージックとともに、よく聴くアーティストとして挙げていたのが、Kris Wu(ウー・イーファン)だった。恥ずかしながら、その名前を聞いたとき「え? 誰?」と思ったが、のちに調べてみたら「EXO」の元メンバーで「あ! あのEXOか」と合点がいった。

 EXOは、韓国の男性アイドルグループで、韓国出身者と中国出身者からなる。韓国や中国、そして日本でも人気で、まさにアジアで人気のグループと言える。その元メンバーであるKris Wuは中国系で在籍時はラップを担当し、EXO-Mのリーダーだった。その彼は現在ソロ歌手として活動し、楽曲はいまや全米チャート上位に入り込んでいる。

 彼の名前を挙げたそのミュージシャンは「あれだけ社会現象みたいになってソロデビューをしてUSでもNo.1とかを穫っているサウンドを知っておかなければ駄目だと思うし、そういうのは積極的に聴きます」と自身の創作活動で参考にしているとも語っている。

 さて、Kris Wuの活躍だけでなく、全米チャートには韓国あるいは中国出身の歌手が見られるようになった。そして、最近新たな展開として目立つのがK-POPグループの多国籍化だ。EXOをはじめ、昨年大みそかに放送されたNHK紅白歌合戦に初出場した女性グループ、TWICEは日本、韓国、台湾出身からなる。アジア市場を視野に入れた展開だ。彼ら、彼女らはいずれは世界へと向かっていくだろう。

 かつて日本は輸出大国だったが現在は韓国が世界で勢いづいている。その現象が音楽にも表れているともいえる。音楽市場において日本は世界第二位ともされているため、海外市場を考える必要がないのかもしれないが、一つの現象として捉える必要があるといえよう。【木村陽仁】

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