NEWSの加藤シゲアキさんが、19日放送のTBS系朝の情報番組『ビビット』(月曜~金曜あさ8時~)で語った言葉が心に残った。

 この日の放送では、怪我で大相撲初場所を休場することになった横綱・白鵬関を取り上げ、白鵬関が抱く、2020年東京五輪・パラ五輪への想いにも触れていた。

 白鵬関は13歳の時に、長野五輪開会式での曙関の土俵入りを見て感動したといい、その後、五輪への思いを強く抱くようになったという。番組ではその趣旨で白鵬関の五輪にかける思いを紹介していた。

 そこで加藤さんは「当時の僕は10歳」とし、「10歳の頃に見たものはずっと残る」という趣旨で語り、当時少年だった白鵬関が五輪への思いを強くしたその心境に同調した。

 10代に見たものはその先もずっと心に残っている――。これは他のミュージシャンのインタビューでも出てくる言葉だ。10代の頃に触れた音楽や映画、テレビやラジオ、本などはその後の感性に影響を与え続けている。現に、80年代や90年代に流行したものを取り上げた記事は多く読まれる。

 先日、ある媒体関係者と話す機会があった。その人も私も30代。その人は音楽についてこう語った。「最近の歌も聴きますし、良い歌はたくさんある。でも心に残り続けるのは青春時代に聴いた曲だと思う」。

 顧みて、今の大人たちは10代にそうした印象を与えられているだろうか。成人式当日に突然閉鎖した「はれのひ」騒動で、あるミュージシャンは、キングコング西野亮廣さんが打ち出した「リベンジ成人式」に賛同の意を表しながら「新成人の多くは大人を嫌いになっただろう」と語った。この騒動ではボランティアで手助けする着付師や美容師もいた。

 ネットやテレビを開けば「不倫」「不倫」「不倫」。政治家の不祥事。しかも政策うんぬんの前にその資質を疑う「不倫」や「暴言」「セクハラ」などなど。ネット時代の到来によって、これまで公にならなかったことが公然となる時代になった。

 人のふり見て我が振り直せ、というが明日は我が身。気を引き締めなければならないのではないか。五輪開催が近づき、国際的にも注目されているこの時期に、改めて考えなくてはならない。身の振りや素養、文化などを含めて。

 そう口を叩きつつ、自身の戒めとばかりに池波正太郎さんの『男の作法』を手にしていた今日この頃である。【木村陽仁】

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