「無限の住人」の完成報告会見に出席した市川隼人ら

 去る15日に都内でおこなわれた、映画『無限の住人』(三池崇史監督、4月29日公開)の完成報告会見に、主演の木村拓哉(44)が出席。三池監督、共演の女優・杉咲花や市川隼人らとともに撮影を振り返った。この場では共演者から、撮影現場での木村の様子として、自身よりも“三池組の座長”として周囲に気を使っていたことが明かされた。役者としても相当なキャリアを積んできた木村の魅力がこの日の取材を通しても伝わってきた。

 世界からも高い評価を受けている三池監督が、2000年に、漫画のアカデミー賞とも呼ばれる「アイズナー賞・最優秀国際作品部門」を受賞した、漫画家・沙村広明氏の同名原作を映画化することでもこの日の会見は注目されていたが、木村の本格アクション主演映画という話題性も加わり、取材受付時間前から報道陣の長蛇の列が見られ、その注目度の高さを物語っていた。

 木村はこの日、短い髪を立ち上げたヘアスタイルに、黒いトレンチコート、黒パンツ、そして、黒ブーツと黒づくめの格好で登場。ワンカラーでも野暮ったさを感じさせない辺りは、洗練された大人の色気を感じさせた。木村は「こうして三池組の一員として皆さんの前に登壇することが出来て嬉しく思っています」と挨拶。撮影期間中は現場から離れなかったと話すなど、三池監督に対する尊敬の念を表していた。

 会見で市原は「自分はイメージとかで人を判断したくなくて、会ってその人がどういう人か確かめたい」と前置きをし、「“木村拓哉”は、自分よりも周りを大切にする人間なんだと思いました」と木村の印象を述べた。

 その具体例として、木村がマッサージ器具を現場に持ち込んで、撮影後に首が回らなくなったカメラマンなどにマッサージしていたエピソードを語り、「こんな座長初めて。こうなりたい」と強い憧れを抱いた様子を語った。

 また、杉咲は「出番の無いところでも、木村さんがカメラの後ろで演技をしてくれたので自分の演技に気負いなく挑めた」と撮影時に木村が演技に集中できるよう動いていたことを明かした。

 この日の会見でも木村は、三池監督が撮影時に骨折したエピソードを明かし、松葉杖にザ・ローリング・ストーンズのステッカーを貼り付けていたことや、撮影時に市原とLINEを交換したものの未読のまま、機種変更されていたことなどを語り、会場の雰囲気を和ませていた。

 最後のフォトセッション時も、隣にいた杉咲の手を取り、カメラに向かって振らせ、やや緊張気味だった杉咲をリラックスさせていた。

 木村は、1994年に映画『シュート!』(大森一樹監督)に出演。この映画で「石原裕次郎新人賞」を受賞している。1996年に初連続ドラマ主演を務めたフジテレビ系『ロングバケーション』は、“ロンバケ”現象と呼ばれる社会現象を与えるほどの大ヒットを記録し、俳優としての人気を確固たるものにした。

 現在もTBS系ドラマ『A LIFE〜愛しき人〜』で主演を務めている木村。俳優としての地位は揺るぎないものに見えるが、その影には演技に対する情熱のほかに、共演者やスタッフに向ける気遣いがあると、この会見でうかがえた。(取材=松尾模糊)

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