絆の強さはどこにも負けない、たんこぶちん 原点回帰5人で発信
INTERVIEW

絆の強さはどこにも負けない、たんこぶちん 原点回帰5人で発信


記者:榑林史章

撮影:

掲載:17年02月08日

読了時間:約9分

佐賀県唐津市の同級生5人によるたんこぶちん。「遠距離恋愛爆撃ミサイル」に込めた想いとは…

 佐賀県唐津市の同級生5人によるガールズバンド、たんこぶちんが2月8日に、シングル「遠距離恋愛爆撃ミサイル」をリリースする。小学6年生のときに結成し、2013年にシングル「ドレミFUN LIFE」でデビュー。ボーカルのMADOKA(吉田円佳)が、今秋公開予定の映画『二度めの夏、二度と会えない君』のヒロイン役で出演することでも話題となっている。映画の劇中歌となった楽曲についての話や、結成10周年を迎えた今の気持ちを聞いた。

MADOKA映画初出演、歌も演技も伝えるという部分では同じ!

 

――「遠距離恋愛爆撃ミサイル」は、MADOKAさんがヒロインの森山燐役で出演する映画『二度めの夏、二度と会えない君』の劇中歌。どういう経緯で映画に出ることに?

MADOKA(Vo&G) 映画のプロデューサーさんが、私たちの「花火」という曲のMVを見て、お声をかけてくださって。音楽活動をやってきたからこそ、つながったご縁だと思ってすごくうれしかったですし、チャンスなので頑張ろうと思いました。

 とは言え演技経験はゼロで、撮影に入る前に演技レッスンを受ける期間が少しあったのですが、あまり役作りとかは考えず、なるべく自分の感情に素直にやろうと思いました。セリフを覚えて自分の感情で伝えるのは、歌詞を覚えて歌って伝えることとすごく似ていて。歌も演技も、伝えるという部分では同じだなと思いました。

YURI 朝早起きして撮影に行ったり、一人で頑張っていることを知っていたし。0号試写をみんなで見たときは、たんこぶちんのMADOKAではないMADOKAがそこにはいて。燐ちゃんと一つになっているMADOKAが見られて、すごくうれしかったです。

CHIHARU 原作の燐ちゃんと実際のMADOKAが、音楽を前向きに頑張っているところがリンクしていて、MADOKAにぴったりの役だなと思いました。実は、私たちも少しだけ出演させていただいたのですが…。私たちは、ただうなずくだけのシーンでさえ緊張して大変だったのに、MADOKAはすごいなあと尊敬しました。

――演技を学んだことで、歌の表現力に幅が出たりしましたか?

YURI 映画の役でもバンドのボーカルでしたけど、撮影が終わってからのライブは、前よりもかっこよくなったと思います。

MADOKA 私はまだ実感がないけど、良い影響が出ていたらうれしいです。

「Kaboom! Kaboom!」という歌詞を一緒に歌ってほしい!

 

――その映画の劇中歌、たんこぶちんが担当していて。今回のシングル表題曲「遠距離恋愛爆撃ミサイル」は、その中の1曲とのことで、アッパーでかっこいい演奏ですね。

YURI ここまで激しく演奏しているのは久々で、それだけでもレコーディングは楽しかったです。

 疾走感のある曲なので、頭が肝だと思って。ギターのハウリングから入るので、「私が引っ張って行くぞ!」という気持ちで弾きました。シンプルなアレンジではあるけど、すごく遊び心もあります。たとえば、サビあとでギターがピロピロピロって鳴っているところなんですけど、ここは、ライブの時にいつもはめている指輪で、スライドギターみたいにこすって弾いています。そこはライブでやるのが楽しみです。

NODOKA 私は今回、弾き方を変えたんです。今まではダウンピッキングだけで弾いていたんですけど、今回はオルタネイトピッキングで、上下にピックを動かす弾き方をやっていて。ダウンだけだと安定はするけど、もっと力強さを出したかったので、プロデューサーさんからの提案もあって、オルタネイトに挑戦してガッとやりました。

HONOKA ドラムは全体にシンプルな演奏ですけど、最後のフィルに命をかけるくらいの気持ちで頑張りました。特に難しい演奏をしているわけではないけど、タイトルのインパクトに負けないように、かっこよく激しくミサイルが飛んでいるみたいなイメージで叩きました。ライブ感のある曲になったと思います。

CHIHARU 今回、5人で演奏した“たんこぶちんversion”と劇中で使用される“Movie version”が収録されていて。Movie versionは、劇中で使われている音源で、ドラム、ベース、ギターの3ピースにボーカルのシンプルな編成なのですが、たんこぶちんversionは、私のキーボードとMADOKAのギターを加えた5人で演奏しています。

 キーボードもけっこうシンプルな演奏ですけど、コンボオルガンという音色を使っているところが、自分的にはお気に入りのポイントです。あと、ぜひ注目して聴いてほしいのは、ラスサビでブレイクしたあとのMADOKA、NODOKAと私で歌っている三声のハーモニーです。すごくきれいなハモりなので、聴き逃し厳禁でお願いします(笑)。

 

――歌は、バージョンによって録り直しているのですか?

MADOKA はい。なので、ぜひ聴き比べてほしいです。あと、サビで歌っている<Kaboom! Kaboom!♪>という歌詞があるんですけど、これはアメコミに出て来る「ドカーン! ドカーン!」という擬音で。ライブのときは、お客さんにも一緒に歌ってほしいです。

――遠距離恋愛というと切ないバラードのようなイメージですが、ギャップがあるのは面白いですね。

MADOKA そうなんです。タイトルは、もともとの原作小説に出て来るもので、原作を読んだときは、「一体どんな曲なんだろう?」と思いました。原作のイメージ通りというか、タイトルのインパクトにも負けない曲ができたと思います!

――カップリングには、MADOKAさん作詞作曲の「君に会えてよかった」を収録。シンプルなロックバラードのサウンドがかっこいい曲ですね。

MADOKA 今までは、自分たちの経験やリアルに感じた気持ちなど、等身大のものを曲にしていたんです。でもこの曲は、映画の原作を読んで、ヒロインの燐ちゃんの気持ちになって書きました。自分以外の誰かに成り切って曲を作ったのは初めてだったので、自分的にすごくチャレンジだったし、映画を楽しみにしてくれている人、原作のファンの人に、すごく届いてほしいです。

2017年は原点に戻り5人で発信することを大事に活動!

 

――そんなたんこぶちんのみなさんは、2月で結成10周年とのことですが、この10年で大きかった出来事は何ですか?

CHIHARU 私は、去年の3月に『TANCOBUCHIN vol.4』を出したあとにおこなった、ワンマンツアーです。すごく達成感があったし、そのツアーをきっかけにして、自分たち5人で考えて発信していくことの大事さを再確認して。そこから自分たちで新曲を作って5人でアレンジしたり、個々に曲作りや練習に打ち込むようになるきっかけにもなりました。

MADOKA デビューして3年なんですけど、デビュー以降はいろんな作家さんに曲を書いてもらう機会が多くて、もしくは私が作ってアレンジしてもらうというのがほとんどでした。5人だけで作るのは、デビュー前にはやっていたけど、デビュー後はぜんぜんやってなくて。CHIHARUが言ったように、昨年3月のツアーを経て「次は何をしようか?」というときに、やっぱり5人で作っていた原点に還るべきだと話をして。

 5人で発信していく気持ちをより強めました。そうやって5人で作った曲をライブでやって、お客さんに受け入れてもらえたことがすごく自信に繋がったし。次のアルバムでは、5人だけでアレンジまで完成させた曲をたくさん収録したいという気持ちが大きくなりました。

YURI 私も去年の1年間がすごく大きいです。一人ひとりがすごく成長できた1年だと思っています。初めて他アーティストさんのサポートにチャレンジしたメンバーもいるし、自分と向き合って個人練習に励んだメンバーもいるし、MADOKAは映画の撮影にチャレンジしたし。くじけそうになったときもあったけど、必ずメンバーが支えてくれたし。メンタル的にもバンドの絆的にも、すごく強くなったなと思います。

NODOKA 私は、シンガーソングライターの方や他のバンドでサポートとしてベースを弾く機会があったのですが、この5人以外と演奏するのが初めてだったので、柔軟性というか、人と合わせることの大事さをすごく感じました。同時にこの5人だからこそ意識しなくても自然と合わせられるのだなと、たんこぶちんでやれていることの特別さを改めて実感しました。

HONOKA 去年は、本当に自分自身と向き合って、自分が何をするべきかすごく考えました。ジャンル問わずいろんな音楽を聴いて、自分ならこういう風にアレンジするかな? と考えたりしました。

 

――たとえば、どんなのを聴いたんですか?

HONOKA でんぱ組.incさんとか、乃木坂46さんや欅坂46さんとかのアイドルさんや、流行っている方の曲を聴いていました。バンドとは違う音楽を聴くことで、逆にそこからバンドに活かせるものはないかな? と考えたりとかしました。

――ここ1〜2年で若手のガールズバンドが増えましたが、そういうガールズバンドの中で、自分たちなりのものは何ですか?

YURI 絆の強さは、どこにも負けないんじゃないかな。結成こそ10周年ですけど、保育園から一緒のメンバーもいるし。上京して2年、いろんなガールズバンドと対バンして、いろんなバンドの解散やメンバーの脱退を目の当たりにもしたんですけど…。私たちはきっと、どんなことがあっても解散はしないだろうなと思っています。年々絆が深まっている感覚があるし、特に去年はそれが色濃く感じました。今は未来に対しての希望のほうが大きいので、ずっと歌い続けられる曲を1曲でも多く5人で作って、10年でも20年でも続けていきたいと思っています!

――3月20日には『たんこぶちん結成10周年企画ライブ 〜たんこぶちん vs がんばれ!Victory 唐津っ子のお祭りばい!〜』を開催。たんこぶちんのライブの魅力は何ですか?

MADOKA 明るいパワーです。キラキラしていたいし、キラキラしている自信もあるので、ライブで楽しんでいる私たちを見て、お客さんにも楽しんでもらいたいです。でも明るさだけじゃなく、いろんな感情をステージに持っていって、それを多くの人に伝えることが出来たらいいなと思います!

(取材・撮影=榑林史章)

たんこぶちん「遠距離恋愛爆撃ミサイル」TYPE-A

 ◆たんこぶちん 地佐賀県唐津市の同級生、MADOKA(Vo&G)、YURI(G)、NODOKA(B)、HONOKA(Dr)、CHIHARU(Key)の5人で2007年に結成。2013年にシングル「ドレミFUN LIFE」でデビュー。これまでに、映画『ハイキックエンジェルス』主題歌「TOUGH BOY(~TOUGH GIRL)」などをリリース。3月20日(月・祝)には東京・渋谷eggmanで、『たんこぶちん結成10周年企画ライブ 〜たんこぶちん vs がんばれ!Victory 唐津っ子のお祭りばい!〜』を開催する。

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