舞台挨拶をおこなった前野健太、みうらじゅん、安齋肇、月船さらら、白石茉利奈、桜井秀俊、ウクレレえいじ(撮影・桂 伸也)

舞台挨拶をおこなった前野健太、みうらじゅん、安齋肇、月船さらら、白石茉利奈、桜井秀俊、ウクレレえいじ(撮影・桂 伸也)

 シンガーソングライターの前野健太が、イラストレーターのみうらじゅんと安齋肇、女優の月船さらら、恵比寿★マスカッツの白石茉利奈、真心ブラザーズの桜井秀俊、お笑い芸人のウクレレえいじとともに10日、都内でおこなわれた、映画『変態だ』の初日舞台挨拶に登壇、撮影のエピソードなどを振り返った。

 映画『変態だ』は、みうらが執筆した原作小説の実写化映画。妻子を設けたとある一人の男が、長年関係を続ける別の女性がいることで、ある日突然窮地に立たされながら、それがきっかけで衝撃的な変態を遂げる様をアバンギャルドに描いたストーリー。主人公の男を、前野が担当、監督は安齋、企画をみうらが担当した。

 この日、登壇者のコールとともに会場に登場した面々だったが、安齋監督はなんと、レギュラー出演しているバラエティ番組『タモリ倶楽部』(テレビ朝日系)の忘年会で遅刻という状態に。しかし安齋を待つ中、みうらは「もう僕が撮ったということにしてください!」と平謝りしながら監督代行を宣言。

遅刻をした安齋肇監督(左、撮影・桂 伸也)

 そんな中「本人が来ていないので説得力がないですが、彼はプロなところがある。ジム・ジャームッシュ監督や若松孝二監督的な撮り方、でもたぶん両方とも観ていないと思いますけど。それでも出来るそのセンスが凄い」と安齋の監督としての技量をしっかり持ち上げた。

 やがて安齋監督は帽子とバックを持ったままダッシュで登場。恐縮しきりの表情を見せていたが「ほぼ泣いています。1年くらいかけて(映画を作り)あっさりと初日まで来られましたしね」と監督デビューを感慨深く振り返った。

 撮影では監督のオーダーも特になく、自然な演技で進めたという前野だが、ポスタービジュアルや映画のクライマックスで見せているインパクト十分の縄縛りに関しては、本職の縄師に指導を乞うたことを明かしながら「練習の最初のときに“あっ!”って思わず僕が言ったんですけど、その声を聴かれて先生から『いや、彼はミュージシャンにしておくにはもったいない』と言われまして」と前野のマゾな部分を見抜かれたエピソードを明かし、笑いを誘った。

 さらに前野は3日前に映画『君の名は。』を見たというエピソードを語り「『君の縄』じゃないです」とジョークを飛ばしながら、『君の名は。』でテーマに赤い紐が使われていることに対して、本映画でも赤い縄が使われているという共通点があるということを見出し「通じているんですよ、俺ドキドキしちゃって。これは大ヒットの予感」と語り、さらに爆笑を誘っていた。

ラスト間際に4秒だけ出演した桜井秀俊(撮影・桂 伸也)

 メンバーである白石は、今回前野が演じる男の妻役を担当。劇中で濃厚な絡みを見せた白石は「映画の趣旨もあるし、前野さんともあの撮影での対面が初めてだったし、絶対苦労すると思っていた」と撮影に対して当初懸念を持っていたことを明かすも「前野さんとのキスの場面があったんですけど、すごく相性が良くて。何の不安もなく挑めたので、感謝しています」と舞台裏の様子を告白。

 前野は照れながらも、そのシーンでのアフレコで「ブースでも絡みました」と冗談で合いの手を入れると、白石は否定。しかしみうらは「監督としては話題的に何かがあった方がいいので、やったことにしてもらってもいいですか?」と強引にねつ造ネタに誘導する。

 映画のラスト間際に4秒だけ出演した桜井は「飲み屋で安齋監督から映画を撮っていることを話され『来る?』と言われ、渡されたのが雪山の切符。自分には台本さえなくて、ほとんど通行人」と出演となった経緯を説明。さらに今回の映画音楽制作にも協力した桜井は、前野らのアフレコの現場にも、用もないのに呼ばれて登場したことがきっかけで参加することとなったエピソードを告白。

 映画音楽集では前野の楽曲『ファックミー』を、前野、月野、白石と三名が歌うことになり、カラオケボックスで曲のキーを決める段になり、桜井はその場でギターを弾くということに。そして「監督がこんなですから『桜井くん!次はバイオリンを弾くんだ!』って。ああ、次の予定が入ってしまった、って今なぜかここにいます」と映画にはまり込んでしまった経緯を回想していた。(取材・桂 伸也)

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