『RO69JACK』や『MASH A&R』でグランプリを獲得、業界内では一目を置かれている存在となっているパノラマパナマタウン

『RO69JACK』や『MASH A&R』でグランプリを獲得、業界内では一目を置かれている存在となっているパノラマパナマタウン

 神戸出身のオルタナティブロックバンド、パノラマパナマタウンが21日に、インディーズでは通算2枚目となるミニアルバム『PROPOSE』をリリースする。メンバーは、岩渕想太(Vo)、浪越康平(Gt)、田野明彦(Ba)、田村夢希(Dr)。4人とも現役大学生の同級生、2014年に結成した。HIP HOP要素もある独特なロックサウンドが特長で、2015年開催のロッキング・オン主催コンテスト『RO69JACK』、そして、「MUSICA」「A-Sketch」「SPACE SHOWER TV」「HIP LAND MUSIC」主催の4社合同オーディション『MASH A&R』でそれぞれグランプリを獲得、業界内では一目を置かれている存在となっている。バンド名の「パノラマ」には、多様性という思いも込められていて「一つに縛られず新しい可能性に挑戦していく」というのが活動の根底にあるという。楽曲にはそうした思いや、時節、学生の観点からみた社会に対する考えなども詰められている。今回は、バンド結成から独自サウンドの制作過程、そして、新譜『PROPOSE』に込めた想いなどを4人に聞いた。

田村が突然「オリジナルをやろう」と切り出した

岩渕想太(Vo.Gt)

岩渕想太(Vo.Gt)

――バンド結成の経緯はどのようなものだったのでしょうか。

岩渕想太 僕ら神戸の大学に在学していて、今は4年生なんです。この4人では2014年の1月に結成しました。元々、大学の軽音楽部が一緒で、まだ僕らが1年生だった2013年の秋に、僕と田村と田野の3人でandymoriのコピーバンドをやっていたんです。そんななか、田村が突然「オリジナルをやろう」と切り出してきたんです。コピーも飽きてきたし、自分たちの好きなオリジナルをやるのもいいかなという感じで始まりました。

――オリジナル曲はすぐ出来たのでしょうか。

岩渕想太 それが全く出来なかったんです。3カ月ぐらいは1曲も出来ていないという状態でした。コンセプトがなかったんです。

――モデルやコンセプトが無いとなかなか出来ないですよね。

岩渕想太 そうなんです。しかも僕は大学から軽音を始めたのでそんな素養もなかったので。

――オリジナル曲の提案者である田村さんは作らなかったんですか?

岩渕想太 そうなんです。これが一番ひどい話なんですけど、「オリジナルでやろう」と言って誘われたけど「曲作るのはやって!」と田村に言われて(笑)。

――そこはメンバー任せだったんですか?

田村夢希 そうですね。僕はドラマーですし。「僕はライブで演奏がしたいんだ、だから曲は作ってくれ」と(笑)。

岩渕想太 そうなんですよ。でも、僕、実は高校の時から曲は作っていたんです。

――それをとりあえず出して行けば良かったのでは?

岩渕想太 それはちょっと恥ずかしくて出さなかったんです。それから、リードギターを入れようという話になったんです。もともと3人で「バンドをやろう」という気はなくて、バンドといったら4人だろ、みたいなところがあって。それで同じ部活にいた浪越を誘いました。

――浪越さんはすぐに加入にOKを出したのでしょうか。

浪越康平 1週間ぐらい悩みました。

――なぜ悩んでいたのですか?

浪越康平 オリジナルバンドはやりたかったんですけど、部活で3人がやっていたandymoriのコピーがカッコ良かったので、逆に僕でいいのかなと。他にも良いギタリストが軽音部にはいましたし。

――皆さんが浪越さんをリードギタリストに選んだ決め手はなんだったのでしょうか。

田野明彦 僕が浪越とBase Ball Bear のコピーバンドをやっていたんです。いろんなコピーをやる部活でして。その時に、カポタスト(編注=楽器全体を移調することができる演奏補助器具)を使う曲があったのですが、彼はカポタストを使わずに弾いていたのでなぜ使わないのかと聞いたら「この方がアレンジの幅が広がるから」と言っていたんです。周りにはそんな人が居なかったんです(笑)。

――確かにコピーだったら普通はカポタスト使いますよね?

田野明彦 そうなんです。凄いオリジナリティがあるんだなと思いまして(笑)。それで2人に「凄い奴がいる!」と送ったんです。リードギターを誰にするかと悩んでいた時だったので、その一言で一発で彼を選びました。

――オリジナリティというのは重要ですよね。自分たちの曲をやる時も柔軟ですよね。

岩渕想太 楽譜に縛られずに弾くというか。

――浪越さんの音楽理論はどういったものだったのでしょうか?

浪越康平 理論は死ぬ程わかっていないんで。わかっていたらカポタストを使っていたと思います(笑)。理論をそんなに知らないなりの遊び方、というのもあるかもしれません。

田野明彦 でも、実はカポを使わなかった理由は、結局カポを持ってなかったからという事実がのちにわかったんですけど(笑)。

作曲能力が突如覚醒した

田野明彦(Ba)

田野明彦(Ba)

――浪越さんが加入してから、作曲能力が「覚醒した」と聞きましたが、そこからいきなり曲が出来るようになったんですか。

岩渕想太 そうなんですよ。

――浪越さんの加入よって曲のイメージが湧いてきた?

田野明彦 実は先にライブを決めちゃったんです。

岩渕想太 4人揃ったから「もうライブを決めよう」となって、曲がゼロの状態からライブを決めてしまったんです。それで1月に浪越が入って、3月の末に田野がライブの話を持ってきたんです。

――締め切りが出来てお尻に火が点いたわけですね。

岩渕想太 そうなんです、納期があるので(笑)。とりあえず5曲は作らなければならなくて。もしかしたら、ライブを決めていなかったらいつまで経っても曲は出来ていなかったかもしれないです。

――バンド名はいつ頃決めたのですか。

岩渕想太 どんなバンド名にしようかというのは4人になってからですね。年が明けるか明けないかくらいの時でした。

田野明彦 僕が「パノラマパナマタウン」という名をポンと出したんです。

――面白い語感ですよね。パノラマは「全景」で、パナマタウンは、皆さんの出身地「神戸」を表してるとか?

田野明彦 意味は全くないんですよ。

――プロフィールには「自分達の多様性を『パノラマ』という言葉で表現したかった」と記載されていました。直訳すれば「全景」ですが、「そこに映るすべてのものを受け入れる」という意味での思いもあるのかな、と思ったのですが。

岩渕想太 正直、言葉の響きが大きかったのですが、ただ僕らが思っているのは、ジャンルというものに、あまりとらわれたくないし、「こういう事がしたい」という明確な将来設定があって集まったバンドではないので、逆に縛られずに、様々な音楽要素を取り入れる、そういった意味での「多様性」は根幹にあると思います。

――今のスタイルを基盤にしつつもっと変わった事もやっていく可能性もあるということですね?

岩渕想太 もちろんあると思います。それはもう全部挑戦なので。

――バンド名が「パノラマパナマタウン」に決まって、そこから活動は順風満帆でしたか。

岩渕想太 そこからは全然進んでいないんです。3月にライブをやったんですが、ガッタガタで。ライブでのお客さんの反応も良くなかったです。

田野明彦 初陣ライブだったので、友達ばかりがお客さんとして来てくれたんですけど、その友達の反応も良くないし(笑)。

――今と当時ではあまり音楽性は変わってはいないんですよね?

岩渕想太 その時に作った曲が「ロールプレイング」と「世界最後になる歌は」で、今の軸となっている曲なので、基本は変わっていないと思います。

――両曲とも凄くカッコいい曲ですが、その時のお客さんは微妙な反応だったんですね。今振り返るとなぜだと思いますか。

浪越康平 曲自体が今とだいぶ変わったというのもあると思うので、当時は未完成すぎたんだと思います。

岩渕想太 その時はお客さんに「よくわからない」と言われる事が多かったですね。何がしたいのかもよくわからないという。

――HIP HOPとロックとの比率が面白いなと思いました。パンクやオルタナティブロックのサウンドの中にエアロスミスの「Walk This Way」を彷彿させるようなスタイルで。

岩渕想太 それは初めて言われました。

――トーキングスタイルのボーカルかと思ったら、がらりと変わったアプローチがあったりと。その突拍子もない音楽性はどこから?

岩渕想太 僕はアメリカのオルタナロックが好きで、PixiesやSonic Youthが好きなんです。一方、日本のHIP HOPも好きで、BUDDHA BLAND(ブッダ・ブランド)を聴いていました。HIP HOP的な事を自分がやるのが合っているんじゃないかな、というのが何となくわかっていて、高校の時からラップを作ったりはしていたんです。

――皆さんの音楽ルーツにはどういったものがありますか?

田村夢希 僕は日本のロックを中心に。ストレイテナーとかART-SCHOOLです。僕はHIP HOP要素はほぼ無いです。

田野明彦 僕もHIP HOPはあまり聴いていなくて、歌うベースラインのバンドが好きです。クラムボンとか凄く好きですね。あとはandymoriみたいに歌うようなベースラインが好きなんです。パノラマパナマタウンを始めてからは色んな音楽を聴くようになって、リズムの面白いバンドとか、ハネている感じが好きになっていったんです。それが割とフレーズに表れてきたかなと思います。

浪越康平 ギターの技術的にはNUMBER GIRLですね。ラップに関しては、ガレージとか、パンクとか、ハードロックを聴いているにしても、ラップをする曲もあるので馴染みはありました。中学生の頃、テレビで流れていた湘南乃風も聴いていたりして、それがギターロックに合わさったらどうなるかなと考えていました。

「でも周りよりはいい」という思いは絶対あった

浪越康平(Gt)

浪越康平(Gt)

――「RO69JACK」や「MASH A&R」でグランプリを獲得しましたが、この時はグランプリを獲れると思っていましたか?

岩渕想太 いや、全然思っていなかったです。これはドラムの夢希が勝手に応募していて…。「RO69JACK」は、皆で「応募しよう」と言っていたので知っていたのですが、「MASH A&R」は本当に知らなかったんです。審査を通ってから知ったみたいな感じだったんです。

田村夢希 一応言ったはずなんですけど、多分聞いてないんです(笑)。

岩渕想太 応募した段階と優勝する直前の段階では、意識が全然違っていたんです。『ROCK IN JAPAN』にはこの日程なら出演が出来る、というような事が書いてありまして、「いやあ、ROCK IN JAPANに出演できる訳ないしなあ…」みたいな感じでヘラヘラしながら「まあ、この辺なら空いてるよな?」みたいにふざけていたんですけど、一次、二次と通過してしまいまして。

――グランプリを獲る自信はありましたか?

岩渕想太 “絶対的な自信”はなかったんですけど、“相対的な自信”はあったと思います。「他のバンドには負けないぞ」というのはありました。音楽的な事を知らない4人が集まって、好きな音を鳴らしたい放題鳴らして、気持ちいい事したのが音になっている、そんなガラクタみたいなものが“絶対的にいい”と言える自信は、僕にはそこまで持っていないです。「でも周りよりは良い」という思いは絶対あって、「他と違う事をしよう」というのが根底にあります。「他と違う事を音楽でやらなければ」というのが4人の共通認識としてあって、そういう中で曲を作っていったというところがあるんです。

――「他と違う音楽をやらなければ」というコンセプトがあるとのことですが、楽曲が出来やすいシチュエーションなどはありますか。

岩渕想太 風呂に入っている時が一番です。曲を作ろうと思って曲は作らないです。歩いている時とかに思い浮かんだものを、スマホのボイスメモに録っておくんです。あとは風呂でテーマやリフが思い浮かんだ時は、風呂から急いで上がってギター弾いて録音です。

――歌のメロディよりイントロのフレーズからもあるんですね。

岩渕想太 僕は歌から作った事が無いですね。今まででメロディから曲が出来ていった事は無いと思います。

――岩渕さんが持ってきたデモに対して、割と忠実にサウンドを作りますか?

田野明彦 デモから逸脱しないようには弾きます。もともとデモにはベースが入っていなくて、ギターの弾き語りだけなんです。それを聴いて浮かんだベースラインを持っていく感じです。

浪越康平 そうですね、2パターンありまして、リフなどのフレーズから持ってくる場合と、曲の形で持ってくるというのがあります。フレーズで持ってきた場合は割とそれを忠実に弾いて、後はこっちが合わせていくんです。曲の土台から持ってきた場合は、そこからフレーズを考えます。

僕らの姿勢を提示する作品『PROPOSE』

――アルバムタイトルである『PROPOSE』とつけた意図は何でしょうか。

岩渕想太 今回の作品は、万人受けするものを作ろうというよりも「僕らの姿勢としてはこれです」というものを見せたい作品、僕らの姿勢を提示する作品になったんです。それで「提示する」という意味で『PROPOSE』というタイトルを付けたのと、対象がいない「僕らなりの意見」「僕らなりの『愛してる』」という、それらを受け取ってくれる人がいいんです。僕らなりの『PROPOSE』を受け取ってくれる人を探すという意味が込められています。

――今回収録されている楽曲は1年くらい前からあったとの話ですが、制作の段階で苦労した曲はありますか?

岩渕想太 1曲目の「Gaffe」です。他の曲はけっこうすんなりといったのですが、「Gaffe」はかなりアレンジを悩んだところがありました。どう転がそうかというのもそうだし、どういう展開にしようかとか、ここでこういうのを入れたら面白い、とか。そうやって考えて考えてこうなった感じですね。

――ちなみに「Gaffe」とはどういう意味ですか?

岩渕想太 「失言」という意味です。これが今の僕らの最新曲なんです。

――アレンジが固まるまではけっこう時間がかかりましたか?

岩渕想太 どういうリフにしようかとか、どういう展開にしようかという所で苦労しました。

――レコーディングはどうでしたか。

岩渕想太 この曲は制作で苦労した分、そのままの形でレコーディングに落とし込めたんです。

――ではアルバム曲でレコーディングで苦労した曲は?

岩渕想太 「シェルター」です。HIP HOP的というか、リズムを重視するようにも出来るし、サイケデリックな音色にも出来るし、インダストリアルにもガレージにも出来るという“振り幅”がある曲だったので、どういう所に落とし込もうかと悩んでいたんです。浪越がギターリフの音色を悩み抜いた果てに「コレ!」というのを出して、その音色の雰囲気で曲が決まりました。

浪越康平 いろんなパターンがあってどれにしようか悩んだ結果、重心の低い音を選んだという感じです。

――「シェルター」はフリーサンプラーとしてライブでも配っていましたけど、聴いた人たちからの反応はありましたか。

岩渕想太 この曲はけっこう異物感と言うか、キツい低域の音まで入れていて、最終的にザラついた感触にしたんです。リフの音もそうだし。その割にはすんなり受け入れられて、「カッコいい」と思ってもらえて、凄く嬉しいです。ちゃんと受け入れてもらえたんだなと。

――曲を全部聴いて、「現在の社会に不満を抱えている」とも感じたんです。岩渕さんは社会的、世界的にはどういった部分に不満がありますか?

岩渕想太 すごく根底にあるのは「わかりやすくし過ぎるな」というか、自分の中にあるモヤモヤした気持ちというか、言語化できない部分というものを“言語”という形に入れた時点で排除する部分があると思うんです。言葉が容器だとしたら。というところで切り捨てられるモヤモヤした部分、言語化できなかった部分をちゃんと見るべきなんじゃないかと思っています。「シェルター」で歌っているのは、机上の空論で終わるな、見ずにして判断するなという事でもあるんです。

――真実を自分で見ずに聞いた言葉だけで語るなということですね。今のインターネット社会がまさにそれですよね。

岩渕想太 僕らの音楽も、文字で起こして「こういう音楽です」と語られやすいし、Twitterでも拡散されていくし、You Tubeのミュージックビデオ(MV)だけとか、30秒に切り取った告知動画だけとか。それらだけで現在は、バンドや音楽が判断されやすい世の中だと思うんですけど、そういうものより、実際にライブハウスに来て自分の目で見ないとわからないものもあるし…。

――音楽はライブありきというのは実感します。この世界観を固めていく段階はどのように進めていくのでしょうか?

岩渕想太 歌詞のメッセージ的な事というのは僕の中にストックがあるんです。曲が出来て、音色まで決まって、曲の形が出来てきた時に「じゃあ、この曲の雰囲気に合う歌詞を持ってくる」といった感じなんです。曲の雰囲気みたいなものは4人で転がしながら決めている感じです。

スタイルを変えないでメインストリームになれたら

田村夢希(Dr)

田村夢希(Dr)

――今回の『PROPOSE』に収録されている曲で劇的に変わったものは?

岩渕想太 3曲目の「Elephant(in the room)」は脱構築型というか、一回出来たものを要素を引いていった“引き算の音楽”で完成させた曲なんです。音数をどんどん減らしていって何が残るか、というところを見ていった曲なので、最初にライブでやっていた頃よりは形が随分変わったという印象です。

――アルバム曲は基本的にライブでやってきた曲を収録した?

岩渕想太 そうですね。大体1年ぐらい前に作った曲が多いです。

――そこから再構築したり、ブラッシュアップしたり?

岩渕想太 はい。そうですね。

――「パノラマパナマタウンのテーマ」はトラック表記がありませんが、シークレットトラックなのでしょうか?

岩渕想太 シークレットです。

――8月24日のライブではオープニングSEも兼ねて一番最初に演奏していましたよね。なぜそれをシークレットトラックに?

岩渕想太 ライブでは1曲目にやることが多い曲なので、音源からライブに繋げたいというのもあるんです。音源は、綺麗に終わりたくないというのもありますし、ちょっと遊び心を入れたかったというのもあります。

――それも含めて今回の曲順は悩みましたか?

岩渕想太 はい、悩みました。僕らは曲順にかなり悩む方だと思います。特に3、4曲目あたりは悩みました。

――その3曲目に収録されている「Elephant(in the room)」は歌と楽器で左右にはっきりとパートが分かれていますが、これにはどういった意図が?

岩渕想太 やはり、異物感を出したいと言うか、直接語りかけられているような感じにしたいというのがありました。あそこまでやったらもう歌を聴き逃せないじゃないですか。ボーカルが人ごととは思えないと思うんです。それくらい真に迫りたいという思いで。

――歌詞の内容にはどういった世界観が込められているのでしょう?

岩渕想太  「Elephant in the room」は外国の慣用句で、「部屋の中に象が居るけど、それに気付かないふりをして無視をする」という事を「大きな社会問題を見て見ぬふりをする」という比喩にしたものなんです。例えば、地球が部屋だと考えた時に、地球で起きている「戦争」が「象」なんです。それを見逃したまま、僕らは「のうのうと生きているんじゃないか?」という問いかけが込められています。

――5曲目の「MOMO」はタイトルが興味深いです。

岩渕想太 ミヒャエル・エンデの児童文学で「MOMO」という作品がありまして、そこからとりました。

――どのようにミヒャエル・エンデの児童文学にたどり着いたのでしょうか。

岩渕想太 「MOMO」は、大学生の時に学生生活の中で思った事の歌なんです。何でそんなに時間を浪費するのか、何でそんな空虚なやりとりに時間を割くのかなと。そういった事とか、僕らがバンドをやっている事を冷笑したり皮肉言ったりする人も居たりする事とか…。

――そういった人が居るんですか?

岩渕想太 就職もせずにバンドをやる事に対してですね。学生と聞くと、表現をする事に対する恥ずかしさがあったりするんです。皆が表現をするタイプではないので、表現をしている人へ後ろ指を指したりする人もいて、そいつに「何クソ!」と思って書いた歌詞です。

――ロックですね。今、大学4年生で周りのみんなは就活も終わった時期で、その中でバンドという道を選んだ訳ですね。目指すところは場所で言ったらやっぱり日本武道館とかですか。

岩渕想太 そうですね、やれたら嬉しいですけど、特に「コレ!」という場所はなくて。さいたまスーパーアリーナとかもやってみたいですね。

――ちなみに野外と屋内ではどちらが好きなどありますか?

岩渕想太 どうでしょうね…。屋内が好きだと思います。アンダーグラウンドなので、野外でガンガンという音楽ではないような気もするんですけど、アングラで終わりたくないし、ライブハウスでひっそりとやりたいとも思っていなくて。それこそ3万人集まるクラスのスタジアムでやる日を待ち望んでいるというか、そういう存在にもなりたいなと思っています。

――そうすると、TVなどメジャーなシーンにも出て演奏したいという気持ちも?

岩渕想太 もちろんあります。

――海外などでも気に入られるような音楽性のものがゴールデンタイムのTVなどのメジャーなシーンに出ると面白いと思います。

岩渕想太 そうですね。今は、サブでアンダーグラウンドかもしれないし、コアと思われるかもしれないけど、それをメジャーにしたいし、ポップにしていきたいと凄く思います。スタイルを変えないでメインストリームになれたらと思っています。

(取材/撮影・村上順一)

 ◆パノラマパナマタウンとは 神戸で結成された4人組オルタナティブロックバンド。メンバー全員が同じ大学の同級生。2013年冬に結成。2015年に、ロッキング・オンが主催する「RO69JACK」でグランプリを獲得し、「ROCK IN JAPAN FESTIVAL」へ初出演。更に、「MUSICA」「A-Sketch」 「SPACE SHOWER TV」「HIP LAND MUSIC」が主催する4社合同オーディション「MASH A&R」でグランプリを獲得した。2016年3月には初の全国流通盤となる『SHINKAICHI』をリリース。勢いそのままに「VIVA LA ROCK」などの大型フェス、「COMIN'KOBE」、「下北沢SOUND CRUISING」、「見放題」など各地のサーキットフェスでも爪痕を残し、夏には2度目となる「ROCK IN JAPAN」、「SWEET LOVE SHOWER」、「JOIN ALIVE」、「RUSH BALL」などの大型フェスにも出演、いま業界で注目を集めるバンド。

作品情報

2nd mAL『PROPOSE』
発売日:2016年9月21日(水)
品番:MASHAR-1003
価格:1500円+税
収録曲
 1. Gaffe
 2. シェルター
 3. Elephant(in the room)
 4. ホワイトアウト
 5. MOMO

ライブ情報

パノラマパナマタウンのPROPOSE ツアー神戸編
場所 music zoo KOBE 太陽と虎
日時 10月22日(土)OPEN18:30/START 19:00
入場料 前売 2,500円/当日 3,000円(ドリンク代別)
出演者 Creepy Nuts/パノラマパナマタウン

パノラマパナマタウンのPROPOSE ツアー東京編
場所 下北沢SHELTER
日時 11月4日(金)OPEN18:30/START 19:00
入場料 前売 2,500円/当日 3,000円(ドリンク代別)
出演者 パノラマパナマタウン/対バンは近日発表

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