イトヲカシのステージ

イトヲカシのステージ

 2人組ユニットのイトヲカシが11日、東京・shibuya duo MUSIC EXCHANGEで全国ツアー『イトヲカシ first one-man tour 「捲土重来」』のファイナル公演をおこなった。イトヲカシは、伊東歌詞太郎(Vo)と宮田“レフティ”リョウ(Bass/Guitar/Key)で構成。ツアーは、5月11日にリリースしたインディーズでのミニアルバム『捲土重来』を引っさげて全国5都市で実施し、発売と同時に全会場のチケットが即完売するというプレミアムな状況となった。そのラストなる東京公演は、アンコールを含む全21曲の演奏に加え、秋頃にメジャーデビューすることなどを発表。イトヲカシと650人の観客にとって特別な夜となった。

人間味あふれる小細工なしの真っ向勝負なステージ

 定刻を少々過ぎたところで、ゆっくりと会場は暗転した。大歓声とオープニングSEが鳴り響く中、サポートメンバーがステージに登場。そして、宮田“レフティ”リョウと伊東歌詞太郎が順に姿をみせると、大きな拍手と歓声で会場は包み込まれた。

 「拳を上げろ!!」と伊東の叫び声で始まったのは「堂々巡リ」。アルバム『捲土重来』の1曲目に収録されている楽曲で、ファイナル公演はスタートした。オープニングナンバーにふさわしいアッパーチューンで初っ端からフルスロットル。オーディエンスも手拍子をしながら声援を送り、盛り上がった。

 立て続けに、「Re;MilkyWay」、「Life drive」、「ハートビート」とノリが良く、ビートの心地良いナンバーで、会場をイトヲカシの世界観に染め上げていった。伊東の歌声はレーザー光線のように真っ直ぐで迷いのない。それが心地良く会場に響く。

 イトヲカシが奏でる楽曲は、トリッキーだとか、異質だとかそんな感じではない。交ざり物のない蒸留水のようなピュアな音楽だ。そして、どこかノスタルジックなメロディーライン、どこまでもストレートで揺るぎない歌声と、キャッチーなロックサウンドで世界観を表現していく、人間味あふれる小細工なしの真っ向勝負なステージだ。

 そして、「やくそく」では、この曲の歌詞にある「ありがとう 君の笑顔が この場所に僕らを連れてきてくれた」のように、フロアからオーディエンスの笑顔があふれ、この場所で歌っている喜びを、噛みしめながら演奏する2人が印象的に映った。

新曲「蒼い炎」を披露

 伊東が「新曲を聴いてくれ」と述べて披露した「蒼い炎」は、爽やかな風を感じさせるサウンド。宮田の奏でるメロディアスなベースラインが、歌の隙間を縫っていく。「東京! まだまだイケますか?」と「My Dear」へ突入。イトヲカシらしい爽快でドライブ感あふれるナンバーで、更に会場はヒートアップ。宮田も抑えきれなくなった感情をさらけ出すように、ステージ前方に寄ってベースを弾いていく。

 MCでは、「アニメ『双星の陰陽師』のエンディングテーマに決まりました」と観客に報告。会場から「おめでとう!」と祝福の言葉が飛び交った。それを聞いた2人は「(俺たちの音楽を)聴いてくれてありがとう。夢を見つけるのは難しい。なければ『見つけろ』と言われるし、でも夢なんてなかなか見つからないのが普通なんだよ。俺らには音楽という夢があるけど、もし夢がなくて悩んでいる人がいたら、あなたの夢を僕らに託してくれないかな。みんなからその夢をもらって、絶対裏切らないように一生懸命頑張って音楽をやっていきたい。絶対幸せにするからな」と目に涙を浮かべながら感謝。イトヲカシが“ファンの夢も乗せて頑張っていく”ことを約束した。そして、これからもスタンスを変えずにやっていくことの決意表明として「東方見聞ROCK」を披露した。

 ここからバラードセクションへ。「嫌なことを忘れたい、単純に良い音楽が聴きたい、涙を流したいという人もいるかもしれない。いろんな思いがあると思うけど、そういう思いを全部受け止めた上で全員に返す。そういう曲を書いたので聴いてください」と伊東が話すと、スローナンバーの「パズル」を披露。切ないピアノの音色に乗り、緩急をつけた歌声でしっとりと聴かせていく。そこに宮田の歌声が合わさり、心地よいハーモニーを作り出し、さらに世界観を広げていった。

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