マキタスポーツとゲストの鬼龍院翔

マキタスポーツとゲストの鬼龍院翔

 お笑い芸人のマキタスポーツが10日、青山CAYで「LIVE@マキタスポーツ」を開催した。3カ月に一度のペースで開催している名物ライヴシリーズで、多彩なスペシャルゲストを迎えることで構成されるライブ。この日はビジュアル系エアーバンド“ゴールデンボンバー”のボーカル、鬼龍院翔がゲストに登場し、「この曲のここが気持ちいい」と感じる音楽をお互い出し合うコーナーなどで観客を楽しませた。そして、音楽の「売り方」「受容のされ方」に鋭い慧眼をもっている鬼龍院のトークに舌を巻き、思わず「年下の先輩」と敬意を込めて呼んでしまう場面も。

 音楽と笑いをまじえた大人のエンターテインメントLIVEとして、マキタスポーツが3カ月に一度のペースで開催している名物ライヴシリーズ「LIVE@マキタスポーツ」。マキタスポーツのエンターテインメント性あふれるステージと、多彩なスペシャルゲストを迎えることで構成されるこのライヴは、これまで、吉田山田、石崎ひゅーい、奇妙礼太郎、尾崎世界観(クリープハイプ)、YOU、ディーンフジオカなど、ジャンルを超えたそうそうたるアーティストが登場してきた。

 10日に青山CAYで行われた「LIVE@」は、ビジュアル系エアーバンド“ゴールデンボンバー”のボーカル、鬼龍院翔がゲストに登場。この意外な組み合わせにマキタスポーツ、鬼龍院翔それぞれのファンが集まり、満場の青山CAYはいつもに増して盛り上がりをみせた。

 開演直前、「LIVE@」のお約束として、マキタスポーツの愛弟子、芸人セクシーJが裸にまわし姿で登場。女性客が8割を超える場内はそのあられもない姿に束の間、戸惑いのムードが生まれたが、拍手の練習や「セクシー!」とオーディエンスに連呼させるなど古典的な前説芸を披露し、客席をあたためた。

 ほどなく、伴奏をつとめるジミー岩崎のピアノをバックに、ギターを手にしたマキタスポーツが登場。久保田利伸の名曲「missing」のカバーからステージはスタートした。禁断の不倫の恋を歌ったこの曲を、セクシーなスモーキーボイスで歌い上げるマキタのパフォーマンスにオーディエンスの集中力が一気に高まる。

 マキタのステージといえば、MCでのさすがの話芸を堪能できるのも醍醐味。スライドで写真を見せながら、大学時代、この不倫の歌を実の両親の前でカラオケで熱唱した時のエピソードや、子育ての爆笑エピソードなど近況報告を披露。

 続いて、マキタのオリジナルで15年ほど前に作ったという「NEWS」をソロで披露。社会風刺に満ちた言葉遊びたっぷりの歌詞は、まさに曲者マキタスポーツ若かりし頃の切っ先鋭い批評精神に満ちたもの。そして続けざまに、歌い方がやおら井上陽水に変容し、名曲「最後のニュース」のカバーになだれ込む。もっとも歌詞はここ最近発生した芸能界のニュースネタが、実名込みでさまざま盛り込まれたオリジナルなマキタバージョンになっており、会場に笑いが生まれる。

 続いて、「不倫歌メドレー」がスタート。「男の視点で歌った不倫の歌はダメ。男は欲望が満たされたらそれで終わりだから、そんな男たちの歌なんて、ちっともこない」というマキタ。

 石川さゆり「天城超え」からスタートし、竹内まりや「純愛ラプソディ」、金井克子―一青窈の「他人の関係」、小林明子「恋におちて」と、女性視点の不倫歌名曲のかずかずを、「女の人の気持ちになって歌っていたら涙が出そうになる」とセンチメンタルになりながら歌い上げた。オーディエンスは、バックのスクリーンに大きく映し出される歌詞とともにこの不倫歌の世界を味わった。

 前半最後は、1月20日にデビューアルバム『矛と盾』をリリースした、ビジュアル系バンド、マキタスポーツpresents Fly or Die(以下F.O.D)の紹介をしつつ、アルバムの中から標題曲「矛と盾」をピアノ伴奏によるジャジーなバージョンで演奏。客席のクラップも盛り上がる中、ビジュアル系の客席のお約束「折りたたみ」(観客がリズムにのって上半身を前のめりに倒す動作)を、スタンディングならぬシッティングな状態の客席に要請。ノリのよい観客たちは座ったまま折りたたみを敢行し、大人な空間の青山CAYは何かの新興宗教の儀式のような、異様な光景に包まれながら、前半終了とあいなった。

 休憩を挟んで、第2部はスペシャル・ゲストの鬼龍院翔(ゴールデンボンバー)が登場。客席と舞台がかなり近い全160席の青山CAYにあって、「こういうスタイルは初めて」という鬼龍院。二人は、「鬼龍院翔のオールナイトニッポン」でゲストにマキタが登場したのが初対面。それから交流を重ねるうちに、鬼龍院は「マキタさんとは音楽のとらえ方に近いものを感じる」ようになったという。

 お笑いをめざし吉本の養成所に通っていた過去をもつ鬼龍院が、お笑いをすっぱりやめてビジュアル系をチョイスし、エアーバンドをやるにいたった理由をマキタがインタビュー。

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