元T-BOLAN森友嵐士15年の発声障害振り返る

東京マラソン10回記念大会 アフターラン・サンクスパーティで熱唱するT-BOLAN森友嵐士(撮影・桂 伸也)

 今年で10回目となる「東京マラソン2016」が28日、都内で開催され、ゴール地点の東京ビッグサイトでは『東京マラソン10回記念大会 アフターラン・サンクスパーティ』が催され、同大会のランナー応援ソングアーティストとなっているT-BOLANの森友嵐士が登場し、「離したくはない」などを熱唱した。また、発声障害で苦しんだ自身の15年を重ね合わせて振り返った。

 森友は1994年に心因性発声障害を患い活動を休止。2009年にソロとして復活を果たしている。1999年に突然と表明されたT-BOLANの解散は実は森友の発声障害だったことが後に語られている。この日、森友はこの歌えない時期を振り返り、「望んでそういう時間が来てしまったわけじゃないけど、来てしまったのには何か理由があるんだろうということだと思った」と覚悟を決めていたことを明かした。

 さらに「本当にゴールのない道筋で、探り探り前に進んでいた状態だったけど、自分で手ごたえのあるものを一つでも信じて、それを一つ二つと増やしていくことで、頑張れる動機になった」と、過酷な時期を乗り越えた道のりを告白した。

 また、苦難の15年を森友は「『長かったでしょ?』って言われることがあるんですが、僕は『明日かな?』『明日かな?』と思い続けて、気がついたらその年月が過ぎていたんです」とその期間を改めて感じながら「自分自身の歌というものが、自分の軸だと思っていたので、それを脇に置いて違うことに向かうことが出来なかったんです。でもその先に、声が出なくなったことで、知りえたこともたくさんあった」と、苦難を乗り越えた日々を改めて振り返っていた。

 今回の楽曲制作に関しオファーを受けた際、森友は「何で俺なんだ?」と思ったものの「その乗り越えたことでいろんな経験をされたことと、マラソンはとても大切なことが多いんです、そういうものを重ね合わせたところでこの大会の応援ソングを作ってもらえないか、とお願いされまして。その理由を聞いて『よし!是非挑戦させてください』という気持ちになりお話しを受けることになりました」と、制作に向かった経緯を明かした。

 また、この日は森友の友人である格闘家の角田信朗さんがゲストとして登場。「東京マラソン」をきっかけに友人となったという角田は、森友の印象などを語る一方で、マラソンランナーに対してのエールを送り、最後に「嵐士さん、来年は一緒にマラソン出ましょうね!」と、来年の出場を誘う。森友は驚きながらも満面の笑みで角田と感謝の握手を交わしていた。

 この日のステージでは、森友は、合わせてランナー応援ソング「駆け抜ける愛のうた ~はじまりのday by day~」とともに、「リハビリ中に作った。そのころの僕の応援歌」という曲「祈り」を、ゴスペルバージョンにて披露。さらにT-BOLANの代表曲「マリア」と「離したくはない」を続けて披露、往年のファンを魅了するような、変わらぬ情感たっぷりの歌を披露した。

 「東京マラソン」は、一般財団法人東京マラソン財団によるイベントで、2007年の初開催より今回10回を迎える。今回は朝9時10分に東京都庁前をスタート、参加者約3万7千人、1万人のボランティアによって行われた。(取材・桂 伸也)

この記事の写真
T-BOLAN森友嵐士15年の発声障害振り返る

記事タグ

コメントを書く(ユーザー登録不要)