(取材雑感)トミタ栞の機転の良さ

ファンの要望に応えてポーズをとるトミタ栞

 【取材雑感】歌手のトミタ栞(21)が5日に横浜市内で主演ドラマのDVD発売記念イベントを行った。木村カエラを輩出したローカルテレビ局の番組で5代目MCに抜てき。デビュー翌年からはラジオ番組でパーソナリティを務めた。本業は歌手だ。しかし、臨機応変な“しゃべり”が求められるラジオの経験からか、あるいは彼女の人柄なのか、この日は彼女のトーク力と機転の良さを感じた。

 主演ドラマでは、“ぶっ飛んだ”女子高生を演じた。物怖じせず、素手で魚を握り、下劣な言葉も吐く。そんな役柄に最初は抵抗もあったようだが、一度経験してしまえばそれもなくなる。何度触れても、何度言葉にしても気にしなくなったそうだ。役柄だから演じるしかほかないが、このドラマで「強くなれた」そうだ。

 今年は、新たにラジオ番組がスタート。初主演ドラマも経験した。そうしたこともあってか今年を「チャレンジの年でした」とも語った。経験は人を大きくする。この日のイベントでは、司会の受け応えにもすんなり。なめらかなトークでファンの笑いも誘った。時間の都合上、話題をぶつ切りに終わらせる進行にも愛嬌良くツッコんでみせた。

 感心したのはトーク以外にもあった。急きょ併催された、来年1月20日に発売する6枚目シングル「バレンタイン・キス」の発売記念イベント。このCDでは、事務所の先輩・国生さゆりの曲を、外国人ヒゲ女装アイドルとのコラボでデスメタルを入れ込んだロックナンバーに仕上げた。

 特色ある曲のミュージックビデオを、集まったファンにも観てもらおうとこの場で上映会も。スタッフが用意したのは40インチほどの液晶テレビ。しかし、音声はスピーカーに接続されていなく、テレビからの直接音声のみ。会場後方には聴こえづらい。それにいち早く気づいたのがトミタだった。自身のマイクをテレビの内臓スピーカーに当てて、音を通した。そして、流れている間は、ファンの視聴の邪魔にならないようにしゃがんでいた。

 また、イベント終了後に行われた記者向けのフォトセッションでは、通常、報道関係者以外の撮影は禁じているが、「皆さんにも撮ってもらいましょうよ」とファンの声に応えて解禁。当然ファンは喜んだ。

 イベント自体は30分そこそこだったが、わずかな時間で彼女の人柄の良さに惹かれた人も多かろう。本業は歌手だが、こうしたファンへの想いは人気を得る上では重要だ。来年の目標は「1月末に開催する横浜でのワンマンを終わってから考える」としているが、彼女にとって来年は“ぶっ飛んだ”飛躍の年になることを期待したい。(文・木村陽仁)

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