みみめめMIMIの秘密に迫る[1]

「目と耳から刺激する」斬新なユニット「みみめめMIMI」とは

 ときに激しく、しかし別のときには明るくポップなサウンド。ビジュアルイメージに書かれたその姿がそのまま音になったように、軽快にキュートな雰囲気を振り撒く。しかし反して詞の中には、前向きな意志の奥に見える、切なさや気持ちの迷い、エモーショナルな雰囲気も感じられる。私が初めて彼女のシングル「CANDY MAGIC」を耳にしたときに感じた印象だ。

 みみめめMIMIは、ボーカル、作詞作曲、ピアノのタカオユキ(以下、ユキ)と、イラストレーターのちゃもーいからなるユニット。「目と耳から刺激する新世代視聴覚ユニット」として登場した彼女らは、2013年8月にTVアニメのオープニングテーマにもなった「センチメンタルラブ」でデビュー、当初は顔出しをしないユニットだったが、昨年6月に行った初のワンマンライブで、ボーカリストであるユキがステージで自らがメンバーであることを公表、以後2人のユニットとして活動を展開している。

 みみめめMIMIが、ビジュアルとサウンドの関わりを大きなポイントとしている意味とは何なのか? また、単にサウンドのイメージだけでは推し量れない、詞に込められた深い世界観を作り上げる要因とはどのようなものなのか? 今回はユキへのインタビューで、その秘密を探ってみた。  【取材・桂 伸也】

センチメンタルな雰囲気が好き

写真»みみめめMIMIが甘い声

「CANDY MAGIC」発売記念イベント時のみみめめMIMIタカオユキ(撮影・山本哲也)

――もともとどのような音楽を聴いていたとか、ピアノを始められたきっかけなど、音楽的な経歴を教えてください

ユキ ピアノを4歳くらいからやり初めたんですが、小さな頃からアイドルが好きだったし、J-POPも聴いていました、SPEEDとか。中学生くらいからは洋楽やロックが中心になって。軽音楽部に入ってギターを弾いていました。軽音楽部ではBUMP OF CHICKENなどをやっていながら、洋楽もすごく好きで、アヴリル・ラヴィーンとかも好きでよく聴いていましたね。

――最初から結構幅広いですね。もともとJ-POPと一緒にクラシックも聴かれていたのでしょうか

ユキ ピアノ練習のために聴いていましたね。だけど、聴くと練習を思い出しちゃって(笑)。それとお父さんがジャズが好きで、家ではずっとジャズがかかっていましたので、そういうものは自然に耳に入ってきましたね。

――ではジャズも?

ユキ いや、それはちょっと…好きかどうかって言われると、素敵だと思うけど、自分の音楽に反映されてはいないかな、と。一番好きなバンドはParamore。ボーカルのヘイリー・ウィリアムスが好きなんです。あと「名探偵コナン」とか「ヒカルの碁」のアニメを見始めてからはアニソンも好きで、毎週カラオケで歌っていた記憶もあったし。いろんな音楽を聴いていましたね。

――ここまでのお話だと音楽漬けという感じですが、聴いた音源だと割とアニソンっぽいライトな感じも印象にあって、そこには随分開きもあるような感じもしますが…

ユキ おっしゃる通りかも(笑)。アニソンも「美少女戦士セーラームーン」から始まり、さっき言った「ヒカルの碁」が特に大好きで、毎週歌っていましたし、supercellも好き、おそらくみんな好きであろうアニソンも大好きで、あと海外のアニメの「Powerpuff Girls」が大好きで、先日行った企画ライブの『視聴覚アカデミー Vol.3』で開場中にも流してもらっていました。

――そんなに音楽に魅かれていたなんて…本当に「音楽だけに賭けた青春!」という感じですね。普通とは違う学生生活を送っていたのでしょうか

ユキ う~ん、普通の学生生活をしていたと思うんですけどね。難しいですよ、普通という言葉って(笑)。ただ、私自分のことはわからないですけど、たとえば学生のときに相方のちゃもーいと出会ったんですが、彼女はずっと授業中も絵を描いていたイメージがありますね。

――普通…かな(笑)。ちょっと話が戻りますが、アニメもずっと見られていました?

ユキ まあ、ずっと見ていましたけど、別に四六時中見ていたわけでは…ただ今思えばずっと好きで見ていたなとは思います。最近になって言われてみたらそうかな? と思うようになりましたが(笑)

――他人に言われることはないですか? 「いつも家にこもって…」とか?

ユキ そうですね、休みの日は家にこもりっきりで。でも私はなんか極端なんです。インドアが多いんですけど、山登りも好きで、急にアウトドアなこともするので、本当にひっちゃかめっちゃか。

――自分の意のままに、という感じですかね?(笑)

ユキ まさしく。ただ山は特別に好きなんで、ちょっと別ですけど。最近は特に、新しいキーボードを買ったので、嬉しくて引きこもって曲を書いたりしていますね。

――逆に挫折するようなことはないですか

ユキ いや、もちろんありますよ、曲が思い浮かばない状態とか。今まさにそうで、作りたいと思うイメージの曲を考えてもできないのに、意図と違う曲が2曲できているし(笑)。それこそデビュー前にはオーディションを受け続けていたけど、100本くらい受けてもうまく行かないとか。そういうときは落ちる度に軽い挫折感がありました。

――それは確かに辛いところですね。ちなみに、そのときはやはりミュージシャンになりたいと思われていましたか

ユキ どうでしょう? ミュージシャンというものなのかどうかは分からないですが、中学の頃から作詞作曲を趣味でやっていて、自分で書いた曲を、最初はずっと自分の引き出しにしまって誰にも聴かせないという生活をしていました。でも書いていくうちに「この曲を誰かに聴いてほしい」と思うようになって、歌を『プロになって届けたい』という思いは強くなりました。

――ちょっと視点を変えてうかがいたいのですが、たとえばアニメもお好きだったということですが、どのようなアニメがお好きだったのでしょうか

ユキ 私は非現実的なお話が好きで、「コードギアス」シリーズなんかのSFとか、戦う系というか(笑)。読書なんかも東野圭吾さんとか、伊藤計劃(けいかく)さんが好きなんですけど、そんなちょっと日常的なものよりも、男の子が好きそうなアニメが好き。兄妹として兄がいるんですけど、兄と一緒にずっと見ていたのでそういうアニメも好きですかね。

――こちらも幅が広いですね…ちょっと失礼な言い方かもしれませんが「まとまりがつかない」というか(笑)

ユキ そうかも(笑)。なんか「美少女戦士セーラームーン」とか「カードキャプターさくら」とか、いわゆる女の子がめちゃ好きっていうアニメももちろん好きでしたが、一方で「NARUTO -ナルト-」とか「ボンバーマン」とか、男の子が好きそうなものも好き。「Powerpuff Girls」も好きですし。

――例えば、そんないろいろ好んで見たり聴いたりしていたものは、もちろん自分の今作っている音楽に反映されていると思いますか

ユキ そうですね、そういうところはあると思います。自分の曲の中にある「明るい曲でも切ない感じ」や「前向きな曲でもエモーショナル」というような、そういう感情としてちょっとセンチメンタルなものというか、そんな雰囲気が結構好きで、そういう自分の好きなものが趣味として反映されているんじゃないかな、とは思います。どう反映されているのかは、難しくて考えたことはないですけど。

――複雑なんですね。しかしそういう意味だと、自分の曲を通して聴いてみると、意外に共通したものがあるというものを見つけることはありますか

ユキ メチャメチャありますね。自分の曲を書いていると、マイナーコードが好きだな~とか、いろいろ自分の傾向みたいなものがあって、趣味趣向は反映されていると思いますね。だから新曲の「天手古舞」(てんてこまい)は、今までの傾向とは違う曲を書きたいという意識で書きました。

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