[写真]つんく♂言葉を発した(4)

打ち合わせの様子

 歌手のクミコ(60)が21日、都内で行われた『“次世代に歌い継ぐ子守唄”プロジェクト』制作発表会で、つんく♂が作曲・プロデュースを手掛けた子守唄「うまれてきてくれて ありがとう」(9月2日発売)を初披露した。作詞を手掛けた湯川れい子さんは、つんく♂の発声について「音として聞き取れるような言葉もあって」とも明かした。

 子守唄「うまれてきてくれて ありがとう」は、NPO法人日本子守唄協会の創立15周年記念プロジェクトの一環として作られた。湯川さんは、近畿大学で声帯摘出を発表したつんく♂のスピーチに感銘を受けて手紙で作曲を依頼。つんく♂からは「光栄です」と返ってきたという。つんく♂は曲のタイトルや歌詞の細部に至るまで目を配り、湯川さんと行ったメールのやりとりも膨大な量になったという。

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つんく♂作曲の新作子守唄を歌うクミコ(撮影・紀村了)

 3人が行った打ち合わせでは、タブレットやパソコン、顔の表情などでコミュニケーションをはかったようで、湯川さんは「(意思は近くでミーティングすると伝わる。)つんく♂さんは随分と訓練しておられるということで、声帯はなくされたけれどもかなり音として聞き取れるような言葉もあって、とても表情が明るくて私たちが励まされました」と明かした。また、会見後には「そうですね」「OK」(クミコ)は聞き取れたとも語った。

 また、クミコは歌唱指導も受け「私が思っている感じのリズムではないリズムがあって。何回やっても間違えるので、つんく♂さんは口をあけて“そうそう”と。初心に返ったような気持ちで。それ(指導を受けた箇所)がないとグルーブ感が出なこないと改めて感じましたので、沢山のヒット曲を書かれた方の秘密みたいなところをみさせて頂いた。子守唄であってもいろんな方々にアピールするものをお持ちなんだと思いましたね」とジェスチャーを交えてつんく♂ととったコミュニケーションを説明した。

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会見に出席した左からNPO法人日本子守唄協会・西舘好子理事長、湯川れい子会長、クミコ(撮影・紀村了)

 会見では、つんく♂のメッセージも読み上げられ、今回の子守唄への想いは以下の通りに伝えられた。

 「世の中にはいろんな環境で育つ子供がいます。世界には我々には想像できないような環境で生まれてくる子供もいるでしょう。どんな子であっても親はきっとその子を見て、こう思うでしょう。『我が子よ、生まれてきてくれて本当にありがとう。お前に会えて本当に幸せだ』と。また、そう思えるような環境を世の中もつくっていかなければならいんだと思います。俗に言われるポップスというジャンルの曲より、こういう曲ってとてつもないスケール感が必要なので、作曲の幅も無限大でとても難しいです。今回はメロディが出てくるまでに少々時間がかかりましたが、でも、最初のフレーズが出て来てからは割と早く曲になったと思います」

 また、クミコの歌声については以下の通りに称賛した。

 「唄は圧巻の癒しボイス。イントロから唄に入った瞬間に心がぷかぷかと浮かんでいるような気分になりました。普段会話している時はシャイというか謙虚というか素敵なお姉さまなのに、こうやってヴォーカリストとしてマイクの前に立つと強力なオーラを感じます。この曲は感情を入れすぎても無表情すぎても成立しないので、とても難しい歌唱を要求されたと思いますが、唄が入って感激しました」

 なお、同協会ではCD発売記念として、10月9日に学習院大学・百周年記念会館正堂でクミココンサートを開く予定。  【取材・紀村了】

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