写真»筋肉少女帯と人間椅子、異色アロハ

新曲「地獄のアロハ」で異彩を放った筋肉少女帯と人間椅子

 結成33年の筋肉少女帯と、結成28年の人間椅子のベテランバンド2組が手を組み、制作した新曲『地獄のアロハ』が13日に発売された。日本のハードロック、メタル界で異彩を放ち続けてきた両バンド。新曲ではハードなロックサウンドと「アロハ」という異色のワードを組み合わせ、彼ららしい世界観を作り上げている。そもそも、なぜ両バンドが今回手を組んだのか。そして、なぜ「ロック」と「アロハ」を選んだのか。

ベテランバンド

 まず、それぞれの経歴から紹介していきたい。筋肉少女帯は、1988年にアルバム『仏陀L』でメジャーデビュー。98年に一度活動を凍結するも2006年に活動を再開。ハードロック、メタルの分野において、いでたちや歌詞にユーモアさを見せつつも、サウンドはロック・メタルの王道を進み、演奏もテクニカル。そのギャップ性でも支持を集めた。

 ヒット曲に「元祖高木ブー伝説」(1989年発売)などがある。「俺は高木ブーだ」というインパクトのある歌は当時、中高生の間でも話題になった。メンバーはボーカル大槻ケンヂ(49)、ギター橘高文彦(49)、ギター本城聡章(50)、ベース内田雄一郎(49)の4人。

 そして、人間椅子は、かつて放送された人気番組『平成名物TVイカすバンド天国』(TBSテレビ系)から登場した、いわゆる“イカ天バンド”だ。90年に『人間失格』でメジャーデビュー。へビーな音楽性も優ることながらBass鈴木研一(49)の奇抜な衣装も注目を集める。メンバーはギター&ボーカル和嶋慎治(49)、ベース&ボーカル鈴木、ドラム&ボーカルのナカジマノブ(48)の3人。

始まりはコラボTシャツ

[写真]筋肉少女帯と人間椅子が合体1

筋肉少女帯

 日本のサブカルチャーの第一線を走ってきた両バンド。なぜ、今回コラボしたのか。筋肉少女帯の大槻は以下のように話している。

 「コラボTシャツを作ろうと言う話しから『いっそアロハはどう?両バンドともリゾート感まったくないし』『そしたら“地獄のアロハ”だね(笑)』という冗談からなんです」

 そこから話が膨らみ、曲のタイトルが「地獄のアロハ」となった。本人も「まさか本当にタイトルになるとは」と驚いている。

 そして、コンセプトについて人間椅子の和嶋はこう語る。

 「心掛けたのは、コンセプトであるアロハ感の演出、作曲者それぞれの個性が最も生きる形でまとめること、橘高君と僕(和嶋)のツインリードが全編に渡って堪能できること」

 コラボは偶発的に起こり、そこから完成度の高い楽曲が生まれてきたのは非常にクリエイティブで興味深い。

新鮮なハワイアンとメタルの融合

 タイトル曲である「地獄のアロハ」はイントロからウクレレを使用し、アロハだけにハワイアンな雰囲気で始まる。一瞬あれメタルは? と思ってしまう入り口だが、その穏やかな時間も束の間、「Welcome to the dark side」の歌詞に導かれて、ハードなツインリードと共にロックセクションに突入していく。まさに天国から地獄へ突き落された感覚だ。

 この「地獄のアロハ」。間奏では変拍子やグルーブチェンジもあり、聴き手を飽きさせない。このような凝った細かいアレンジのおかげで「地獄のアロハ Heavenly Version」は、演奏時間が7分もあるものの長くは感じさせない。

 ロックギターの王道となるツインリードも随所に入れてきており、ロックギターファンにはたまらない。さすがテクニカルな両バンド、演奏面も聴きどころ満載なアレンジだ。

 歌詞は大槻と和嶋の2人で制作している。「メタルにアロハ」、この相反するものを両バンドが歌うと妙にマッチするのが不思議だ。「ロコモコ」という単語をサビに持ってくる奇抜なセンスは流石。一度聞いただけで耳に残る。ロック界の異質な存在である筋肉少女帯と人間椅子だから出てきた歌詞だ。

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