パンクという性質

[写真]結成30周年ブルーハーツの人気を読み解く<2>

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 パンクは、反抗や既定観念の否定、破壊と革新など、なにか凶暴な印象がある。しかし、ブルーハーツの音楽には人としての温かみがある。そして真実を素直に伝える勇気、何よりパンクという音楽、ロックンロールという生き様とともに社会と、自身とを真正面から向き合っている姿勢を感じる。「仲良く楽しくやっていこうぜ、一緒に騒ごうぜ」という前向きな魅力と情熱は、受け入れやすく、そして深い部分にまで共鳴する。

 ここでパンクという音楽の性質を改めて考えてみたい。誤解を恐れずに言えば、パンクは社会的に迎合されがたい位置づけにある。それは、パンクは反社会的な音楽、若者の衝動を伴った喧騒、暴動、明らかな挑発行為ととれる動作、遠慮ない暴言を交えた歌詞などなど、それら少々危険な匂いのするイメージが先行している事が起因するのかもしれない。

 髪を逆立ててベースを振り回す、ライブでは客席に遠慮なくダイビングする、バンドメンバーが演奏中に客と喧嘩を始め出す、などという行為。確かに少しおっかない連想をさせたりもする。

 危険行為に近しいパフォーマンス(あるいは本気)も含めて、それがパンクという音楽の魅力なのだが、甲本ヒロトはライブのMCで「今日みんなでお祭りだからな、楽しもうよ。喧嘩だけはしないでな」と言う。そして、ギター、ベース、ドラム、マイクという“武器”を携えブルーハーツは真っ向から社会に対し真実を問う様に全力で演奏する。

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