[写真]TAKUYA and  the Cloud Collectors12・24公演<2>

TAKUYA

 元JUDY AND MARYのギタリストで音楽プロデューサーのTAKUYA(43)が約2年前に結成したバンド「TAKUYA and the Cloud Collectors」の単独公演が2015年12月25日、東京・世田谷のライブハウス「新代田Fever」で行われた。商業音楽とは一線を画した、自身が有する英知を全面にぶつけたマニアックな音楽づくりがコンセプトのバンド。彼らが奏でる特質なリズムやサウンドから、ポピュラーミュージックとはまた別の音楽の楽しみ方が見えてくる。前回のインタビューと今回のライブレポートを合わせて彼らの魅力を紐解いていきたい。 【上村順二】

 「TAKUYA and the Cloud Collectors」は、TAKUYAが、プロデューサーに故・佐久間正英さん(享年61)を迎え、そして、その佐久間さんと一緒にマニアックで面白い音楽を作りたいという思いで始まったプロジェクトだ。その佐久間さんと言えば、BOΦWYやGLAYのプロデュースを手掛けたことでも有名な“名プロデューサー”。残念ながら今年1月に他界した。TAKUYAとはJUDY AND MARYからの師弟関係で、強い絆で結ばれている。

 TAKUYA and the Cloud Collectorsは2012年に結成。メンバーはTAKUYA(Vo&G)、若菜拓馬(G)、かどしゅんたろう(Dr)、千明(B)の4人。楽曲としては「Uncontrollable」を2013年に発表。現在入手出来る唯一の楽曲だ=他の楽曲はまだ未発売=。

[写真]TAKUYA and  the Cloud Collectors12・24公演<1>

TAKUYA

類を見ないバンド、その秘密は特質な拍子

 佐久間さんは生前、自分もこのバンドに参加したいと語っていたほど、大変気に入っていたという。その理由は単調ではない玄人も唸らせるサウンドづくりを実現していたからだ。確かに「Uncontrollable」を聴いているとミュージシャンや玄人が好きになりそうな要素を多分に持っている。

 まず、拍子が一般的な拍子の4分の4拍子(4/4)ではないところ、日本でいうところの単調な拍子ではない変わった拍子、5拍子や7拍子などの奇数拍子、いわゆる変拍子を多用しているのがCloud Collectorsの特徴のひとつだろう。TAKUYA自身もそう語っている。

 この「Uncontrollable」は4分の5拍子(5/4)で主に構成されているが、乗りづらいという事もなく自然に体が動く。これはTAKUYAが「コンセプト的にダンスミュージックとして作っている」と語っているように、変拍子でも気持ち良く乗れる要因ではないだろうか。

 TAKUYAは「来てくれたお客さんには何かしら不可解な“乗ろうとしても乗れないけど体は動いてしまうんだ”というのは感じてもらいたい」とも語っていた。プログレというジャンルでは珍しくないが、このようなダンスミュージックを基盤にした奇数拍子の楽曲はあまり聞かれない。

 それだけでもこのCloud Collectorsが特異なバンドだということが分かってもらえると思う。

次のページは:本編で完全燃焼、全て全力のサウンドと演奏

記事タグ