YOSHIKIが27日、自身初のオンライン記者会見を開催。米シンガーソングライター、セイント・ヴィンセントとコラボした新曲を28日から配信することを発表した。

 共通の知人を通じて知り合った。曲の構想からレコーディング、マスタリングまでの全工程を一切会わずにメールや電話などオンラインのみのやりとりで行った。2人にとっても初の試みで「距離は問題ない。アーティストはインスピレーションが大事。これからはネットを使ってクリエイトができる」。

 YOSHIKIは在住するロサンゼルスから会見に臨んだ。新型コロナウイルスの影響でこれまでは外出は控え、そして呼びかけていた。だが、「共存」という新たなフェーズになったことで「静」から「動」へ。予防対策を徹底させた上で動き出すことを決めた。

 YOSHIKIが考えるエンターテイナーの役割は「人に希望を与え救う」こと。「その立場にいるものとしてそれを徹したい。エンターテイナーとして、ミュージシャンとして、残された人生、希望を与えるようなことをしていきたい」と引き締めた。

 その思いを今回の新曲に込めた。PCR検査やソーシャルディスタンスなど感染予防対策を「基準よりも高く」設定し、レコーディング。オーケストラの数も60人から半分以下に絞り、音を重ねるなどしてサウンドづくりに工夫を凝らした。ピアノは自らが弾いた。深みのあるストリングスにエネルギーが感じられるサウンド。そして優しさを伴ったエアリーなセイントの歌声が印象的だ。

 「今の時代だから生まれた曲だと思います。第一線で活躍しているアーティストと仕事ができたこと、進行形で進めているプロジェクトの一つがリリースされるのは嬉しいし、感謝している」

 セイントもYOSHIKIとのコラボを「とてもエキサイティングだった」と振り返った。

 このような時代だからこそ音楽の力が求められる。セイントは「人は何かを作らないといけない。アーティストもそう。これまで新しいことに挑戦するのは怖かったと思う。でもコロナで会えない、ツアーができない状態のなでも作らないといけない。この時だからこそ作らないといけない。可能性は無限に広がっていると思う」と希望を託した。

 また、YOSHIKIは「アーティストはこういう時に留まってはいけない。今回やっていることが良い意味で影響を与たえることができたら」と述べ、「この時代に僕らは何ができるか。今だからこそできることもたくさんある」といくつかのプロジェクトに取り掛かった。

 「こうした今の時代へのある種の挑戦。それが成功すればこの時代に風穴を開けられると思う。ただ家で自粛していたいたわけではなくて、いろいろと考えていた」。

 今回の楽曲は完成までに要した時間は1カ月。かたや期待されているX JAPANのアルバムの発売は…。「ファンの方も期待されていると思うし、X JAPANとしても出したい。何より世界で一番僕が出したい。ただ世の中がツアーができない、制限がある。ベストなタイミングがあれば」と語るのにとどめるも「でもそういう質問は嬉しい」と笑んだ。

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