NCT 127が17日、新スタイルオンライン適合型コンサート「Beyond LIVE」で『NCT 127 - Beyond the Origin』を配信した。「Beyond LIVE」は、アーティストのパフォーマンスや最新技術のグラフィックを取り入れ、オンラインで全世界の視聴者とリアルタイム交流ができる全く新しいスタイルの映像コンサート。この日のNCT 127公演ではAR効果やマルチカメラなど、あらゆる豪華演出の中で華麗にパフォーマンスを披露し、圧倒的なグローバル感で世界中の視聴者を魅了した。「Beyond LIVE」が持つ可能性をさらに拡大させた本公演をレポートする。【取材=平吉賢治】

NCT 127が魅せる“Neo Culture Technology”

NCT 127

 全く新たなアプローチでの映像が繰り広げられるビジュアル、リモートやチャットでのリアルタイム交流と、斬新なスタイルの新世代型公演の扉を開いた「Beyond LIVE」。NCT 127の公演は配信第4弾。メンバー9人は煙が立ち込めるグラフィックに包まれ、颯爽とステージに姿を表した。

 1曲目「Cherry Bomb」から真剣な眼差しで複雑なフォーメーションのダンスを決めるNCT 127。初曲からパフォーマンス、サウンド共にボルテージを上げると、数々の視聴者リモート画面から割れんばかりの大歓声が湧いた。

 硬質なキックの拍がガツンと響く「Chain」では近未来的な都市風景とレーザー、フラッシュが絡み合う鋭いグラフィックアートに目を奪われる。この楽曲はNCT 127 のJAPAN 1st ミニアルバムリード曲で、チャットでは「日本語の曲をありがとう!」という歓喜の声が上がる。

 MCではスクリーンいっぱいに複数のリモート画面の視聴者が映し出され、メンバーは「To the world! ここはNCT!」と声高らかにコール。そして全世界に向けて個別に各国の言語で視聴者にメッセージを寄せた。

 「今日は直接的には会えないんですけど、素敵なステージを準備したので最後まで楽しんでいってください!」、「皆さんに惜しみなく見せます」「さすがNCT! Neo Culture Technologyじゃないですか?」と、メンバーは表情を輝かせながら言葉にし、「Beyond LIVE」はワールドワイドな公演の空気感に満たされた。世界各国の視聴者がリモートで一斉にペンライトを振るという「Beyond LIVE」ならではの景色を見せつつ、ライブは「Beyond LIVE」で初公開する楽曲「Boom」へと進んだ。

「Beyond LIVE」の可能性を拡張させるNCT 127

NCT 127

 アコースティックギターの優しいサウンドで視聴者を包み込む「Boom」では、シンプルな音数のアンサンブルのなか、華麗に舞いながらフレッシュで美しい歌声を響かせる。曲が終わると、メンバー同士が寄り添うシーンの映像が映し出された。楽屋でのシーンやメンバーのプライベート、リハーサルの模様など、9人の様々な表情が楽しめる。そして温かい音色のピアノの導入の「Make Your Day」へ繋がれ、テイル、ドヨン、ジェヒョン、ジョンウ、ヘチャンの5人がハンドマイクで情感たっぷりに歌い上げる。こちらも「Beyond LIVE」初公開の楽曲だ。

 そして9人の編成に戻り、ステージはディープブルーの星空に包まれ「White Night」が披露された。星空のグラフィックに映された星座やクジラなど、その壮大なビジュアルアート、楽曲の世界観に入り込むメンバーの表情を見ていると、まるで目の前でメンバーを観ているような感覚をおぼえる。

 続くMCでは新曲「Make Your Day」について、「『Beyond LIVE』で新しい曲をお見せできて嬉しいです」と、感慨深くコメント。そして「みなさんどうでしたか?」という投げかけに対して視聴者は一斉に手を振る好レスポンスを見せ、チャットでは「すごくよくて涙が…」等、新曲に対するコメントが続々と寄せられた。

 そして「この時間はみなさんと一緒に楽しむ時間です」という言葉から展開されたのは「英雄;Kick It」」REMIXのDJ&ダンスタイム。“DJジャニー”の準備中にはメンバーと視聴者のリモートコール&レスポンスも鳴り渡り、オンラインライブ特有の熱気を醸した。パフォーマンスが始まるとジャニーは鮮やかな手つきでDJプレイを魅せ、マーク、ユウタ、テヨンがそれぞれキレキレのダンスを激しく披露。ライブの熱量をさらに上げながらライブ中盤へ突入した。

リモートで心を近くに

NCT 127

 強烈な4つ打ちとドラッギーなベースラインが轟く「Superhuman」では、その灼熱のサウンドと対比するような清涼感あふれるボーカルが見事にマッチング。そしてメンバーはステージから移動し、別の場所に設置された芸術的デザインのジャングルジムに絡みながら「Wake Up」をパフォーマンス。オレンジ、パープルを基調としたライトに照らされながらの妖艶な体の動き、絶妙なカメラワークが「Beyond LIVE」の表現力の可能性をどこまでも拡大させた。

 そしてここでも新曲を披露。独特なシンセサイザーの音色、アーバンソウルにHIP HOPと、様々な音楽性が融合したワールドワイドな華のあるサウンドの「Punch」へと進む。ステージは、リング上で様々な景色が移り変わる世界観の圧巻のビジュアル。キレ味鋭いダンスにボーカルと、ビジュアル面、フィジカル面、歌唱面と全方位にNCT 127の魅力が放たれた。

 インタラクティブQ&Aコーナーではメンバーと視聴者とのビデオトークがおこなわれ、距離的には離れていても心は近くでのリモート交流に花を咲かせた。視聴者からの質問にメンバーが丁寧に答え、温かいひと時がオンラインで世界中に広がった。そして「もっと力強く次のステージに進みましょうか?」という言葉からライブ後半へ。

 メンバーと視聴者がペンライトを振りながらの「Touch」ではフレッシュな笑顔とポップな空気感のビジュアルがライブの色彩をさらに広げる。アンビエントな空気感から始まった「Highway to Heaven」では、そのタイトルを鮮やかに視覚化した1本のハイウェイと荒野、そしてワイドな青天のグラフィックが壮大に広がる。涼しげなサウンドにぴったりのクールなパフォーマンスでライブの味わいをフレキシブルに深めてくれた。

 最後のMCでは視聴者に向けてメンバーが一人ずつ挨拶。「新曲をお見せできてとても嬉しかったです」、「本当にとても(直接)会いたかったんですが、こうやって会えて幸せでした」、「今できる最善のステージで皆さんに会うために頑張りました」など、それぞれメッセージを伝えた。

 公演最終曲目は「英雄;Kick It」。ここでさらなる超弩級のビジュアルアートが展開された。神々しい金の龍が3Dでステージ、バック、上方と縦横無尽に駆け巡るという圧倒的なグラフィックだ。最新技術が駆使されて繰り広げられるAR世界に融合し、NCT 127は力強いパフォーマンスで締めくくった。

 本公演を含め4度目となった「Beyond LIVE」は、生のライブとは別軸の魅力に溢れている。最大60億人という規格外のキャパシティ、グラフィックの可能性の深さ、リモートでのコミュニケーション、マルチカメラでのみせかた。どれも、これまでのライブでは体験できなかった新たなショーのスタイルだ。世界基準の華を持つNCT 127の「Beyond LIVE」パフォーマンスでは、この新たなスタイルにおいてのポテンシャルをさらに拡大して提示した。新世代エンターテインメントショーの邁進は世界中のオーディエンスの心を躍らせてくれる。

 なお、“V LIVE”というアプリで生配信をするプラットフォーム「Beyond LIVE」は、通常はV LIVEアプリをインストールしてコインを購入し、試聴をする形になる。「Beyond LIVE」では5月24日に東方神起、5月31日にSUPER JUNIORが公演をおこなう予定だ。

NCT 127 'Punch' MV

セットリスト

『NCT 127 - Beyond the Origin』
2020年5月17日 Beyond LIVE

01.Intro+Cherry Bomb
02.Chain
03.Regular
04.Boom
05. Make Your Day
06. White Night
07.Superhuman
08.Intro+Wake Up
09.Baby Don't Like It
10.Punch
11.Touch
12.Highway to Heaven
13.英雄;Kick It

NCT 127「NCT #127 Neo Zone:The Final Round」
https://avex.lnk.to/NeoZone_TheFinalRoundPR

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