日本デビュー5年目を迎えたダンスボーカルグループのEXO(エクソ)が10月22日と23日に、神奈川・横浜アリーナで『EXO PLANET #5 - EXplOration - in JAPAN』をおこなった。ツアーは5度目のワールドツアーの日本公演で、10月11日のマリンメッセ福岡を皮切りに12月22日の宮城・セキスイハイムスーパーアリーナまで全国4カ所10公演をおこなうというもの。ライブは11月4日にリリースされた約2年ぶりとなる日本オリジナルの新曲「BIRD」も披露され、それぞれのソロパートも取り入れたステージでオーディエンスを魅了した。23日のライブの模様を以下にレポートする。【取材=村上順一】(※ネタバレあり)

今日もオレに任せてくれ!

EXO

 横浜アリーナは多くのオーディエンスで埋め尽くされ、約1年半ぶりの日本ツアーということもあり、それぞれがこの日のステージを楽しもうという期待感、エネルギーで満ち溢れていた。開演時刻になるとオーディエンスが手に持つ真っ白なペンライトの光がホールいっぱいに広がった。

 高揚感を煽るクールな映像が流れ、ステージ上に威風堂々と6人が登場すると、大きな歓声が鳴り響き、その声援に応えるかのように、序盤から息のあったダイナミックなパフォーマンスで、会場の視線を集めていた。

 今回のステージの作りは、グルっと客席を囲むように花道が設置されており、囲まれた円形の中にもオーディエンスがいるというのも面白い。「Gravity」ではその花道を通って会場の中央付近まで移動。オーディエンスとの距離を縮め、6人のシンクロしたダンスと歌で魅了していく。

 ホールがピンク色のペンライトで染まった、ベクヒョンのソロパフォーマンス。4人のダンサーを引き連れ、伸びやかな歌声でグループの時とはまた違った印象を与えてくれた。そして、再びグループでのパフォーマンスに戻り、届けられた「24/7」はアリーナという巨大な空間を活かしたライティングでも魅せ、演出とパフォーマンスのシナジーでより一層、6人のスキルの高さを感じさせてくれた。

 約1年半ぶりとなった日本ツアーにチャンヨルは「近くで会えて嬉しいです。もっともっと盛り上げていきたい」と意気込み、ベクヒョンは「僕たちもパワーをもらっています。今日もオレに任せてくれ!」と、頼もしいコメント。

 そのコメントを体現していたのは「Monster」だ。圧倒的なエネルギーを感じさせるロングトーンで感情を揺さぶりかける。楽園を彷彿とさせるような、オアシスの美麗な映像が目を奪った「Oasis」と幅広い音楽性で楽しませていく姿は、まさにエンタテイナー。

 スホのソロコーナーでも、スクリーンに吸い込まれていきそうな、現実を忘れさせてくれる空間を作り上げていた。そして、幸せな空間を作り上げたのはチェンの「Light Out」。壮大なバラードをエモーショナルに歌い上げるチェンの歌声に、オーディエンスも耳を傾け聴き入っていた。

 このツアーも様々な演出で楽しませてくれるEXO。スーツケースを使用したり、電動キックボードでアリーナ中を滑走したり、その場でカラーボールにサインを入れフロアに投げ入れるなど、大いに我々を楽しませてくれた。

 視覚的だけではなく、6人による芳醇な歌のハーモニーで心地よい空間を演出した「Wait」では、スホとチャンヨルが見つめ合って歌うシーンなど、仲睦まじい姿も見られた。ベクヒョンはここまでのステージに、「ファンの皆さんと一心同体になれて気分が良かった」と嬉しそうな表情を見せた。

笑顔でまた会いましょう

EXO

 ライブも佳境を迎えるにつれ、熱気はうなぎのぼりだ。ここまで全力のパフォーマンスでもそのキレは全く衰えない。その熱気とリンクするかのように激しい炎がステージから立ち上れば、会場のボルテージもどんどん上がっていくのを感じさせる。カイのソロパフォーマンスはヒップホップ要素の強いクールなナンバーで煽情。カイの見事なシックスパックの腹筋も印象的。

 「もっともっと盛り上がっていきましょう!」と投げかけ始まった「Growl」は、ダンサー6人を加え、総勢12人による圧巻のパフォーマンス。溢れんばかりのエネルギーはステージから溢れるよう。そのエネルギーはラストまで上昇しながら駆け抜けた。

 日本ツアーでは11月4日にリリースされた約2年ぶりとなる日本オリジナルの新曲「BIRD」が披露された。夢や希望に向かって羽ばたいていくような、開放感に溢れたミディアムチューン。今のEXOの魅力が存分に詰まったナンバーで、オーディエンスの心を掴んでいく。

 メンバーはこの日のライブの感想をそれぞれ述べた。

 カイ「良い思い出が出来ました。いつも皆さんが温かい。今日の思い出があるから暖かい冬を過ごせます。すごく幸せでした」

 セフン「とても幸せな時間でした。昨日、今日と皆さんにとっても素敵な時間だったら嬉しいです」

 スホ「皆さんのエネルギーを感じることが出来ました。今準備しているニューアルバムへのエネルギーをいただけたと思います」

 チェン「幸せな一日として残ってくれたら嬉しいです。この会場をいっぱいにしてくれた皆さんに感謝します。改めて今日の思い出を大切にしてくれたら嬉しい」

 ベクヒョン「大切な思い出を作れたと思います。これからの日々が大切で、皆さんと大切な花道を進んでいけたら嬉しいです。大好きだよ」

 チャンヨル「早く日本でライブがやりたいとずっと思っていたので、このツアーは特別に感じました。まだツアーは終わってないけど、色んな感情が生まれました。皆さん(僕に)色んな感情を下さってありがとうございます!」とそれぞれの想いを告げた。最後に「笑顔でまた会いましょう」と言葉を投げかけ、『EXO PLANET #5 - EXplOration - in JAPAN』の神奈川公演の幕は閉じた。

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