張り付けられて大変だったジャケット撮影
――さて、1曲目の「朔(さく)」は新月という意味もあって、アルバムタイトルとも関係性が強いですね。LeChatさんは月がお好きだと聞いたのですが、どこに惹かれますか。
太陽か月かどちらが好きかと聞かれたら、月の方が好きかなというぐらいです(笑)。無類の月好きというわけではないんですけど、太陽は眩しいし、日焼けするから月の方が好きかな(笑)。
――現実的なお答えありがとうございます(笑)。「キミのいないこの世界で」はMVも制作されていますが、撮影はいかがでした?
これがなかなかバタバタで、レコード会社の会議室にグリーンの幕を張って、撮影しました。その撮影自体も30分ぐらいで撮り終えて、監督さんとも初めての作業だったので「これ大丈夫かしら」と不安だったんですけど…。でも、出来上がったものを拝見させて頂いたらすごく良くて、私からは要望は全くなかったです。
――曲の世界観が出来上がってますよね。さて、「アイリス」もMVが制作されていますが、この撮影は?
「アイリス」はスタジオで撮りました(笑)。「キミのいないこの世界で」は機械っぽくて暗い感じなんですけど「アイリス」はカラフルでその真逆な仕上がりになっています。「キミのいないこの世界で」の仕上がりが素晴らしかったので、監督さんに全てをお任せしました。MVはCDのジャケット写真ともリンクしています。蜘蛛の糸をイメージした衣装なんです。
――聞いたところによると、このジャケ写の撮影は大変だったみたいですね。
そうなんです。張り付けられながらの撮影だったので大変でした。そのシーンが「アイリス」のMVでも少し入っています。その張り付いているところを見て頂けたら嬉しいです。あと、この布の下は何も着ていなかったので、けっこう寒くてそれも大変でした。
――大胆な撮影だったんですね。ちなみにこれはLeChatさんが蜘蛛の巣に捕まった蝶のようなイメージですか。
私が蜘蛛かも知れませんよ(笑)。
――その場合は割とホラーですね(笑)。「アイリス」はバラードですけど、最初に聴いた時どう思いましたか。
バラードを歌ったことがなかったので「参ったなあ」と…。曲も和のテイストも入っていて、Lightningさんが考える日本のイメージというのもすごく良かったので、歌うことに対してちょっと臆しました。
――確かにバラードは難しいイメージがありますよね。
そうなんです。歌うまでに、しっとりと歌うか、もしくは派手に歌ってみようかとか一番色んなアイデアが出てきた曲でもあります。それもあって私から録り直しをお願いさせて頂いたので、レコーディングが1日増えてしまって…。それもあって一番お気に入りの曲になりました。
――歌へのこだわりが生まれたんですね。
今まではそういったことはなかったです。特に「アイリス」は歌詞に感情を込めて歌えるんじゃないかなと感じて。それで、もう一回お願いして。そういった面が自分にもあるということにもビックリしましたし、もしかしたらアーティストとして成長出来たのかしらと感じさせてもらった曲でもあります。
――この曲が日本とフランスの架け橋としては色濃く出た曲になりましたよね。さて、順調にシンガーとしても活動をおこなっているLeChatさんですが、コスプレとの両立というところでどのような展望がありますか。
もともとは趣味で始めたコスプレなので、楽しいを貫き通せる形で続けていきたいです。アーティストとしての活動は時々リンクしても良いと思っていて、そこが完全に混ざった形にはしたくないなとは思っています。
――コスプレはもちろんのこと、歌もプロというフィールドでの活動になりますが、LeChatさんの考えるプロというのはどんなものですか。
実は私、コスプレは自分からプロコスプレイヤーとは名乗ったことはないです。でも、コスプレに関しては、そのキャラクターがやらないような表情はしてはいけないと思っていますし、作品の世界観は忠実に守らなければいけないと思っています。歌もまだこれからというのもありますけど、お仕事として引き受けたものに関しては、皆さんに楽しかったと思ってもらう義務があると感じています。それをしっかり自分の中で持っていなければいけないと思っています。
(おわり)








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