堂珍嘉邦(CHEMISTRY)が自身の誕生日当日となった11月17日、東京・日本橋三井ホールで昨年よりスタートしたバースデーライブ企画『Now What Can I see ? ~Drunk Garden~』を「Streaming+」で配信した。ライブは今年リリースされた「My Angel」やカーネーションのカバー「未来の恋人たち」、CHEMISTRYのカバー「Why」など全16曲を披露した。サポートメンバーには、石井マサユキ(Guitar)、Dr.kyOn(Keyboards)、後藤まさる(Percussion, Drums)、小宮山聖(Guitar)、千ヶ崎学(Bass)で届けた。この配信ライブの模様を以下にレポートする。【取材=村上順一】

みなさんに見届けて欲しい

堂珍嘉邦(撮影=森下友加里)

 開演時刻になり、サポートメンバーと堂珍がゆっくりとステージに登場。FISHMANSのカバー「いかれたBABY」で「Now What Can I see ? ~Drunk Garden~」の幕は開けた。堂珍は「1年ぶりのDrunk Garden一緒に楽しんでいきましょう。去年よりさらにパワーアップしたNow What Can I see ? 楽しんでください」と投げかけ、「She knows why」へ。爽やかな風を運んでくるような、海辺を想起させるサウンド。堂珍の弾くアコギもアクセントとなって心地よい空間を作り上げていく。そして、今回新たに加わったサポートメンバー小宮山聖による歪んだギターとの対比が新鮮だった「Departure」。堂珍はハンドマイクでAメロでは芳醇な低音を、サビではエッジの効いた歌声を使い分け2面性を見せた。

 堂珍が「個人的に今年の夏のハイライトな一曲」と紹介した「未来の恋人たち」。堂珍がジャック役として出演していたミュージカル『ジャック・ザ・リッパー』の帰り道でよく聴いていたというカーネーションの楽曲。小気味よいリズムと堂珍の歌声とのコントラストも映えるナンバーで、レイドバックしたサウンドで疲れた身体を癒してくれる。実はこの日、カーネーションのニューアルバム『Turntable Overture』もリリースされるという偶然も重なった。

 そして、サポートメンバーによる美しいコーラスも印象的だったCHEMISTRYのナンバーから「Why」を初めて一人で歌唱。CHEMISTRYでもライブではレアな楽曲で、2人の時とはまた違った味わいを感じることができた貴重な瞬間だった。「未来の恋人たち」と「Why」の2曲は趣は違えど“究極のラブソング”というところに共通点があったセレクトでもあった。

 MCではCHEMISTRYの20周年を締め括るライブとして、2022年2月23日に日本武道館で開催される『CHEMISTRY 20th anniversary LIVE最終章「PIECES OF A DREAM」』について堂珍は、「みなさんと一緒にいられたら最高だし、みなさんに見届けて欲しい」と、想いを伝えた。

堂珍嘉邦(撮影=森下友加里)

 そしてライブは中盤戦へ。堂珍が出演しているコニカミノルタ主催のイベント『LIVE in the DARK』。そこで披露している楽曲からohanaのカバーで「HEAVENLY」を届けた。シルキーな歌声で寄り添うような序盤から、バンドサウンドが入ると少しずつ歌のダイナミクスを強くしていく堂珍。広がりを感じさせるディレイが掛かった歌声も印象的だ。続いてソロ名義として4年振りとなるシングル「愛の待ちぼうけ/My Angel」より「My Angel」、「Lasers」と、バラードナンバーでエモーショナルな歌が響く中、ライブは進んでいく。

末長くお願いします

 久しぶりの披露となった「未来ハンモック」、そして「#1999」と極上のミディアムバラードで、しっとりと感情の深淵に誘えば、「Damaged Cupid」で堂珍はギブソンのレスポール(エレキギター)を手に取り、歪んだサウンドを響かせる。ここまでの聴かせるセクションから一転し、拳を掲げたくなるようなアグレッシブなサウンドで、堂珍のさまざまな表情を見せてくれる。

堂珍嘉邦(撮影=森下友加里)

 改めてメンバー紹介をし、泉谷しげるの「春夏秋冬」をカバー歌唱。U2を彷彿させるやまびこのように音が繰り返される幻想的なギターフレーズは、泉谷しげるがバンドサウンドを追求し、共に活動したLOSER(仲井戸麗市、下山淳、吉田建、村上“ポンタ”秀一)で披露していた時のバージョンだ。<今日ですべてがむくわれる 今日ですべてが始まるさ>という歌詞が、このコロナ禍を乗り越え生き続ける人々の背中を押してくれるようだった。

 ここでサポートメンバーが「Happy Birthday to You」を演奏し歌い、スタッフから花束が堂珍にプレゼントされた。そして、バースデーケーキも登場しバースデーを祝った。堂珍はサポートメンバーとスタッフ、そして、このライブを見てくれているファンに感謝。そして、「100歳以上生きるつもりでいるので、いろんなことにチャレンジしていきたい。末長く、今年も、来年も、再来年もヨロシクお願いします」と、未来への意気込みを語り、最後に「Euphoria」を届けた。Dr.kyOnの奏でるアコーディオンと後藤まさるの軽快なパーカッションのリズム、目を閉じれば異国の風景が浮かび上がってくるような、歌と音で紡ぐ至高の空間を作り上げた。幸せを願い、未来を期待するメッセージが詰め込まれた曲で、大団円を迎えた。

堂珍嘉邦(撮影=森下友加里)


 
 昨年のバースデーライブよりサポートメンバーのニューフェイスとして2名、セットリストも2曲増やし、さらに「いかれたBABY」と「My Angel」の2曲以外は昨年とは被りなしの攻めの選曲だ。堂珍がライブ序盤で「去年よりさらにパワーアップしたNow What Can I see ? 楽しんでください」というMCで語った言葉に嘘偽りのないパフォーマンス。ソロ10周年に向けて、いま堂珍がやるべきこと、現在地を示す一夜となった。

 このライブの模様は11月21日の23時59分まで「Streaming+」でアーカイブ配信中。そして、CHEMISTRY 20th anniversary Tour 第三章「This is CHEMISTRY」を開催中で、デビュー20周年を記念し、代表曲の数々を音楽集団origami PRODUCTIONSが“リメイク”し10月27日の「PIECES OF A DREAM feat. mabanua」を皮切りに、年内に続々と配信リリースされる。

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