ヴィジュアル系バンドthe Raid.【レイド/星七(せな・Vo)、bo_ya(Gt)、由羽(ゆうは・Gt)、テンシ(Ba)ろっしー(Dr)、一陽(かずひ・DJ)】の10周年記念ワンマンツアーTOUR FINAL&10周年記念公演が2021年7月23日、Zepp DiverCity(東京)で開催した。

 2011年から本格的な活動をスタートさせたthe Raid.は、インディーズで年間100本以上の単独ライブを敢行し、“今、最も勢いのあるヴィジュアル系バンド”として話題を集めた。コロナ禍のため、昨年3月には結成時からの夢であった初のホールライブとなる「中野サンプラザホール」公演を無観客で行い、1000万円以上の負債を抱えるピンチに陥るもファンとともに乗り越え、2021年4月28日、満を持して1stシングル「東京酸欠ヒロイン」でメジャーデビュー。メジャー音楽チャートでも堂々のTOP10入りを果たし、地上波番組で特集されるなど、存在感を放った。

 公演は、「歌舞伎町レイニー」でスタート。「鍵穴」、「純潔ピラニア」と続けた。ファンは声は出せないものの、「純潔ピラニア」ではヘドバンをはじめ体中を使って振りを合わせ、続く「涙傘ララバイ」では座席で星七の歌声に聞き入っていた。

 MCなしで13曲を続け、アンコールへ。bo_yaが紹介する形で、この日加入したろっしーが立ち上がり「精いっぱい頑張らせて頂きますので、よろしくお願いします」とファンにあいさつ。「the Raid.に加入したのがろっしーでよかったと絶対に思ってもらえるように頑張ります」とも。星七は「ろっしーは、今日のために、すげえたくさんの曲を覚えてくれました。至らないところもあるかもしれなませんが、それも思い出なので」とファンに呼びかけた。

 10周年を迎えた心境については、星七が「本当に感謝しています。今日から新体制なのですが、やり残していること、やりたいことはまだまだいっぱいあります。自分たちにとって10周年は通過点なので、これからもthe Raid.を続けて行きたいと思っています」とファンに語り掛けた。

the Raid.

 また、開演直前に、結成からバンドを引っ張る星七(せな・Vo)と、この日がthe Raid.メンバーとしての初ステージとなった新メンバー・ろっしー(Dr)にインタビューを行い、the Raid.のこれまでの軌跡と、今後の展望を語ってもらった。

-「10周年記念公演」&「新体制お披露目公演」を迎える心境からお願いします。

星七:僕は同じ物事を10年以上続けたことがなかったので、自分の中で初めて誇りに思えるものができたなと感じています。節目ということで、10年間の集大成を見せられたらなと思います。10年間で一番かっこいいライブを見せたいなと思います。

ろっしー:今日から正式加入で、the Raid.の10年の歴史を俺が壊すわけにはいかないのですが、でも、俺は俺でしかなくて、他の人の代わりとかはできません。11年目に入るthe Raid.として俺としてしっかりやれたらいいなと思っています。

-10年前は、今日のこの日を想像していましたか?

星七:正直、10年前の記憶はそこまで鮮明ではないのですが、我武者羅でした。自分の中では、始めることは簡単なのですが続けることは難しいと思っていました。具体的に「10年続けたいな」とは考えていなかったと思いますが、できる限り長く、自分の夢を続けたいなと思っていました。

-コロナ禍の中で苦しい状況は続いていると思いますが、現在のバンドを取り巻く状況を教えてください。

星七:コロナ禍の前のようにはなかなか戻らない状況ですが、対策を徹底しながら有観客でライブを続けています。医療従事者のみなさまをはじめとする関係者のみなさまの努力があって今の世の中が成り立っていると思います。「ライブに来てください」とはなかなか言えない状況ではありますが、コロナ以前のような状況になったときに、またライブに来て頂くためにも、the Raid.を守り続けたいと思います。

-コロナ禍に直面して、改めて感じたことを教えてください。

星七:こんなご時世の中でライブを続けることに対しては賛否両論があります。ただ、「こういう時期だからこそ勇気をもらった」と言ってくださるファンの方も多くいるので、コロナ禍に直面して、自分たちが音楽をしてきた意味を改めて再確認できました。

-ろっしーさんが加入した新体制のお披露目となります。ろっしーさんに期待することをお願いします。

星七:先ほどろっしーも言ってくれたのですが、誰かの代わりということではなく、ろっしーの色に染まってほしいなと思っています。ろっしーが入って単純に
人数が1人増えたというだけではなく、入ったことでプラスのパワーが生まれてほしいと思っています。ろっしーらしさを忘れずにやってほしいなと思っています。

-新体制になったthe Raid.はどう進化していきますか?

星七:僕自身はろっしーとの付き合いは他のメンバーほど長くはないのですが、他のメンバーは付き合いが長いので、ろっしーの人間的な熱い部分も知っています。内面的な部分でも僕ら自身にとってもプラスになるのではないかなと思って声を掛けさせてもらいました。音楽だけではなく、バンドへの情熱という点でも、the Raid.をさらに良くしてくれるのではないかなと思っています。

-9月15日には、メジャー2ndシングル『姫トリグサ』がリリースされます。どんな楽曲になっていますか?

星七:楽曲のテーマとしては、「和」と「デジタル」の融合で、衣装も和風テイストになっています。歌詞の世界観でいうと、ちょっとドロドロしたような男女のエッセンスも散りばめられています。メジャーになっても、自分たちらしい楽曲で勝負したいと思って作らせて頂きました。

-MVも含めて注目ポイントは?

星七:今日のライブを観て下さった方は、今日のライブでろっしーの音楽に触れて頂けると思いますが、今日来られなかった方々は、MVでろっしーがドラムを叩く姿を見ることができます。ろっしーが入って新しくなったthe Raid.を見て頂ければと思います。

-ろっしーさんは、由羽さんとは10年来の仲だそうですね。どんなふうに出会って、どう親交を育んできたのですか?

ろっしー:何バンドかで一緒にツアーを回ったときに、お互いに、別々のバンドのメンバーでした。そのときに仲良くなったメンバーがいて、その中に俺も、由羽も入っていました。そこから、一緒に遊びに行ったりしました。

-the Raid.の印象を教えてください。

ろっしー:すげえスケジュールでやってるなと(笑) ありえないスケジュールをこなしている(笑) それと、“ここが目標”と決めたことに対して一切の妥協無く全員で向かっているという印象でした。

-バンドに誘われたときに、星七さんに「一緒に東京ドーム目指してくれますか?」と尋ねたそうですね。

ろっしー:第一声で言いました。

星七:ろっしーからそう言われたときに、僕は音楽は世界共通のものだと思っているので、「日本限定でいいの?」と逆に聞きました。

ろっしー:そうなんです。「ワールドツアーがしたい」って。

星七:夢の夢の話なのですが、東京ドームという世界規模の会場に行けるまで目指したいので、その気持ちは伝えました。

-その想いを聞いて、どう思われました?

ろっしー:最高ですよね。“ここで満足”みたいなバンドには俺は絶対に入りたくなかったんですよね。常に上を見ているバンドだからこそ惹かれて、東京ドームの話にも「もちろん」と言ってくれて、「もっと上に行きたい」とも言ってくれたので、加入を決めました。

-テンシさんとはサッカー仲間だそうですね。

ろっしー:小学校2年生から高校1年生までサッカー部でした。最終的にはフォワードでしたが、ゴールキーパーをはじめ、ほぼ全部のポジションを経験しました。

-22日の東京五輪男子サッカー日本代表の初戦となった南アフリカ戦はご覧になりましたか?

ろっしー:はい。見ました。さっきテンちゃんとも話したのですが、勝ちましたね。最高です。久保建英選手のゴールも最高でした。あの人は、めっちゃ上手いです。久保選手が日本のサッカー界を変えると思います。

-注目選手は?

ろっしー:22日はベンチに入っていなかったのですが、川崎フロンターレの三笘薫選手です。めっちゃドリブラーで、俺はああいうプレーはできないのですが、大好きな選手です。

-男子サッカー日本代表への期待をお願いします。

ろっしー:金メダルを取ってほしいです。きっと選手たちは金メダルを取るつもりでいると思います。なので、応援している俺たちが日本代表の金メダルを信じていないといけないと思います。バンドも同じだと思います。俺が「東京ドーム」とか、星七君が「ワールドツアー」とか言うんですが、信じてくれる人が多ければ多いほど夢に近づけると思っています。なので、中途半端なことは言いたくなくて、……バンドでも金メダルを取ります!

-今後のthe Raid.の目標を教えてください。

星七:コロナ禍なのですが、47都道府県ツアーを有観客でまたやってみようと思っています。このご時世でそれが正しいことなのはどうかはやってみなければ分からないのですが、僕も音楽に救われたことがあります。僕たちが音楽を奏でることが誰かのためになるのであればと思っています。

ろっしー:今までのthe Raid.が好きで、俺のことを認められない方はたくさんいると思います。その方々に認めてもらえるような存在になっていきたいなと思います。

-ファンの方へメッセージをお願いします。

星七:10年間支えて頂き、本当にありがとうございます。10年は僕たちにとっては終わりではなく通過点です。11年、12年とその先の未来を見据えてthe Raid.の音楽を続けていきたいなと思っています。みなさんのお力添えがあってのバンド活動です。ついてきてくれれば後悔はさせないので、見届けてほしいなと思います。

ろっしー:the Raid.に必要な人に絶対になるので、これからぜひ、見守って頂けたらと思います。

セットリスト

1.歌舞伎町レイニー
2.鍵穴
3.病んでる君に贈る歌
4.純潔ピラニア
5.涙傘ララバイ
6.神様もう少しだけ
7.飴と鞭
8.ワタシキレイ?
9.ウラメシヤ
10.殺したくなるほど誰かを愛した事はありますか?
11.セツナレイン
12.弟切草
13.黒薔薇輪舞曲(ロング)

アンコール
1.~0~ ドゥルルンジャーン
2.My Dear
MC
3.7月27日
4.PRECIOUS
5.Smile & Smile
6.カルペ・ディエム 止め
7.言い訳DREAMER

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