13人編成のガールズバンド、ザ・コインロッカーズが6月11日(金)に東京・新宿BLAZEにて、ワンマンライブ『青春LOCKER2021~青春とバンドは、楽しくてメンドクサイ~』を開催し、本公演をもって、宇都宮未来(Vo)、成澤愛実(Ds)、Яuu(Ba)の3名がバンドを卒業した。

 2018年12月23日に“楽曲ごとにメンバーを選抜する”新しいガールズバンドプロジェクトとして結成したザ・コインロッカーズ(通称:コイロカ)は、2019年末に大幅なリニューアルを発表。結成1周年を記念したZepp Tokyoでのワンマンライブを機に13人編成の新体制としての活動をスタートさせ、2021年3月にはファーストアルバム『青春とバンドは、楽しくてメンドクサイ』をリリース。

ザ・コインロッカーズ

 13人体制で最後となるライブは、彼女たちの始まりの曲であるデビューシングル「憂鬱な空が好きなんだ」で勢いよく幕を開け、ヒャダインが作詞を手がけたサマーチューン「夢がない僕が夢をみたんだ」では下島輝星とHANNAがステージのセンターで豪快なギターまわしを成功させ、フロアからは大きな拍手が湧き起こった。

 最初のMCでは、キーボードの有働優菜やエレキギターの絹本夏海、キャプテンでドラムの松本璃奈が「1曲目からすでに泣いていた」ことが宇都宮の口から明かされると、一部のメンバーは一旦退場し、楽曲ごとに様々なバンド編成でのパフォーマンスを展開。船井美玖の情感豊かなヴォーカルに絹本とEmilyが加わるフォークロック「月はどこへ行った?」や「その日」では松本がベースを弾き、「孤独でいることに慣れてしまった」ではベース&ヴォーカルを担当。孤独と引き換えに得た自由を切々と歌いあげて、明るい青春感を湛えた船井&宇都宮のツインヴォーカルとは異なる張り詰めた空気を醸し出した。

 そして、キーボードの後藤理花が流麗なタッチを繰り出した卒業ソング「桜なんか嫌いだ」ではヴォーカルを務めた宇都宮が歌う<僕たちは何から卒業した?>というフレーズが、この日に限ったニュアンスで胸に響いた。しかし、ポップロックナンバー「マジでピンと」では一転して、絹本とキーボードの田村愛美鈴がダンサーとして登場し、ドラムの森ふた葉と松本も星型のタンバリンを鳴らしながらステージ上を所狭しと動き回ってフロアを大きく盛り上げた。

ザ・コインロッカーズ

 続く、「最後の蝉」ではEmilyに変わって、森がアコギを弾き、宇都宮による「まだまだいけますよね」という呼びかけに煽られるようにフロアの熱気は上昇。ここで、再びメンバーが変わり、「歌いたくて歌いたくて」ではデビューシングルのリリース時に結成されたユニットで、この日で卒業する宇都宮、成澤、Яuu と下島が所属していた “歌歌チーム”の再結成が実現。歌い出しからЯuuは涙を流しており、下島と成澤は悲しみを振り払うように頭を激しく振りながらプレイ。宇都宮が涙で歌えなくなる場面もあり、4人の激しい歌声が絡み合うパンクロックながらも、フロアは感動の涙でいっぱいとなっていた。

 船井が「悲しい。みなさんもグッときたんじゃないでしょうか。でも、このテンションのまま聞いてもらったら大丈夫です」というMCから始まった次のブロックはバラードが中心。「小田急線」では船井が切なく感傷的で、ドラマチックな歌声を響かせ、「永遠の記憶」では松本が忘れない心の奥深くの痛みをダークに表現。早着替えを経て、アルバムのリード曲で郷愁を誘うフォーク調の旅立ちソング「泣かせてくれないか?」では、船井、宇都宮、絹本、Emilyの4人で顔を見合わせながら<もうし少しだけ泣かせてくれないか/横顔でサヨナラと言おう>と声を重ね、「コインロッカーの中身」では拳を高々と掲げ、大人になっても<絶対に変わるもんか>と力強く宣言。ドラマ「荒ぶる季節の乙女どもよ。」のEDテーマで、再び絹本とEmilyがヴォーカルに加わったメッセージソング「仮病」、船井&宇都宮のツインボーカルで、スタンドマイクを使い振付を交えて歌った13人体制になって初めてリリースされた2ndシングル「僕はしあわせなのか?」で本編は終了。

 アンコールでは再び、「歌いたくて歌いたくて」を全員でパフォーマンス。Яuuはバンドメンバーのみんなに最後の挨拶をするかのように笑顔で一人一人に近づきながら演奏すると、下島は「くるな!」と言いながらも再び号泣しながらエレキギターをかき鳴らすなど、13人体制最後となるライブは晴れやかな笑顔と涙が交錯する中で明るく幕を閉じた。

ザ・コインロッカーズ

なお、この日は有観客に加えて、生配信も実施。6月16日23:59まではアーカイブ視聴が可能となっているので、何回でも視聴して楽しんでもらいたい。【永堀アツオ】

Photo by 鈴木恵

セットリスト

M1.憂鬱な空が好きなんだ
M2.夢がない僕が夢をみたんだ
M3.月はどこへ行った?
M4.その日
M5.孤独でいることに慣れてしまった
M6.桜なんか嫌いだ
M7.マジでピンと
M8.最後の蝉
M9.歌いたくて歌いたくて
M10.小田急線
M11.永遠の記憶
M12.泣かせてくれないか?
M13.コインロッカーの中身
M14.仮病
M15.僕はしあわせなのか?

EN1.歌いたくて歌いたくて

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