ソロデビュー10周年を2022年に控えた堂珍嘉邦。現在デビュー20周年を迎えたCHEMISTRYの活動と並行しながら、ソロ活動も勢力的に行っている。

 堂珍はテレビ東京のオーディション番組『ASAYAN』の男性ボーカリストオーディションを経て、2001年3月7日にCHEMISTRYとしてシングル「PIECES OF A DREAM」でデビュー。多くのヒット曲をリリースする中、CHEMISTRYは2012年に一旦活動の歩みを止めた。堂珍は同年より本格的にソロ・アーティストとしてのキャリアをスタートさせ、CHEMISTRYの時とは違った表情を見せた。2017年に5年間の充電期間を終えCHEMISTRYが再始動。その後も役者、トークゲスト、ラジオMCなど多岐にわたる活動を展開し多方面で活躍している。

 今回、ソロデビュー10年目イヤーを2022年に控えた堂珍のソロ活動に焦点をあてたい。

 2020年は100年に一度、起こるか起こらないかというパンデミックに見舞われ、多くのエンタメに携わるアーティストやミュージシャンたちが表現の場を狭めることとなった。堂珍もその中の一人として、コロナ禍の中、自身のバースデイワンマンライブ『Now What Can I see ? ~Drunk Garden~』を無観客で配信ライブを行い、その時の状況に合わせてシンガーとしての活動を展開。

 そのライブの模様は2021年6月30日に6年振りとなった映像作品『堂珍嘉邦 LIVE 2020 ”Now What Can I see ? ~Drunk Garden~”at Nihonbashi Mitsui Hall』としてリリース。そのライブではジェフ・バックリィのカバー「LILAC WINE」から始まり、Skoop On Somebodyのカバー「Nice'n Slow」やオリジナル曲の「愛の待ちぼうけ」「悲しみシャワー」など全13曲を収録。堂珍の音楽性の幅広さ、表現力の高さが伝わるライブとなっている。

 2021年に入ってからはソロ名義として4年振りとなるシングル「愛の待ちぼうけ/My Angel」をリリースしたことも記憶に新しい。「愛の待ちぼうけ」は、日露共同製作映画『ハチとパルマの物語』の主題歌として映画作品を彩った。堂珍も秋田犬会館事務局長役として友情出演している。同曲は秦基博やRie fuなどのアレンジ、プロデュースを行っている上田 禎と、制作に約1年の歳月を掛け完成した書下ろし曲。ファンクラブイベントやライブでも、リリース前から歌われてきていた曲ということもあり、すでにファンの中では浸透率の高い楽曲で、堂珍の憂いを帯びた歌声を堪能出来る。

 忘れてはいけないのはトーク&ライブイベント『Drunkboat” TALK&LIVE 2021(生配信)』だ。これは堂珍のソロオフィシャルファンクラブ「Drunkboat」会員限定で観覧出来るイベントだが、一般も観覧でき、普段見ることがなかなかできないトークも堪能出来る。ライブもアコースティックな雰囲気で、カバーからオリジナル曲とコンパクトに凝縮したステージを楽しめる。7月13日に行った『“Drunkboat” TALK & LIVE 2021 ~夏~』ではオリジナル曲に加えフィッシュマンズ、井上陽水、スピッツ、キリンジのナンバーを披露したのも記憶に新しい。

 そして、活動の中でも特殊なライブを堂珍は行っており、プラネタリウムを舞台に「音楽」と「星空」が融合するという『真夜中のプラネタリウム』を実施。トップミュージシャンの演奏と共に、プラネタリウムに投映される美しい星空と、迫力あるデジタル映像を融合させ、この空間でしか実現できない演出で魅了する。

 2021年7月6日から8日までの3日間、コニカミノルタプラネタリウム"天空" in東京スカイツリータウン(R)で『LIVE in the DARK tour w/堂珍嘉邦』を開催(福岡公演も実施)。このライブはタイトルの通りパフォーマンス中に暗闇になるのが特徴。ほとんど明かりがない状態で視覚に頼らず耳のみで音楽を堪能する、通常のライブとは一線を画す演出で楽しませてくれる。セットリストもスピッツの草野マサムネが辺見エミリに提供し、その後スピッツでもセルフカバーした「流れ星」や、2009年にリリースされたアルバム『the CHEMISTRY joint album』に収録されている「アンドロメダ」など、プラネタリウムという場所にぴったりな星にまつわる楽曲を披露。プラネタリウムという空間に、堂珍のレイドバックした歌声が淀みなく響き渡る。このライブを筆者は体感してみて、プラネタリウムと堂珍の親和性の高さ、与えられた場所やその世界に自然に溶け込む事が出来る変幻自在なシンガーだということを強く感じた。それは歌の表現力の高さがそうさせるのだろう。

 堂珍は9月よりスタートするミュージカル『ジャック・ザ・リッパー』のジャック役として出演。さらに8月14日よりスタートしたフジテレビによるバーチャルイベント「THE ODAIBA 2021 バーチャル冒険アイランド」の中で行われるライブ企画「めざましライブ」のステージに藤巻亮太と共に8月22日に出演することも決まっている。

 シンガー、俳優などさまざまな活動のバランスが上手く取れていることを感じさせ、自分自身がやるべきことが見えている、迷いがないことが活動から伝わってきた。この先、どんな姿を我々に見せてくれるのか、期待が高まる。【村上順一】

▽プロフィール

堂珍嘉邦(CHEMISTRY)

2001 年 に“CHEMISTRY”としてデビュー。
CHEMISTRYは2021年に、結成20周年アニバーサリーイヤーを迎えた。
2012 年より本格的にソロアーティストとしてのキャリアを スタート、俳優など活動は多岐に渡る。9月からはミュージカル『ジャック・ザ・リッパー』の日本版初演へ、ジャック役として出演する。

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