MISIA「さらに羽ばたくために」集大成の記憶と記録
INTERVIEW

MISIA

「さらに羽ばたくために」集大成の記憶と記録


記者:編集部

撮影:

掲載:17年05月23日

読了時間:約12分

これからはさらに自由にという想い

MISIA

 いまの彼女の話にも通じるが、興味深く思うのは、ステ-ジから客席が、どのように“感じられているのか”ということ。なぜ興味があるのかというと、われわれの反応がフィ-ドバックすることで、演者達にも影響を及ぼすからだ。

「通常、客席に照明はあたっていませんけど、よくみなさんの顔は見えますよ。『あなたにスマイル:)』とか、最後に歌った『花』の時とかは、お客さんが幸せそうな笑顔のまま、泣いてくださっている姿が見えます。まさにその瞬間、みなさんと繋がっているんだという高揚感に包まれますけど、特に今回は、それが強く感じらたし、それはこの“LOVE BEBOP”独特のものだったのかもしれない。もちろん、他にもたくさんの場面が印象深く残っていて、『Everything』のハウス・バ-ジョンの盛り上がりも凄かったですし、そのメドレ-のあたりでステ-ジが上昇して、私が宙に浮くところのお客さんの反応も凄かったですね」。

 そんな“THE TOUR OF MISIA”も、19年間の時を経て、ここでいったん幕を下ろすという。最後にそのあたりの心境を聞いてみた。

 「デビュ-してクラブ・ツア-から始めて、ライブハウス、ホ-ル、アリ-ナと、お陰様で大きなところでも歌えるようになりましたけど、私と私のプロデュ-サ-が志したこと、アンダ-グラウンドだったクラブ・カルチャ-を“メジャ-にしていこう!”という想いは、一切ブレることなく、ここまで続いてきたんです。ただ、当初はそうした目標を掲げましたが、あれから時間も経ち、当時はアンダ-グラウンドだったカルチャ-も、広く浸透しましたし、そろそろ私たちの願いも大成したんじゃなかと思ったので、ひとつの区切りを迎えたということなんです。なので“ああ、終わっちゃったな”という寂しい想いではなく、私自身、ここから更に羽ばたこうとしていますし、寧ろこうした目標を掲げていたこと自体、今では“そこに縛られもしてたんだな”と思いますし、これからは、さらにさらに自由に、という想いなんですよ」。

 まさにその顕われとも言えるのが、7月から開催される『MISIA SUMMER SOUL JAZZ 2017』である。そこには来年20周年を迎える彼女の、新たな表現への足がかりとなるものが鳴り響くことだろう。例えばジャズもHIPHOPも飲み込んだニュ-ヨ-クのネオ・ジャズ~ソウル的なシ-ンとも、どこかで呼応するような何かが。

(文=小貫信昭)

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