Lucky Kilimanjaro、人生における決断 音楽への想いとは
INTERVIEW

Lucky Kilimanjaro

人生における決断 音楽への想いとは


記者:村上順一

撮影:

掲載:21年08月06日

読了時間:約12分

 6人編成バンドのLucky Kilimanjaro(ラッキーキリマンジャロ)が8月6日、スコッチウイスキーブランド「ジョニーウォーカー」のオンラインライブシリーズ『The LIVE-HOUSE』に登場。Lucky Kilimanjaroは2014年に熊木幸丸(Vo)を中心に結成され、大瀧真央(Syn)、山浦聖司(Ba)、松崎浩二(Gt)、柴田昌輝(Dr)、ラミ(Per)の6人で活動を開始。2018年11月に1st.EP『HUG』でメジャーデビュー。

 『The LIVE-HOUSE』は、「ジョニーウォーカー」の創業者ジョン・ウォーカーが歩み始めて約200年間、自身の直感を信じて、ときめく方へと歩み続けたブランドの歴史になぞらえて、現代を生きる人へ“KEEP WALKING 迷ったら、ときめく方へ。”のメッセージを伝えることを目的として、直感を信じて歩き続けるアーティスト達によるライブとトークを届ける。これまでに大比良瑞樹、STUTS、SOIL& “PIMP"SESSIONS、AJICOの4組がライブを展開。

 MusicVoiceでは第5弾アーティストとしてライブを行ったLucky Kilimanjaroにアンケートを実施。ライブに対する姿勢や、7月21日にリリースされたニューシングル「踊りの合図」の制作背景、そしてこのライブのテーマとなっている「人生におけるさまざまな決断」について、6人に回答してもらった。

印象的だったライブとは

――オンラインライブシリーズ『The LIVE-HOUSE』はどんなステージにしたいと考えていますか。

熊木幸丸 視聴してくれるみなさんが、お酒を飲みながら楽しく踊れればいいなと思います。

熊木幸丸

ラミ LIVEでメンバーのことを観ながら演奏できる機会は中々ないので、メンバーと楽しくアットホームな感じでLIVEしたいと思います!

大瀧真央 普段ライブでは見れない私たちの素のイメージをみなさんに見て欲しいです。肩肘張らず、等身大の感じで演奏していると思うので。

山浦聖司 コロナ禍でライブに行きたくても行けない人に、自宅時間を少しでも有意義に過ごして欲しいです。

松崎浩二 普段なかなかLucky Kilimanjaroのライブを届けられない遠くに住んでいる方にもライブのワクワクを余すことなく味わっていただけるライブにしたいです。画面を突き抜けてパワーを届けたいと思うので受け取ってほしいです!

柴田昌輝 普段のライブはお客さんにエネルギーをぶつけるイメージで演奏しますが、今回はメンバーが向かい合って演奏するのでいつも以上にお互いの呼吸やエネルギーを感じながら演奏ができると思います。それを楽しみたいです。観てくれる方もその輪の中に入ったように感じで楽しんでもらえたら嬉しいです。

――なかなか思うようにライブが行えない昨今ですが、Lucky Kilimanjaroにとってライブを行うことはどんな意義を持っていますか。

熊木幸丸 音楽というカルチャーにおいても、僕個人にとっても、ライブを行うこと、ダンスを続けることが今を続ける支えになっていると思います。大きな壁があるからこそむしろライブをしなくてはいけないと思っています。

ラミ 声を出せなくても音を感じることはできると思うので、それぞれの楽しみ方で最高でハッピーな空間を作れればと思っています。

ラミ

大瀧真央 私たちがライブを行えないのはもちろんそうですが、その分視聴者の皆さんもなかなかライブに行けない日々なんだろうなと思っています。こういう機会で、皆さんの鬱憤などを晴らして明日への原動力にする(=踊らせる)ことが、私たちがライブをする意義だと思っています。

山浦聖司 自分達がやっている音楽を通じて、人を幸せにしている事が実感出来ること。

松崎浩二 仕方のない事情で暗くなってしまうことも多い昨今なので音楽の力で、バンドの力で少しでも明るい気持ちやパワーを与えたい。Lucky Kilimanjaroのライブにはそういうポジティブなエネルギーがあると思っています。

柴田昌輝 今も昔も、今この瞬間の自分たちをお客さんに直接ぶつけられる大切な場所ですが、昨今は特に、お客さんと僕たちがお互いに力を与えられる場所だと感じています。また、僕たちが元気に活動を続けることでライブに来られない方にも力を与えることができたらいいなと思っています。

――これまで行なってきたライブで印象的なステージがありましたらお聞かせください。

熊木幸丸 今年の野音のライブです。途中から雨が強く降ったのですが、それも演出のように感じられました。2021年4月という状況の中、あの場所で雨の中お客さんとグルーヴできたのは忘れられないと思います。

ラミ 『LUCKY KILIMANJARO ONEMANTOUR “DAILY BOP”』の北海道公演で、僕と(柴田)昌輝のソロみたいなところがあるのですが、僕が音を切り替えるのを間違えてしまい一瞬無音の瞬間になった時です…ほんの数秒でしたが、僕には永遠の時間に思えて悲しい気持ちでいっぱいになりました…後々映像を確認したら、照明さんが無音になった時に僕を照らすのをやめてくれていて、優しさを感じました(笑)。

大瀧真央 今年4月に行った野音ワンマンの最後の曲で、お客さんたちにスマホなどのライトをかざしてもらったのですが、その景色が今までのライブの中でも断トツで美しくて綺麗で、コロナ禍で皆さんの前でのライブが久しぶりだったということもあり、初めて号泣してしまいました。

大瀧真央

山浦聖司 本番前にレッドブルのロング缶を飲んでから、いつもLIVEで演奏しているのですが、なぜかその日は2曲目からトイレに行きたくなったことです。

松崎浩二 今年4月の日比谷野外音楽堂でのライブがワンマンライブとしては最大のキャパシティで、さらに約半年ぶりの2021年初ライブだったのでお客さんの顔が見えた時とても感動しました!

柴田昌輝 初出演した『COUNTDOWN JAPAN 19/20』のステージです。大きなステージを夢見て活動を続けてきたので、これまでに経験のなかった規模のお客さんの多さに心が震えましたし、もっともっと大きなステージに立ちたいと強く思いました。

Lucky Kilimanjaroの決断とは?

――「人生におけるさまざまな決断」が今回の『The LIVE-HOUSE』のテーマということで、決断を迫られたエピソードを教えて下さい。

熊木幸丸 大学生活の終わりにLucky Kilimanjaroを始めたのは自分の大きな転機だったと思います。当時「バンドを始めるなら仕事はしてられない」と思って就職をするのをやめてしまっていて、自分の道を進むということを強く感じた決断でした。

ラミ 僕は元々ドラムをやっていたのですが、Lucky Kilimanjaroを始める際にパーカッションをやる決断をしたことです。

大瀧真央 大学を留年しまくって、バンドをやるなら大学をやめろ、大学を卒業したいならバンドをやめろ、と親に言われたことです。

山浦聖司 大学一年の時に、音楽かフットサルかのどちらかをやるか迷ったが音楽をやることを選んだことです。

山浦聖司

松崎浩二 25歳の頃だったと思いますが、アパレル業界に転職したときです。経験も全くなくできるか本当に不安でしたが挑戦していかなくては変われないのかなと思い転職しました。結果、世界が広がり新しい自分と出会えた感覚があって、あの時決断して良かったなと思っています。

柴田昌輝 大学卒業後は就職してドラムを辞めるか、アルバイトをしながら夢を追いかけるかという決断です。下手くそな僕は就職したらドラムを諦めなければいけないと思い、フリーターになると決めました。

――決断するにあたって、その答えを導き出した決めてはどんなものだったのでしょうか。そして、その決断はいま振り返るとどのように感じていますか。

熊木幸丸 結果こうして毎日音楽と向き合えているので良かったのではないかなぁと思います。ただ、もし僕のように迷っている人がいるなら就職はしても大丈夫です。

ラミ パーカッションって、どんなことをやればいいのか当時全く想像出来なかったので、不安もありましたが、なんかワクワクしました。逆になんでもできるんじゃないか…と。ならワクワクすることに身を任せてみようと思いました。ドラムを続けて見えることもあると思いますが、今Lucky Kilimanjaroでパーカッションをやることはとても楽しいし、新しいことの連続なので、決断して良かったと感じています。

大瀧真央 決めてというか、自分がどうしたいかだと思います。結局私はバンドを続けながら卒業しましたし、出された選択肢以外にも、他に道はあるなと思いました。

山浦聖司 当時 仲の良い友人が音楽をやるということで音楽を選んだ。その決断をしていたからこそ、今のメンバーやスタッフと出会えて良かったです。

松崎浩二 決断してだめだったらまた戻ってくればいいのだからトライしてみるべきだなと思い決断しました!

松崎浩二

柴田昌輝 ドラムを始めた当初からの、大きなステージで輝くアーティストに対する憧れが決め手でした。

音楽活動への原動力とは?

――7月21日にニューシングル「踊りの合図」がリリースされますが、どんな曲にしたいと取り組みましたか。制作するにあたって考えていたコンセプトやこだわったところ、注目して欲しいポイントなど教えて下さい。

熊木幸丸 「先の未来のために今の苦しみを我慢する」という考え方があると思いますが、「とは言っても今の苦しみはキツい」と思うんです。そこで「苦しさを快楽に変える」ことができるかというコンセプトで曲を作りました。歌詞にある<苦しいでござんす>と歌うことで苦しみの吐露に快楽的なニュアンスをつけてみたり、気持ち良いサウンドに乗せることで新しい苦しみの味わい方を提案しています。

ラミ 1曲を通して色々な踊り方を感じさせる曲になっています。曲を通して自分がどんな体の動きになるのか、注目してみてほしいです!

大瀧真央 私たちの音楽はお洒落って言われることよくがあるんですが、今回はそういうこと関係なしに体が自然にのってしまうような曲に仕上がってると思います。どこか懐かしいけど踊れて馴染み深い、新しいダンスミュージックだと思うので、体に身を任せて踊って欲しいです。

山浦聖司 レコーディングでガヤをいれたのですが、声を出せるようになったら会場で皆で歌いたいです。

松崎浩二 ギターはボサノヴァフレーズを弾いており日本の古風な言葉使いの歌詞との相違感みたいなものが面白みだと思います。夏の暑さや息苦しさを快楽に変換して思いっきり夏を踊ろうというメッセージが曲全体で表現できていると思います。

柴田昌輝 苦しみも踊っていこうという歌詞のように、曲も力強く展開していくところに注目して欲しいです。演奏にも力が入ります。

柴田昌輝

――歌詞の時代背景が江戸時代あたりを彷彿させますが、途中で<ぽろんと鳴るナイロン 響くニューソング 肩の荷 空へと飛ばすドローン 開放の曲を歌おう>と現代に時間軸が飛んでいるように感じました。どのような意図があり、このような構成になったのでしょうか。

熊木幸丸 あくまで僕が歌うのは今時代に生きる人のための歌なので、古風な言い回しで完結しきらないようにしました。

――カップリングの「あついきもち」に込めた想いを教えてください。どのような気持ちの時に書かれた曲なのでしょうか。

熊木幸丸 新しい価値観がどんどん生まれています。それは今まで自分が持っていた価値観と対立するものかもしれません。自分とは違う地点にある価値観やそれを持つ人たちと対話するときの気持ちの揺れについて描いています。

――同曲はテーマとして「繋がり」を感じさせますが、繋がっているということを強く感じた瞬間はありますか。

熊木幸丸 特に、2020年以降のライブでは聴いてくれる人たちのおかげで僕らは音楽をできていているなと感じました。

――シングル2曲で、新しい試み、挑戦はありましたか?

熊木幸丸 常に挑戦ばかりです。「踊りの合図」はサウンドから伝わる温度と湿度、苦しさと快楽の両立。「あついきもち」は音の温度のコントラスト、気持ちの揺れにあわせたリズムの揺れ、を意識しました。

――Lucky Kilimanjaroらしさ、バンドとしての強みは現在どこにあると思いますか。

熊木幸丸 「みなさんの毎日を踊らせること」にあると思います。

ラミ メンバーだけでなく、LIVEに来てくれる方や普段聞いてくれる方たちとともに一緒になって作り上げていることがlucky kilimanjaroの曲を進化させてくれているなと感じてます。

大瀧真央 ライブバンドということだと思います。

山浦聖司 一度耳にしたら皆の心を掴むシンセサイザーの音色&フレーズが中心となりつつ、思わず踊りたくなるようなドラム&パーカッションとベースとギターの絡み方です。

松崎浩二 音源で聴くのとライブで聴くのが全然違うバンドだと思いますし、そこがすごく強みだと思います! 生活のなかで聴くLucky Kilimanjaroと非日常のライブ空間で聴くLucky Kilimanjaroどちらも本当に最高なんです!

柴田昌輝 ゆるりとした雰囲気がLucky Kilimanjaroらしさだと思います。強みはやっぱり「踊れる」バンドだということ。より一層強化していきたいです。そして日常に寄り添う歌詞も大きな魅力だと思います。

――みなさんが音楽、バンドを続けていく原動力は?

熊木幸丸 楽しさ。やればやるほど増えていく可能性です。

ラミ 何事も楽しくないと続けられないと思っています。きついことも色々ありますが、やっぱり楽しむことが続けられる原動力です

大瀧真央 ファンの皆さんの応援と、バンドの楽しさに尽きます。

山浦聖司 自分の演奏がお客さんに伝わったことが分かった瞬間、何だかんだ好きなメンバーと音楽をやれていることです。

松崎浩二 良いことも悪いことも楽しもう! と思う姿勢な気がします。楽しいと思えなくなったら続けていくのが辛くなると思うので。周りの人間や応援してくれる方のおかげで前向きにバンド活動を続けられていることが幸せです!!

柴田昌輝 憧れのアーティストのようになりたいという気持ちと、その人たちが何を感じているのか知りたいという気持ち、応援してくださる方や支えてくださる方からもらう力、メンバーやチームの方に引っ張られる力、そして少しの成長を実感したときの喜びという主にこの4つが自分の原動力になっています。

――これからどんな姿をファンの方たちに見せていきたいですか。

Lucky Kilimanjaro

ラミ Lucky Kilimanjaroに関わってくれてる人たちみんなをワクワクさせるバンドにしていきたいです。みんなで楽しみましょ〜!

松崎浩二 僕たちの活動がより多くの人を幸せにできるようになっていければいいなと思っています。世界中の毎日をおどらせられるようにこれからもメンバーやチームで精進していきますのでその道のりやストーリーを一緒に楽しんで見ていただけたらいいなと思います。

柴田昌輝 ミュージシャンとしても人としても成長していく姿を見せられたら良いなと思います。

熊木幸丸 ワクワクする毎日を持続するための音楽を作っていこうと思っています。それで一緒に踊りたいなと思います。

(おわり)

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