INTERVIEW

行天優莉奈

リアクションは個性に
『未成仏百物語』インタビュー連載


記者:鴇田 崇

写真:鴇田 崇

掲載:21年09月13日

読了時間:約6分

<『未成仏百物語』インタビュー連載>行天優莉奈

 AKB48から選出された8名のメンバーが、巷に溢れている不可解な出来事やミステリアスな世界、心霊現象などを成仏させるという、かつて類を見ない怪談エンターテイメント映画『未成仏百物語~AKB48 異界への灯火寺~』に出演した。8名それぞれが怪談エピソードを座談会で語り合い、その後供養するドキュメント形式で、メンバー全員が紹介するエピソードのうち、小栗有以、倉野尾成美、込山榛香、武藤十夢はドラマパートとなり、坂口渚沙、鈴木優香は事故物件サイトの運営でおなみの大島てる氏との事故物件現場による対談。行天優莉奈は都内某所による心霊スポットへの体験ツアーへ向かい、大盛真歩は“怪談語り”と様々なアプローチで怪談話を披露する。今回、MusicVoiceでは8人全員のインタビューを連載。アイドルとしての笑顔を封印して映画に身を投じた彼女たちは、出演を経て何を想い、何を感じたのか。話を聞いた。【取材・撮影=鴇田崇】

唯一の心霊スポット体験

――メンバーで唯一「心霊スポット体験」担当でしたが、かなりの恐怖体験でしたね。

 本当に怖かったです(笑)。わたしはロケで本当に事件・事故などが起こったというスポットに夜行ったのですが、最後のほうのバス停ではできれば椅子に座ってほしいとのことだったのですが、本当に怖すぎてあれが限界でした(笑)。

――本気のリアクションでしたよね!

 泣いてしまいましたね。街灯の雰囲気も怖くて、寒気もひどかったんですよ。怖がりなのでプライベートでもお化け屋敷には入れないし、夏の怖い特集なども一切観ないで生きてきたのに、まさかこんなに本気の体験にお仕事で行く日が来るなんて本当に思っていなかったので、最初はどうしようと思っていました。

――あえてのキャスティングだったと思いますよね。

 絶対そうだと思います(笑)。わたしがすごくビビリなので、そういうこともあってのお話だったのかなと思います。ロケから帰った時も玄関の前で粗塩を自分にかけまくり、家に入る時に怖いなと思いながら入ると連れて帰ってしまうと聞いたことがあったので、「なんの朝ごはん食べようかな!」と無理やり明るく振る舞って、お風呂にもお財布にも粗塩を入れまくって、一週間くらいは夜が怖かったですね。

――今回ほかのメンバーの方にもお話を聞いているのですが、みなさん口を揃えて「行天さんがすごい!」とおっしゃっています。

 本当ですか! それはうれしい。頑張ったかいがありました(笑)。

行天優莉奈

アイドルとして大丈夫かな

――今回の行天さんは敢闘賞ものだと思いますが、行天さんから見るとどなたが頑張っていましたか?

 わたしと似たようなロケもので言うと、なぎ(坂口渚沙)や鈴木ちゃんは実際に事故物件へ行って、そこでお話を聞くということで、実際に起こった場所でロケしているんですよね。「この部屋だったんですよ!」みたいな展開は、わたしのロケと似ていたので、すごく怖かったです。ふたりとも頑張ったなって思います。

――ちなみに今回、自己採点はいかがですか?

 難しいですね。わたしはリアクションが大きいほうなので、ビビるとアイドルではなくなってしまうんですよね(笑)。アイドルみたいに「きゃー!こわいー!」みたいなかわいい感じの怖がりかたができなくて、「うおおおおお!!!!」みたいな素の反応になってしまうので、アイドルとして大丈夫かなと不安になりました。そこまで演技できるほどの余裕はなかったので、面白いとは思うのですが、アイドルとして成立してたかどうかの問題はあるのかなと思っています(笑)。

――でも行天さんのファンは、そこを評価してくれるのではないですか?

 素のリアクションが「いい!」と言ってくださるのであれば、それはよかったのかなと思います。以前テレビのロケに参加させていただいた時に、絶叫とお化けとトマトが苦手と言ったことが広まって、それでファンの方も超絶ビビリなことはご存じのはずだと思います。でも今回はひとりで参加ということで、そこはびっくりしました。

行天優莉奈

評価されたリアクション

――ほかにメンバーで、すごいなと思う人はいますか?

 倉野尾です。彼女は幅広くいろいろなことができる子で、歌も上手いし、ダンスも上手いし、ルックスもめちゃくちゃかわいいし、面白いし、頭もよろしい(笑)。わたしは運動もできないし、勉強もあまりですし、みたいな。彼女は器用になんでもMCもできて、芯がしっかりしているんです。わたしは優柔不断で人の意見に流されちゃうので、わたしにないものをたくさん持っているんですよね。

――自分らしさについて考えているわけですね?

 アイドルとしてどうありたいという思いは、ある程度明確に持たないといけないですよね。王道系なのかセクシー系なのか、もう8年目なのですが、特にそういうことを考えずやってきているので、自分でキャラ作りができないんです。無理に作っても途中でボロが出るから最初の時点で止めたんです。でもだからこそ、うるさいリアクションが評価されたのかも知れないんです。

――確かにビビリであれば、作ったキャラが邪魔していた可能性はありますね。

 以前のお化け屋敷に入るロケでは開始と同時にガチ泣きしていたので、アイドルのきれいな状態でテレビに映っていた時間は、オープニングだけだったという(笑)。でもファンの方も確かに素の感じがいいと言ってくださっているので、自分に素直に生きているおかげで今回のお仕事にもつながっていると思うので、今後はいい感じに器用に生きられたらいいなと思いますが、今はまだ模索中です(笑)。

――そう言えば今回の取材で倉野尾さんは、ご自分のことを「星3.5の女」と言われていましたよ。

 何でもできちゃうってことですよね。でもそれが悩みだとしても、わたしにはうらやましいです。基本的に星1の女なので(笑)。ないものねだりですかね。

行天優莉奈

すべてはこれから

――今思う課題はありますか?

 グループ活動として言うと、もともとチーム8は先輩後輩の垣根をなくそうみたいなところがあるのですが、新しい子が12人も入ると、さすがに7年やっているメンバーと、すぐには距離が縮まらないところもあったと思うんですよね。なので「タメ口でいいよ」などと頑張ろうとした矢先に去年コロナが始まり、全然会えなくなって活動ができなかったので、すべてはこれからという感じです。

――最後になりますが、映画を楽しみにしているファンヘメッセージをお願いします。

 いろいろなことが実際に起こったという場所にミセス・ヒロコさんと初めてロケに行ったのですが、わたしは霊感がないにもかかわらず、冬の普通の寒さではなく、独特の寒さ、寒気を初めて感じて、なかなかに体を張って頑張りました!

 もちろんほかのメンバーの話も怖かったです。夏と言えば怖い話だと想うので、せひこれを観て涼しくなっていただいて、家に帰って改めて調べものをしたり、2日、3日怖いなと思っていただけるお話しだと思うので、ぜひ観てほしいです。メンバーひとりひとりの頑張りも観ていただきつつ、楽しんでいるもらえればと思います!

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鴇田 崇

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