INTERVIEW

磯村勇斗×奈緒

互いに安心感
息ぴったり2人が魅せる復讐劇『演じ屋』


記者:木村武雄

写真:木村武雄

掲載:21年07月29日

読了時間:約6分

 奈緒と磯村勇斗が、WOWOWオリジナルドラマ『演じ屋』(7月30日スタート、野口照夫監督)で初共演にしてW主演を務める。2人が挑むのは、客から依頼された役になりきる職業「演じ屋」。復讐のため、人助けのため一肌脱ぐ「演じ屋」をどのように演じようとしたのか。【取材・撮影=木村武雄】

描かれる社会の「光」と「闇」

 本作は、2000年代初頭にインディーズとして制作された作品のドラマ化。2019年公開の映画『演じ屋 reDESIGN』に出演経験がある奈緒は「悪い人も出てきますが、そのなかで優しさが光っている台本だと思いました。原作のユーモアもそのまま残っています。演じ屋はバディーを組んでいくという印象がありますが、今回はよりチーム感が強くなったと思っています」と期待を膨らませる。

 一方、初参加の磯村も「斬新なテーマだと思いました」といい、「コミカルに描いていますが、社会問題にも切り込んでいて、そのギャップが素敵だと思いました。僕は、社会に眠る闇みたいなものに関心があって、それがしっかり描かれていたので、それをしっかり伝えないといけないという責任を感じました。劇中では悪い人に巻き込まれた人や、気持ちが暗くなっている時に手を差し伸べる人が登場します。何か一言でも声をかける大切さを改めて感じましたし、救いがある作品になっていると思います」と振り返る。

奈緒

 「演じ屋」という一風変わった職業を聞いてコメディ一要素が強い作品かと思うが、軸にあるのは、2人が口にした現代社会における「光」と「闇」だ。痴漢冤罪や家庭内暴力、飲酒運転などの社会問題に切り込む。「演じ屋」の復讐劇は現代版の必殺仕事人のようで爽快だが、喜びの裏で彼らにしても果たせないものがある。幸せに過ごした日々がかけがえのないものであればあるほど、共にした時間が長ければ長いほど、対比する悲しみは深くなる。その心の落差を演じる側としてはどう感じていたのだろうか。

 奈緒「その落差を見せたいということは意識しないでおこうと思いました。台本の段階で、明るいシーンが描かれた後、闇が深く響いたり、その深い闇にちょっとした光が見えたり、そうしたものはすでに出来上がっていましたので、それを信じて現場に立ち、台本にあったそれらが見つけられたらいいなと思って臨んでいました」

 磯村「僕もそうしたことを見せようと思ってやってはいませんでした。最終的に監督がやる作業でもあると思いましたし、台本を信じてやってみようと。ただ、トモキは、演じ屋として依頼された仕事や、巻き込まれる人に感情移入する、よく言えば寄り添うタイプですので、感情の揺れ幅が大きい。なので感情を出していくというよりかは、抱え込んでいくという感じで、その感情のレベルみたいなものは常に気にしながら演じていました」

磯村勇斗

役にどう向き合ったのか

 そんな物語の始まりは、劇的だ。トモキ(磯村)は、結婚式前日に痴漢冤罪で仕事も婚約者も失ってしまい、死を決意しビルの屋上から飛び降りようとする。しかしその瞬間、女性が悲鳴をあげながら逃げてくるのを目撃する。女性は刃物を持った男に襲われてしまい、さらにトモキまでもが刺されてしまう。と思いきやそれらは全て演出。「演じ屋」のアイカ(奈緒)とその依頼主による演技だった。巻き込まれてしまったトモキは、アイカから「演じ屋」という職業の存在を聞かされる。そこでトモキは自分を痴漢冤罪に追い込んだ犯人たちに復讐するためアイカを雇うが、やがて自身も「演じ屋」に…。

 磯村「トモキは優しい人なんだろうと思いました。アイカと出会い、『演じ屋』と出会い、彼らに巻き込まれ、揉まれながら成長していくので、相手との時間や空気を大事にしたいと思いながら演じていました。台本読みながら固めるところは固め、決めるところは決めましたが、現場に入ったら一回全部まっさらにしてやりました」

 復讐がきっかけで「演じ屋」になっていくトモキと同じように、アイカもまた「演じ屋」になった理由がある。

 奈緒「アイカはすでに『演じ屋』になっている設定ですが、なぜ『演じ屋』になったのか、アイカが今まで歩んできた人生を私自身で埋めないといけないと思うところがたくさんありました。台本を読んでいる段階からそう感じて、監督とも話しながら現場に入りました。アイカは『演じ屋』の仕事をしていない時も、少し演じているところがあって、アイカの本当の気持ちと、気持ち通りに動かないアイカが表現できたらいいと思っていました。過去に引きずられ過ぎず、その場で起きたことを思い切り楽しむ姿や、心から笑っている瞬間があってもいいと思いましたし、自由に楽しみたいと挑みました。アイカ自身は過去のトラウマも抱えていますが、本当の愛を知っている人だと思います」

磯村勇斗、奈緒

相性も第一印象もぴったり?

 そんなアイカとトモキを演じる2人は本作が初共演。磯村は奈緒の印象を「最初は、女優として芝居を楽みつつもこだわりが強くて面倒くさい方なのかなって思っていたんですけど(笑)。でも、ご一緒したらそんなことはなくて。もちろん、こだわるところはこだわる。意見を言うところは言う。でもそれもすべて作品を良くするためというのが前提にあるので気にならないですし、周りをよく見ていて優しい。一緒にお芝居をしていて安心もありました」

磯村勇斗

 対する奈緒は磯村を「お芝居が素敵ですし、ご一緒出来ると知った時は嬉しくて。最初は少し怖い印象もあって厳しい人なんじゃないかって思っていたので、初めての挨拶は緊張しました(笑)。でもすぐに安心感に変わって。現場にいる時、色んな所を見て下さって、磯村さんがいる安心感が日に日に増していきました。お芝居しているときもアイカとトモキの関係性を信じられるのはトモキが磯村さんだったから。テンポ感がある台本でしたので、そのテンポの中で2人の関係を近づけていくのは、どんなふうになるんだろうと、最初は多少不安がありましたが、実際にやったらその不安は全くなくなったので、アイカとしてトモキに、私自身としても磯村さんのお芝居に救われていました」

奈緒

 では互いの役柄に持った印象は?

 奈緒「トモキはとにかく優しいと思いました。それをアイカは最初から見抜いていたわけではないと思う。自分と重ねたところもあると思いますが、トモキに復讐したい人がいるということに興味が湧いて、知っていく中でアイカが抱えていたものさえ溶かしてしまうような真っ直ぐな優しさを持った人だと思いました」

 磯村「アイカは天真爛漫な感じがします。救いの手を差し伸べてくれたのはアイカなので、感謝していますし、最初は『なんだ、この人』という目で見ていたと思うんです。『演じ屋』には個性的な人ばかりで怖かったと思うんですけど、どこか似たようなものを感じていて。だからトモキはアイカに付いていきましたし、信頼もしていたんだと思います」

 役者としても役柄としても名コンビの2人。トモキは、アイカとの復讐を通じて成長していき、物語が進むにつれて恋に発展…? 果たしてどのような結末を迎えるのか。『演じ屋』は7月30日放送スタート。番組公式サイトでは第1話無料配信中。(https://www.wowow.co.jp/drama/original/enjiya/

磯村勇斗、奈緒

(おわり)

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