INTERVIEW

雨宮 天

わたしだけのモノではない。
7年向き合った『七つの大罪』


記者:鴇田 崇

写真:桃

掲載:21年07月11日

読了時間:約6分

 講談社「週刊少年マガジン」誌上で約8年にわたって連載され、単行本は全41巻で完結。累計発行部数が3700万部を突破しているという大人気コミック『七つの大罪』。そのファン待望の『劇場版 七つの大罪 光に呪われし者たち』がついに公開となった。7年にも渡ったアニメ放送もいよいよ最終回を迎え、その“最後の物語”として公開を目前に控えた、ファンを中心に高い関心と注目を集めている超大作だ。

 今回の劇場版は、原作者・鈴木央が描き下ろしたTVアニメから続く“最終章のその先”を描いた完全新作オリジナルストーリーであり、エリザベス役を演じた雨宮天も、「今回の劇場版に関しては本当に『七つの大罪』の原作でもアニメでも元からファンでいてくださる方にぜひ観てほしいストーリーになっています!」とファンヘの感謝とともに太鼓判を押した。雨宮へのインタビューをお届けする。【取材=鴇田崇/撮影=桃】

劇場版 七つの大罪 光に呪われし者たち

底にある愛

――今回の映画のために描き下ろされた物語ですが、最初の印象はいかがでしたか?

 ゼルドリスが本当にかわいいなって思いました(笑)。本編ではまったく見せない、恋人のゲルダと一緒の時にだけ見せる表情が見れて、わたしが思っていた以上のかわいさでした。ゼルドリスは思っていた以上の萌キャラだなと、それが第一印象でしたね。

 後は話が進んでいくに連れて、原作でも見られなかった最高神とエリザべスが、ふたりきりで会話するシーンに驚きました。最高神はこれまで描かれていなかったのですが、エリザベスにとっては母親という存在なので、気にはなっていました(笑)。そこが描かれていたことがすごくうれしかったです!

――7年間に渡ってエリザベス役として作品に関わられて来ましたが、この『七つの大罪』の最大の魅力はどこにあると思いますか?

 この作品の最大の魅力は、あれだけの派手な戦いを全員が繰り広げていながらも、常にその根底には愛があるというところですよね。原作の鈴木先生もおっしゃっていますが、本当に愛の物語であり、そこが素敵だなと思います。たとえそれが大罪から見て敵だとしても、あちらにはあちらの愛の物語がありますよね。それぞれのキャラクターの目線になると、どのキャラクターにも寄り添うことができるのは、ちゃんとそれぞれの根底には、それぞれの愛があるからだと思うんです。

雨宮天

声優として大事にしていること

――エリザベス役を演じることも含めて、声優をしていて大切にしていることは何ですか?

 キャラクターを自分のものにしないことですね。たとえばギャグのシーンで、一個のギャグシーンでもいろいろな演じ方が思い浮かぶんですが、その中で自分では演じたいプランがあったとしても、キャラクターがしなそうであれば、そういう演技はしない。自分がやりたいほうを選んでしまうと、それはエリザベスではなく、わたしの自己満足になってしまう。そこはちゃんと区別するようにしています。

――キャラクターの気持ちで動くわけですね。

 いただくディレクションでなかなか理解できない時もあるんですが、そういうことも含めて、わたしが思い描いているエリザベスは、100パーセントのエリザベスであると思わないようにしています。エリザベスはみんなで作っていくもの、そう心がけています。

――あくまでも共同作業なのですね。

 人にとってそれぞれのエリザベスがいると思うんですよね。役者のほうからみた視点もあれば、制作の方が思っているイメージもある。自分の先入観や固定観念だけでエリザベスを固めてはいけないなと、そこはなるべく凝り固まり過ぎないように努めています。

雨宮天

わたしだけのモノではない

――素敵なお話でした。その上で自分らしさを心がけたりは?

 声優のお仕事に限って言うと、ディレクションに関して受け入れつつも、気になったことに疑問を持つということは、ひとつのわたしらしさだとは思います。でも、声優以外のいろいろなお仕事をやらせていただいているなかでは、いろんな方に意見を委ねることは多いかもしれません。

 たとえば、撮影の衣装。自分はあるデザインが好きだなと思っていても、周りの方の意見を聞いてどれが一番似合うかを聞いて決めるようにしていますね。自分が似合うと思っていてもほかの方が見れば違うものなので、自分を信じすぎないようにしています。

――人の意見を聞く。

 そうですね。難しいのですが、わたし自身もわたしだけのモノではないというか、そういう意識がどこかにあるのかもしれないですね。

雨宮天

脱・コミュ障

――『七つの大罪』と過ごしたこの7年間、個人としての変化は感じますか?

 自分で感じることは、本当に人と話せるようになったなと思います。デビューした当初は人との距離感がよくわからないし、ザ・コミュ障という感じでした(笑)。隣で楽しそうに話をしていても、どのタイミングで話かけていいかわからないし、それでドキドキするくらいなら、全部気づかないふりを…と台本を見つめて黙っているという感じだったんです。

――それはどうやって克服したのですか?

 コロナ前ですけど、せめて飲み会には参加しようという課題を自分に与えました。参加していくうちに、人って怖くないんだなって(笑)。話しかけられたらそれに応えるだけでなく、自分からも何か質問をするという課題も自分に与えて。会話を続ける努力をしているうちに自信がついてきて、人と話せるようになりました。

雨宮天

70・80年代の歌謡曲が好き

――その延長で、自分を磨くような趣味はお持ちだったりしますか?

 決まった趣味はないのですが、音楽で言うと1970・80年代の歌謡曲が好きですね。よく聴いています。仕事で作曲もさせていただいているので、その影響で異国のケルト音楽、アラビアの音楽、ラテン音楽、いろいろなジャンルの曲を聴くようになりましたね。それか歌謡曲です。

――どなたの曲をよく聴かれますか?

 やはり筒美京平さんです。好きになりがちですね(笑)。いい曲だなと思うと、「作曲・筒美京平」とだいたい書いてあるので、すごい人なんだなと思っていました。あの当時の哀愁やババン!というキメも多く、あの感じがすごく好きで。聴いていると元気が出ますよね!

――最後に映画を待っている方へメッセージをお願いいたします。

 老若男女、どなたにでも観てほしいですし、誰にでもはまる部分がある作品だと思っています。今回の劇場版に関しては本当に『七つの大罪』の原作でもアニメでも元からファンでいてくださる方にぜひ観てほしいストーリーになっています!劇場版でしか描かれてないそれぞれのキャラクターの表情も本当にたくさんあるので、ぜひそちらを楽しみに絶対に観てくださいね。よろしくお願います!

雨宮天

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